スマートフォンの利用者が飛躍的に増加する状況で、通信状況が悪化する事態が嘆かれてきた。
利用者の増大で、通信量の総量が増えるのは当然だから、通信設備の増強が望まれるところであろうが、今一つ、キャリア側での "運用上の改善策" があっても良かろうと思ってきた。
例えば、パケット通信料金での "定額制" というのは、"通信料上限額" が定まっていて安心して使うことができる。どうして "こんな契約制度" が成り立つのかは簡単な道理であり、量的に多く使う利用者がいる一方で、ほとんど使わない利用者もいて平均すればキャリア側が損をすることにはならないかららしい。
これはこれで "合理的" な仕組みだと思われる。が、"定額制" 契約利用者の中には、それをいいことにして "破格" の量と頻度で(業務使用的に)利用する者もいるようである。そして、こうした利用者によって通信状況がパンクに近い状態になることも大いに懸念されるわけだ。
そうなると、"定額制" 料金が高いと思いつつも念のためと考えて契約している一般利用者が "わずかな量" を利用する際にも、通信状態の悪化のために満足に使えない場合さえ生じることになる......。
多分こうした現状からなのだろうと推察するのが、下記の報道記事なのである。
―――― <スマホ対象、大量通信に速度制限 KDDIが10月導入へ KDDI(au)は15日、スマートフォン(多機能携帯電話)で大量のデータ通信を行う利用者に対し、通信速度の制限を10月1日から始めると発表した。前日までの3日間で300万パケット以上のデータ通信をした人が対象で、当日の速度が制限される。一部の利用者が大量通信を行うことで、ほかの利用者の通信に支障が出ているためだ。300万パケットはデータ量1メガバイトの写真350~400枚を取り込んだ際の通信量に当たり、現在、制限対象になる使い方をしているのは利用者の3~4%という。
制限された場合も、直近3日間の通信量が300万パケット未満だと、制限は解除される。>
( スマホ対象、大量通信に速度制限 KDDIが10月導入へ/【共同通信】/2011/08/15 20:45 )
何となく、昨今取り沙汰されている "電力使用抑制キャンペーン" の空気に、背中を押されての経営判断のようにも見える。が、これはこれで "不公平の是正" という意味でもリーズナブルな判断だと思われる...... (2011.08.17)
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