"新型iPhone:iPhone 4S" がこの4日に発表されたばかりだが、同時期に "iPhone" は "生みの親・育ての親" と永訣したことになる......。
下記の通り、この8月にアップルのCEOを退任した創業者のスティーブ・ジョブズ氏の訃報が折り重なるように届いたのである。
IT業界のみならず、彼を失ったことを悼む人々は少なくなかろう。苦渋や悲劇で充満しているかに見える現代世界にあって、久々に"魅力に満ちたサプライズ" を提供し続けたのがジョブズ氏その人だったと言えるからだ。
また、当のジョブズ氏自身も、もし健康であり続けられたならば "iPhone" のみならず、"スマートネイティブ" たちと呼応して、まだまだ数々の独創的な製品を編み出したかったに違いなかっただろうと思われる。
―――― <ジョブズ氏死去:ITのカリスマ悼む 全世界に衝撃
【ワシントン平地修】「アップルは先見性がある独創的な天才を失い、世界は驚嘆すべき人物を失った」。5日夜、創業者のスティーブ・ジョブズ氏の死去を発表した米アップルは、ホームページにトレードマークの黒いタートルネック姿のジョブズ氏の写真を掲げ、「彼の精神は永遠にアップルの基礎となるだろう」と、IT業界のカリスマの死を悼んだ。
アップルは、ジョブズ氏の主導で開発され、同社の業績を大きく飛躍させたスマートフォン(多機能携帯電話)「iPhone(アイフォーン)」の新機種「4S」を4日に発表したばかり。発表の場にジョブズ氏が現れるのではないかとの期待も出ていただけに、突然の訃報は米国だけでなく、全世界を衝撃をもって駆け巡った。
ジョブズ氏は55年、大学院生だった未婚の母の下に生まれ、生後すぐに養子に出された。米リード大学を中退後、20歳の時に自宅のガレージでアップルを創業。コンピューター「マッキントッシュ」などを発売し、10年後にはシリコンバレーで従業員4000人、年商20億ドル(約1650億円)の新興企業に育て上げた。
30歳で共同経営者との路線対立からアップルを退社。その後、アニメーション会社ピクサー・アニメーション・スタジオを買収し、映画「トイ・ストーリー」などの製作を手がけた。97年にアップルの経営に復帰すると、米マイクロソフトとの提携や大規模なリストラなどで低迷していた業績を再建した。
すべての製品の経営判断にかかわり、98年には丸みを帯びたデザインと鮮やかなツートンカラーが話題を呼んだパソコン「iMac(アイマック)」を発売。01年発売の携帯音楽プレーヤー「iPod(アイポッド)」や07年発売のアイフォーンなど、斬新なデザインと新しい機能を兼ね備えたヒット商品を次々と発表し、経営手腕は「魔術師のよう」とも賛辞を浴びた。
ただ、自社商品へのこだわりの強さゆえに時に強引と評されることも。10年に発売した新型のアイフォーン4が、アンテナの設計上の欠陥から、米国で受信感度が落ちると指摘された際には、他社のスマートフォンでも同様の問題があり、アップル固有の問題ではないと強弁。会見で男性が「嫌なら買うな」と歌う動画を流す場面もあった。
ジョブズ氏は今年8月の退任後も、その病状やアップルの経営への関与度合いが大きな注目を集めてきた。同社の「顔」であることは変わらず、精神的支柱だっただけに、今後の経営にも少なからず影響を与えそうだ。......(略)......【ロサンゼルス堀山明子】>
( ジョブズ氏死去:ITのカリスマ悼む 全世界に衝撃/毎日jp/2011.10.06 )
ジョブズ氏の遺志は、世界中の "スマートネイティブ" たちこそが受け継いでいくべきだし、きっとそうなるものと期待したい。
その次世代を担う若者たちにジョブズ氏は、「ハングリーであり続けろ。愚かであり続けろ」と "ハングリー精神" を呼び掛けたという(上記記事より)。
そして、「時間を無駄に過ごしてはいけない」「自分の心と直感に従う勇気が大切だ」と説いたそうである。
「直感」と言えば、"スマートネイティブ" たちの特質もまたそれ以外ではない。研ぎ澄まされた「直感」は、何万フレーズの言辞よりも有効な場合がありそうだし、何よりもスピード感のあるアクションを生み出す。
必要なのは、「自分の心と直感に従う勇気」であるに違いない...... (2011.10.07)
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