『 ソーシャルメディア
進化論 』 | 『 ソーシャルメディア
炎上事件簿 』 |
"ソーシャルメディア(ソーシャルネットワークサービス、SNS)" ( 注 )への適切なアプローチが、いよいよ各企業にとって喫緊の課題となっていそうである。
( 注 ) <ソーシャルメディアとは
ソーシャルメディアとは、ユーザーが情報を発信し、形成していくメディアのこと。個人が発信する情報が不特定多数のユーザーに対して露出され、閲覧したユーザーはレスポンスを返すことができる。ユーザー同士のつながりを促進する様々なしかけが用意されており、互いの関係を視覚的に把握できるのが特徴。
CGM(コンシューマー・ジェネレーテッド・メディア)とほぼ同義であり、ソーシャルメディアにはブログやSNS、インターネット上でお気に入りを共有する「ソーシャルブックマーク」、ソーシャルニュースサイト、オンライン百科事典、クチコミサイト、FAQサイト、ビデオ投稿共有サイト、掲示板などがある。情報の伝搬力が高いソーシャルメディアは影響力を増しており、ユーザーの滞在時間が長いのも特徴。
企業によるクチコミ活用、いわゆるバイラルマーケティングにおいてソーシャルメディアの活用は必須であり、特に最近では動画投稿共有サイトの「YouTube」を使ったプロモーション事例が多く登場している。ただ、ソーシャルメディアは編集権をユーザーに委ねているケースが多く、企業によるコントロールは難しい。実際、ソーシャルメディアを使ってプロモーションを仕掛けた企業が、逆にバッシングに遭った事例も多く報告されている。>( IT pro/2008.04.01 )
そんな状況下で、(米国の)各企業が、"ソーシャルメディア" への対応において "もたついている" かのような実情が明らかにされた。
以下の記事が意味するところを察すればそういうことになりそうだ......。
―――― <CMOはソーシャルメディアの重要性を認識、しかし準備は不十分 --- 米IBM調査
米IBMが米国時間2011年10月11日にまとめたマーケティングに関する調査結果によると、企業の最高マーケティング責任者(CMO)はソーシャルメディアの普及などにより顧客との関わり方に重大な変化が起きていることは認識しているが、マーケティング部門がそれに対して準備ができているかは疑問だという。<【 図表 】CMOの82%はソーシャルメディアの利用を増やすとしているが、現在ブログを追跡しているのはわずか26%>
19業界にわたる64カ国の企業でCMOを務める1700人以上を対象に調査を実施したところ、CMOの82%は今後3~5年でソーシャルメディアの利用を増やすつもりだと回答した。しかし現在ブログを追跡しているCMOはわずか26%で、他社のレビューをチェックしているという割合は42%、消費者のレビューをチェックしている割合は48%だった。
マーケティングの評価基準についても変化が起きていることが分かった。CMOの63%は、2015年にはマーケティングの投資回収(ROI)がマーケティング成果を測定する基準になると考えている。しかし、マーケティングのROIに関して責任を負う準備が十分にできているというCMOは半数以下の44%だった。
CMOは、広告予算から新技術まで、従来は管理対象ではなかった分野についても責任を負わなければならなくなる。しかし、今後3~5年間に身につけるべき要素は何かCMOに尋ねたところ、「技術的能力」を挙げる人はわずか28%だった。「ソーシャルメディアの知識」は25%、「財務に関する洞察力」は16%にとどまった。 >
( CMOはソーシャルメディアの重要性を認識、しかし準備は不十分 --- 米IBM調査/IT pro/2011.10.12 )
この "もたつき" の背景には、やはり<ただ、ソーシャルメディアは編集権をユーザーに委ねているケースが多く、企業によるコントロールは難しい>という側面が横たわっているのであろう。企業内統制とは勝手が違うということか...... (2011.10.13)
―― P.S. 【 "ウォール街デモ" 関連最新ニュース 】
◆参照 < ウォール街デモがシカゴに飛び火、金融機関に抗議/asahi.com/2011.10.11 >
◆参照 < ウォール街デモ、NY市長が容認 「法に従う限り」/asahi.com/2011.10.11 >
◆参照 < 米市民デモ:NYマンハッタンの富裕層居住地域を行進/毎日jp/2011.10.12 >
コメントする