"バイラル・ループ"をも駆動するソーシャルメディア!平凡ながら正攻法伝播力! ......

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バイラル・ループ
あっという間の急成長にはワケがある
 "バイラル・ループ" とは、<インターネット上でブログやツイッター、ユーチューブなどのソーシャルメディアを経由して、情報がウイルスのように伝播していく現象のこと>《 佐々木俊尚「まえがき」/『バイラル・ループ』アダム・ペネンバーグ (著), 中山 宥 (翻訳) 講談社 (2010/9/25) 》だという。
 "ソーシャルメディア" による強力な伝播力については、これまで、勝手に "レバレッジ効果" にたとえたりしてきたが、むしろ "バイラル(viral)= ウィルス感染的 " と表現した方が当を得ていると痛感した。
 また、製品やサービスに関する「口コミ」を意図的に広め、低コストで効率的に商品の告知や顧客の獲得を行なうマーケティング手法のことは "バイラルマーケティング" と呼ばれている。
 マーケティングもさることながら "ソーシャルメディア" の理解を深めるためには一読に値するかと思われる。

 ◆参照 VIRRL LOOP.jp

 ところで、今回、着目したいのは、この "バイラル・ループ" 現象そのものではなく、それを引き起こすとされる "ソーシャルメディア" の、その "特質" について遡りたいと思う。別に事新しいポイントではないが。
 "バイラル・ループ" 現象をも喚起する "ソーシャルメディア" での "口コミ" 機能は何ゆえに効果的なのか、というありふれたテーマであり、その答えもまたありふれた事実、"つながり" という "コンテキスト(文脈)" に担保された "情報" であるからだ! に尽きる。
 ただ、なぜ、こんな "再確認" をしてみる気になったかという点なのである......。

 もちろん自身もそうであるが、現代の環境に慣れ過ぎたわれわれは、"情報" の獲得にあくせくし、それが叶えば一件落着、事足れりとなってしまいがちだ。"情報" 自体の真偽や、いやそれ以前にその "情報" の意味そのものが "理解=納得" できているのかどうかは、無意識にスルーされてしまっているかのようである......。
 "知識・情報" が "分かる" ということは、"知識・情報" 間での "整合性" の問題はもちろんだとしても、それだけで済むものでもなさそうだ。「腑(ふ)に落ちる」(納得する)ことが欠かせないはずではなかろうか。そのためには、外部からの "知識・情報" と "自身の内面の諸々(体験、記憶を含む)" とがどこかで "摺り合せ" されなければならないかと思われる。この、いわば "デコード(解読)" プロセスがなければ、"知識・情報" は "暗号もどき" の状態で上滑りして宙に浮いたままなのかもしれない。
 これは、いわば "知識・情報" というものの原点に属する問題かと思われる。
 ところが、"ネット検索" 環境は、こうした意味での "分かる" ということを構造的に "割愛" しているわけである。そんなことは自前でやってください、とばかりに。

 ただ、こうした環境に抗議することは "ナイーブ" 過ぎる話であり、"今さら口にできない" そんな空気が、このご時世には充満している......。しかし、これは間違いであるに違いない。"知識・情報" への "正攻法" アプローチではなかろう。これでは、『バカの壁』(養老孟司著)が崩れないどころか、"壁" が変じて無数の "つぼ(たこつぼ)" となるからである......。
 が、"今さら口にできない" と感じ、それでいて「一矢報いたい!」と願う人々も、決してただただうな垂れて(?)いたわけではなく、いろいろな試行錯誤に努め、"知識・情報" の "正攻法の伝播" スタイルを模索し続けていた......。
 それが何あろう "ソーシャルメディア" だと言って良いのかもしれない。
 リアルに存在する "ソーシャルメディア" のすべてがそうだとは言えないにしても、宙に浮いたままの "知識・情報" を "地に足のついた" それらへと引き戻そうとしていることは間違いなかろう。互いの "内面の諸々(体験、記憶を含む)" を "つながり" の中で "共有" するという "コンテキスト(文脈)" は、そのための不可欠な装置なのである。

 以下、前述の佐々木俊尚氏による "ソーシャルメディア" に関する "要領を得た" 叙述を抜粋引用させていただきたい。

―――― < そもそもインターネットの役割には、「情報アクセス」と「つながり」の二つがある。つまり情報を得る場所であり、同時に社会との接続性を確認する場所でもあるということだ。

 検索エンジンやショッピングサイトのような情報アクセスに特化したツールは、それだけでは社会との接続性を作ることができず、それが結果として「たこつぼ化」と呼ばれる近視眼的状態へとユーザーを陥れるのと同時に、社会との接続への強い焦燥感をも生み出すことになった。人はつねに「社会とつながりたい」のだ。
 そこに00年代なかば以降、ソーシャルメディアが進化してきた必然性がある。たとえばツイッターでの情報収集には、「あの人から流れてきた情報」「その情報についてフォローしている人たちの感想」というコンテキスト(文脈)が付随している。このコンテキストが社会との接続性を生んで、情報に対するある種の安心感をもたらしている。
 かつては新聞やテレビというマスメディアへの信頼感がコンテキストとなっていた。だがマスメディアは圏域が大きすぎて今のような細分化が進んだ社会には適合できなくなり、加えてメディアの言論そのものが劣化して信頼性も著しく失われてしまっている。
 現在のソーシャルメディアは、かつてマスメディアが持っていた「情報アクセス」「つながり」の二つの機能を再構築する方向で進化している。

 人と人がつながり、そうした人と人の関係が軸となって情報が流れている。そこでは金銭的な貨幣価値の交換ではなく、リスペクトの交換による新たな情報のやりとりが行われている。これこそがソーシャルメディアの本質であり......

 これからはソーシャルメディアがすべての消費市場をカバーし、呑み込み、ソーシャルメディアなしには成り立たないようになっていくだろう。バイラル・ループという新たな情報のパラダイムを得て、私たちの文化は、いまそういう転換点に位置しているのである。>( 上記、書籍の佐々木俊尚「まえがき」より )


 "ソーシャルメディア" は、マスメディアと検索主義的ネット環境とによって荒涼化した "ヒューマン・コミュニケーション" 環境が、Web2.0~3.0 地平で蘇ろうとしている、その兆しなのかもしれない...... (2011.11.02)













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