ソーシャルメディア領域での若い起業家たち向け支援=スタートアップ支援の動き ......

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大前研一
洞察力の原点
 図らずも昨日のブログ( SNS 時代には"面白いヤツほど会社を辞めていく"/創造的でワクワクする仕事求め!( 当誌 2011.11.11 ) )と連続性があるかたちとなった。

 今日は、"会社を辞めていく面白いヤツ" たちの "スタートアップ"(起業)活動を支援する、国内の動きを、下記引用記事を通して垣間見ることにする。
 もちろん、下記引用記事がその動きのすべてではないだろうし、また、支援らしきものもなく、孤立、もしくは仲間うちでの独立独歩スタイルによって悪戦苦闘しているケースも少なくないに違いない。いや、そうしたケースの方が一般的なのだろう。

 <世界市場を容易にターゲットにできる>(下記引用記事)とは言うものの、そこには "事業化" に向けた "シビァな隘路" が待ち受けている。場合によっては「らくだが針の穴を通る方がまだ易しい」ほどの難易度であるのかもしれない。
 何が "シビァな隘路" であるのかに目を向けてみると、"事業化" を思い起こさせるに至る原点としての "アイディア" や "コンセプト" の存在があろうかと思う。
 もちろん、これだけあっても叶うはずはない。しかし、"ソーシャルメディア" が "見える人" ならではの "武器 = センス" は、きっとこの一点に収斂するかに思われる。いや、あくまでも部外者の勝手な言い草でしか過ぎず恐縮であるが......。

 そして、そこには慄然とする "アンビバレンツ(二律背反)" が潜んでいるとも言われている。

「貴重なコンセプト : 逆に言えば、少数の人にしか理解できないコンセプトしか、現代の経済社会では事業にならなくなった」(大前研一『大前の頭脳』/『大前研一 洞察力の原点』)

 現代の経済社会の環境では、「少数の人にしか理解できないコンセプト」でしか "事業化" は困難だというシビァさ! 要は、容易に多くの理解者 = 賛同者が得られるような "コンセプト" では、"束の間の安堵感" は得られたとしても、"感染(バイラル・ループ)"( ◆参照 "バイラル・ループ"をも駆動するソーシャルメディア!平凡ながら正攻法伝播力!( 当誌 2011.11.02 ) )的な展開を望むことは難しい......、ということなのであろう。

 こう考えると、"スタートアップのコンセプト" に対して "理解を得る = 支援を受ける" ということは、並大抵のことではないことになりそうだ。それゆえに、"孤立、もしくは仲間うちでの独立独歩スタイル" で忍ぶ優秀な若者たちも少なくないと......。
 また、"支援する側" の "リスクテイキング" の度合いも破格だと思われる。何だか、アーチストやタレントの "新人発掘" という光景が思い起こされたりもする......。
 こうしたことが想定される中で、下記引用記事のような "新人発掘" 営為が "事業化" されているというふうに理解している。

―――― 変わる日本の起業家支援、ソーシャルで世界進出も容易

 ソーシャルメディアやスマートフォン(高機能携帯電話)の世界的な普及などでネットサービスの開発環境が大きく変わり、起業家向けの事業支援が国内でも活発になってきた。クラウドコンピューティングによってサーバーを安価に利用できるほか、英語でサービスを開発すればソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)の「ツイッター」「フェイスブック」が持つ億単位のユーザーに簡単にアピールできるなど、世界市場を容易にターゲットにできるためだ。

 こうしたソーシャルメディアと連動させたサービスは数人でも開発でき、ヒットすれば急激にユーザーを増やせるだけに事業支援会社にも魅力がある。米シリコンバレーで起業を意味する「スタートアップ」といった用語も飛び交い、まさしくシリコンバレー流の起業環境が国内で整備されつつある。

ベンチャー支援会社が国内でも続々

 シリコンバレーでは、Y Combinator(Yコンビネーター)や500 Startupsといった、立ち上げたばかり(アーリーステージ)の企業支援に特化したベンチャーキャピタルが注目を集めている。初期のベンチャーや個人にまずは少額を投資するほか、オフィス環境の提供や著名企業家によるアドバイスなどの育成も行う。その代わりに数%から十数%の株を受け取るという仕組みだ。500 Startupsの場合、「インキュベーションオフィス」と呼ぶ施設などを3カ月間も提供されるが、事業内容のプレゼンテーションで認められなければ次には進めない。支援を受けるだけの厳しい競争がある。
 日本でも2008年設立のサムライインキュベート(東京都品川区)や09年からスタートアップを支援しているサイバーエージェント・ベンチャーズ(東京都渋谷区)、11年9月に法人化したOpen Network Lab(オープンネットワークラボ:ONL、東京都渋谷区)など、支援会社が次々と立ち上がっている。

 このほか、98年にネットエイジ(現在ngi group)を立ち上げたり「Bit Valley構想」を提唱したりした西川潔氏も、今年からスタートアップを支援する会社として新たにネットエイジを立ち上げ、「スタートアップファクトリー」として支援し始めた。......

 支援プログラムの中には、米国のそれに似ているケースもある。たとえばKDDI∞Laboの場合、同社の六本木にあるオフィスで3カ月間、支援を受けながら開発できる。東京のオフィス費用は高いので、立ち上がったばかりの企業には負担減になるし、ネットワーク環境も整備されているので便利だ。また、専門家からアドバイスを受けられることも大きなメリットで、アドバイザーとしてKDDI社内だけでなく、SNS企業のグリーや位置情報サービスのコロプラ、AR(拡張現実)ソフトの「セカイカメラ」で知られる頓智ドットの役員らが並ぶ。ベータ版の開発までは定期的に指導してもらえるし、開発後はKDDIのアプリ販売サイト「au one Market」も活用できる。

企業だけでなく省庁関係者も強い関心

  10月21日に開催された、ONLの「Demo Day」を見学してみた。会場にはスーツ姿の参加者が多く、ベンチャーキャピタルや一般企業の担当者、省庁関係者もいた。

 ツイッターのほかにもSNSの「リンクトイン」の日本語化を展開するデジタルガレージ傘下のONLは、世界に通じるネットサービスを開発できるエンジニアなどの育成を目指している。開発の場所や設備、国内外の著名な起業家、ベンチャーキャピタリストとの人脈を提供されるのは他社の支援プログラムと同様だが、デジタルガレージ取締役で米MITメディアラボ所長の伊藤穣一氏をはじめ、米ツイッターやネットサービスの米エバーノートを立ち上げたメンバーもいるなど、グローバルマーケットを意識して指導している。

 Demo Dayでは、3カ月の育成機関で考えたサービスやアイデアを7チームが発表していた。既に億単位で投資を受けているチーム、米国などで事業拡大しようとしているチームもあった。多くが20代で著名な大学・大学院を出たり企業を辞めたりして参加している人だった。 ......

優秀な人材をいかに早く見つけるかがカギ

 スタートアップ支援の取り組みは、いまや大学生・大学院生向けにも広がっている。

 学生エンジニアを中心とした2カ月間のサービスやアプリケーションの開発キャンプ「ブレイクスルーキャンプ」や、ベンチャーキャピタルで多くのネット経営者が集まるカンファレンスを開催するインフィニティ・ベンチャー・パートナーズ(東京都世田谷区)は、最前線で活躍する経営者によるディスカッションのイベントを大学生・大学院生を対象に参加費無料で提供している。起業家にとってはありがたいイベントだが、支援会社からすれば起業家マインドを持った優秀な学生を早く見つけるための施策ともいえる。人材獲得が勝負になるだけに、既に争奪戦が激しくなっている。変わる日本の起業家支援、ソーシャルで世界進出も容易 ブロガー 藤代 裕之 /日本経済新聞 - ソーシャルメディアの歩き方(藤代 裕之)/2011.11.10


 <支援会社からすれば起業家マインドを持った優秀な学生を早く見つけるための施策ともいえる。>というのがホンネなのかもしれない。ただ、人材の発掘は難しい課題だ。
 どこかで、優れた人材の発掘は、当の人材を直接探すよりも、人材発掘に長けた者を発掘するという媒介を踏んだ方が効果的だ......、と聞いたことがあるほどだ。
 いずれにしても、"ソーシャルメディア" 時代特有の "逸材" 発掘は、その適性資質の定義をも含めて従来型のリクルート作法では間に合わないことだけは確かだろうと考えている...... (2011.11.12)













【 SE Assessment 】 【 プロジェクトα 再挑戦者たち 】








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