Socialメディアの一つの"王道"に違いない!"草の根ローカルジャーナリズム"(英) ......

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 "ソーシャルメディア" が "人間関係・社会関係形成的" なスタンスに特徴があると考えるならば、"草の根ローカルジャーナリズム" こそは、"ソーシャルメディア" と相性が良いジャンルなのだろう、と気づかされた。
 今回レビューする "ソーシャルメディア" 関連サイト記事は、以下のとおり<イギリス全土に広がる、草の根ローカルジャーナリズム>である。

 英国だけではなく、多くの先進国で "マスメディア" としての従来からのジャーナリズムが低迷を続けていると伝えられている。
 たぶん、この日本でもこの傾向は変わらないはずで、そうした事情からか、新聞業界各社は悪戦苦闘を続ける中で、活路を見出すべく "ネット、デジタル" 領域に急速にすり寄っているかの気配がある。"ネット・コンテンツ" の "有料化" にはじまって、各種の "デジタル関連サービス" が手掛けられている。
 だが、そこでは相変わらずの "高コスト体質" と "上から目線姿勢" とが温存され続けているかのようで、決して前途は生易しくはなさそうだ。

 こうした "高コスト体質" と "上から目線姿勢" という二点は、時の経済と社会環境における、いわば "元凶" とも見なされている要素だけに、たとえ斬新な IT を駆使したとしても、それらを引き摺ったままでの業務展開はかなり厳しいと言わざるを得ない。
 こうした "マス・ジャーナリズム" に対して、"ソーシャルメディア" としての "草の根ローカルジャーナリズム" は、持ち前の "ローコスト性" と "現場目線姿勢" とが追い風となって、今後ますます注目されて行くものと推測される。

 なお、下記記事では、<草の根ローカルニュースメディアを持続させるコツ>までが興味深く指摘されている。
 <個人の趣味で管理できる程度に小さな範囲でスタートさせること、メディアから収益をあげることは当面考えず、あくまでも公益的な視点で取り組むこと>だそうで、まさに "ソーシャルメディア" の "原点的スタイル" が強調されている。
 "収益志向優先型" と思しき "ソーシャルメディア" が賑わう昨今であるが、それらが "総崩れ(?)" となった "焼け野原(?)" から、そうした "原点的スタイル" が立ち現われてくるのであろうか......。

イギリス全土に広がる、草の根ローカルジャーナリズム                  松岡 由希子

 英ガーディアン紙によると、2011年の一年間に休刊したイングランド・ウェールズ・スコットランドの新聞は、少なくとも31紙。近年、英国の新聞業界では、大幅なレイオフや、休刊・廃刊が相次ぎ、これにともなって、各地域のローカルなニュースを採り上げるメディアが減ってきました。そこで、従来マスメディアが担ってきたこの機能を補完するべく、地域住民自身が地域の政治、経済、社会事件などを発信する、草の根レベルのローカルジャーナリズムが、英国各地で広がっています。

 Will Perrin氏は、これを積極的に推し進めている立役者の一人。英国の草の根ローカルジャーナリズムをサポートするプロジェクト「Talk About Local」の主宰者で、自らもロンドン・キングスクロス地区のニュースサイト「Kings Cross Environment」を運営しています。「Kings Cross Environment」では、マスメディアはあまり採り上げない、地元の小さな事件・事故や、イベント、地方自治体の動静などのニュースを配信。立ち上げ当初は、Perrin氏が一人で取材・執筆していましたが、現在は、6名のライターがボランティアでこれに関わっています。

 Perrin氏は、「必ずしも、すべてのニュースを専門のジャーナリストが執筆しなければならないわけではない。むしろ、現場近くで生活している地域住民こそ、現場で何が起こっているか? を知っているはず」と考え、専門スキルのない人でも、これらのニュースを不特定多数に向けて発信する手段として、ブログやソーシャルメディアの活用が有効だと説いています。

 ブログやソーシャルメディアを活用するメリットは、専門的なスキルがない人でも、簡単に管理でき、運営のための資金がほとんどかからないこと。Wordpressなどのブログサービスや、フェイスブック、ツイッターは、ユーザ登録などの簡単な手続きだけで無料で利用できます。また、継続的に運営できれば、オンライン上で、大手メディアに劣らないプレゼンスを得られる、というのも、オンラインメデイアならではの利点です。たとえば、バーミンガムDigbeth地方のニュースブログ「Digbeth is Good」は、既存メディアを抑え、Digbethで最もオンラインプレゼンスの高いメディアとなっています。

 Perrin氏がまとめたローカルメディアディクショナリーサイト「openlylocal」によると、「Kings Cross Environment」や「Digbeth is Good」をはじめ、草の根によるローカルニュースメディアは、英国全土に500以上。そのほとんどは、個人もしくは2~3名の小グループで運営されています。Perrin氏は、草の根ローカルニュースメディアを持続させるコツとして、個人の趣味で管理できる程度に小さな範囲でスタートさせること、メディアから収益をあげることは当面考えず、あくまでも公益的な視点で取り組むこと、と指摘しています。


「英国全土に広がる、ローカルニュースメディア」

 ローカルジャーナリズムの使命は、「各地域の住民に必要な情報を正確かつ確実に届ける」ことですが、衰退傾向にある昨今の新聞業界の状況をかんがみると、そのすべてを新聞などのマスメディアに任せる時代からは、転換すべきなのかもしれません。情報の信頼性や正確性を担保するべく、情報収集プロセスを専門のジャーナリストに委ねるべきものがある一方で、地域住民が自ら"伝え手"となりうるものもあります

 むしろ、地域住民一人ひとりが、直接・間接とわず、地域の情報発信に関わることで、地域の現状や課題に目を向け、よりよい地域づくりに向けて主体的に考える機会を持つことこそ、これからより重要なポイントになっていくことでしょう。>イギリス全土に広がる、草の根ローカルジャーナリズム 松岡 由希子/現代ビジネス - つながる!ソーシャル時代 ヒト・モノ・コト/2011.12.27


 "ソーシャルメディア" だと標榜されたメディアを利用しているから "ソーシャル" しているというわけじゃないこと、マスメディアの視点との相違をもっと自覚して良いという点などを、改めて振り返させられた...... (2011.12.30)













【 SE Assessment 】 【 プロジェクトα 再挑戦者たち 】








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