米Apple社が、<電子教科書や電子教材で教育を変えること>を目指すアプローチは何かと波紋を呼んでいるかのようだ。( ◆参照 ①、◆参照 ② )
◆参照 ① "iPad 1"では残念にもレビューできない"Life on Earth"?! 注目のiBook2教科書!( 当誌 2012.01.26 )
◆参照 ② 米Apple社:"iBooks Auther(& iBooks2)"は"電子教科書"へのジョブズ氏の"遺志"!( 当誌 2012.01.22 )
そして今度は、<Appleの電子書籍作成ツールiBooks Authorの使用許諾契約書(EULA)>をめぐって<批判の声>や<法的には無効>といった指摘の声が上がっているという。( 下記引用のサイト記事:iBooks Authorの使用許諾契約書、法律違反の懸念を招く/Slashdot/2012.01.27 より )
Mac PC で無料配布されている 電子書籍作成ツールiBooks Author は、米Apple社が推し進めようとしている "電子教科書" 路線ての進展を加速させるための重要な "布石" であろうことは良く分かる。
"iBooks 2" 向けの "電子教科書" 制作者の裾野を広げておきたいとする意図は、誰の目からも見える。
しかし、どうもいろいろな "問題点" が浮上しているようにも見える。
期待するところが大きいために気になるからか、先日も以下のような感想を書いた。
<ふと感じるのは、米Apple社も結構 "勇み足(?)" 気味なのかなぁ......、という印象である。もっとも、スピードこそが生命線である IT 業界では、何よりも "先鞭をつける" ことが "決め手" だとされるから、いわば "勇み足(?)" は定石だと言えるのかもしれないが。......だが、ユーザーとしては、目前の課題を "確かな足取り" でこなしてもらいたいものだ......>( ◆参照 ① )
"不透明感" を残しているとされる<Appleの電子書籍作成ツールiBooks Authorの使用許諾契約書(EULA)>問題については、どういった対応策が講じられるのであろうか、目が離せない......
iBooks Authorの使用許諾契約書、法律違反の懸念を招く
strong>Appleの電子書籍作成ツールiBooks Authorの使用許諾契約書(EULA)>に対する批判の声が上がっている( 本家/.、 Are Technic a記事 )。
iBooks AuthorのEULAが規定するところによれば、iBooks Authorで作られた書籍の販売はiBooks Storeでのみ行えるとなっている。つまり、Appleが独占的に販売を行うということになる。また、iBooks Authorで作られた電子書籍をiBooksストア上で販売できるかどうかの判断もすべてAppleが行うものとしている。そのためAppleに販売を断られた場合、著者は作品を他所へ持っていくこともできない。せっかく完成させた作品が世に出ることなく埋もれてしまう可能性があるという。
しかし、米著作権法の下では、独占契約を行うには「著作権の譲渡を行わなければならない」とされているそうだ。さらに、著作権の譲渡には著作権者のサイン入り譲渡証書や覚え書きが必要となる。そのため、Appleの「独占契約を強制する」EULAは法的には無効なのでは、という主張もある。
また、Litigation&Trial記事によれば、このEULAには抜け道があったようだ。もしiBooks Authorで作品を作った著者がEULAを無視して、書面の契約書を交わすことなく作品を他所で勝手に商的流通させたとしても、Apple社は損失を受けないため賠償請求や著作権使用料の請求を行うことはできないとのこと。
( iBooks Authorの使用許諾契約書、法律違反の懸念を招く/Slashdot/2012.01.27 )
別に穿った見方をするつもりはないが、こうしたゴタゴタもまた "ポスト・ジョブズ氏" の時期だからなのであろうか...... (2012.01.29)
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