米国では、<iPadを配備する学校は多い>ようだから、iPad 向けの教科書が、PCを使わずに iPad 自体で作成できる<「電子書籍の『GarageBand』」>というアプリは、きっと関係者たちに喜ばれるに違いなかろう。
【 注 】米国には、日本のような "教科書検定" はなく、各学校の判断に任せられている。 c.f. アメリカの教科書
ところで、"PCを使わずに iPad 自体で作成" と言えば、以前に、同じ米Apple社の "iPad アプリ『Book Creator』" を以下のように紹介させてもらったことがある。
< "iPad アプリ" にもいろいろとあるが、こんなセンスのよい "電子書籍" 制作ツールははじめてだ。<『InDesign』のライト版のようなアプリ>(下記記事より)との賛辞がピッタリする秀作かと思われる。 とにかく発想が素晴らしい。"電子書籍" とは、主として "タブレット"(or スマホ)向けメディアであり、そのユーザーはPCを最小限にしか使わない人も少なくないのだろうから、PCなしで "電子書籍" 制作が可能だとするツールがあっても不思議ではないはずだ。しかも、"700円" というお手頃価格である。HTMLのスクリプトなどが一切顔を出すことなく、タッチ操作だけで "電子書籍" が自作できるので、まさに "楽しめる" ツール・アプリだと評価したい。 ...... >( <誰でも電子書籍を作れるiPadアプリ"Book Creator">は文字通り楽しめそうだ!( ADHOCRAT 2011.09.23 ) )
今回の<「電子書籍の『GarageBand』」>は、きっと、この延長線上のアプリではないかと推測される。
< Appleの新イベントは「電子書籍のGarageBand」?
1月19日に行われるApple社の教育イベントでは、電子書籍を簡単に作れる、いわば「電子書籍のGarageBand」が発表される模様だ。電子教科書の制作が容易になりそうだ。1月19日(米国時間)に米Apple社が「教育に関する発表」を行うが、これはソフトウェア関係の発表のようだ。『Ars Technica』のクリス・フォレスマンによると、Apple社は「電子書籍の『GarageBand』」を発表するという。
『iPad』で読める電子教科書を簡単に作れるツールが誕生するということになる。iPadを配備する学校は多いので(例えば、スコットランドのシダーズ・スクールでは生徒ひとりに1台)、iPad版教科書というのは筋が通っている。
問題は、少なくとも現時点では、多くの教科書にはiPad版がない、あるいは出来がひどいということだ。素晴らしい双方向の教科書アプリがすでに米Kno社から出ているとはいえ、紙の教科書と比較すると、まだ選択の幅が狭い。
「電子書籍のGarageBand」が登場すれば、教科書の制作が安価で簡単になり、おそらくは教師と生徒が独自のバージョンを作ることも可能だろう。また、教科書を読む専用アプリがiPadのホーム画面にあれば、iPad雑誌で『Newsstand』がやっていることを教科書でもできるかもしれない。
発表時には実際の本も登場しそうだ。『Wall Street Journal』の記事によると、出版社の米McGraw-Hill社は、「6月からApple社と今回の発表に取り組んでいる」という。
駄目な『iBooks』より出来がよければ、学校のiPad購入を促すものになるかもしれない。
TEXT BY Charlie Sorrel
TRANSLATION BY ガリレオ
>( Appleの新イベントは「電子書籍のGarageBand」?/WIRED JAPANESE EDITON - CULTURE/2012.01.18 )
それにしても、実に、羨ましい限りである。何がと言って、教科書を "自作できる" ことを、国からも認められ、おまけにアップルからも支援されるという "自由な国、米国" という社会環境が...... (2012.01.21)
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