明るみに出た "米フェイスブック" の経営状況の "数字" は、経済不況が荒れ狂う現在の世界経済から、まるで異次元へと飛び抜けた観さえある水準だ。
"株式上場" 自体に関しては、すでに周知の事実となっていただけに、何らの驚きもないようだが、下記引用サイト記事:フェイスブック上場申請 広告けん引、80%成長/日本経済新聞/2012.02.02 から見る一連の業績 "数字" は、今さらのように同社の "巨大規模" に目を向けさせる。
インターネット広告収入というものがいかに威力のあるものかを知らされるとともに、業績成長率では同業種のグーグルを大きく上回っているとなると、やはり "SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)" というジャンルに立脚したことの狙いが奏功したと言うべきなのであろう。
下記記事でも、<実名で交流するネット上のインフラに近づきつつある>とあるが、まさに事実上の "インフラ(社会基盤)" としての位置づけへと進撃していると言えそうだ。
<フェイスブック上場申請 広告けん引、80%成長
【シリコンバレー=奥平和行】交流サイト(SNS)最大手、米フェイスブックが1日、米証券取引委員会(SEC)に新規株式公開(IPO)の申請書類を提出、これまで非公表だった同社の業績が明らかになった。インターネット広告のけん引で2011年12月期の売上高は前期比88%増の37億1100万ドル(約2800億円)、純利益が同80%増の6億6800万ドルへ急拡大。利用者数は8億人を突破し、実名で交流するネット上のインフラに近づきつつある。
上場による資金調達額は最大50億ドル(約3800億円)を見込む。関係者の間では100億ドル程度まで増える可能性も指摘され、04年のグーグル上場時の調達額(16億7000万ドル)を上回るのは確実だ。上場時の株式時価総額は1000億ドル(約7兆6000億円)に達するとの見方もあり、一部では「評価が高すぎる」との指摘もある。
11年12月期は売上高の85%が広告収入だった。同様にネット広告が主力のグーグルと比較すると売上高はグーグルの10分の1、純利益では15分の1の水準だが、増加率では売上高が29%、純利益が14%だったグーグルを大きく上回る。
日常的に文書や写真を投稿するフェイスブックは利用者の好みや関心事を把握しやすく、最適な広告が配信できると広告主の評価も高い。11年12月末時点の利用者は8億4500万人で1年前より39%多い水準。欧州が27%、アジアが25%など北米以外が8割を占める。投稿写真数は1日2億5000万枚に達する。
これまでは検索がネット上での情報入手の手段だった。フェイスブックの普及で、SNSを通じてつながっている友人や知人から必要な情報を得るという使い方が広がっている。
...... 上場の時期や市場などは未定だが、4~6月期に上場するとの見方が有力だ。
......時価総額が1000億ドルに達した場合、米大手企業では外食大手のマクドナルドと並び、IT関連ではネット小売り最大手の米アマゾン・ドット・コムやヒューレット・パッカード(HP)を上回る水準。日本企業との比較では時価総額が最大のトヨタ自動車に次ぎ、NTTドコモなどを上回る水準となる。
ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)は上場理由を「投資家と従業員に約束したからだ」としている。一方でプライバシー保護などでの監視の目は厳しさを増している。利用者の事前承認なしに一般公開する情報の範囲を広げたことなどを問題視した米連邦取引委員会(FTC)は同社を調査。昨年11月に今後20年にわたって情報保護に関して第三者の監査を受けることなどを盛り込んだ合意に達している。>
( フェイスブック上場申請 広告けん引、80%成長/日本経済新聞/2012.02.02 )
<フェイスブックは利用者の好みや関心事を把握しやすく、最適な広告が配信できると広告主の評価も高い>とのことから、今後もインターネット広告収入の増加が見込めそうだが、この点に関して、プライバシー保護には最大限留意してもらいたいものだ...... (2012.02.03)
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