"Amazon" は、"購入履歴" や "検索履歴" などからユーザーの "関心対象" を何らかのアルゴリズムで推定して、商品の "リコメンド" メールなどを送り付けてくる。
"Google" は、これと類似することを 効果的な "広告表示"のために行っている。ただ、"Google" が実施しているのは<検索など同社サイトとのやり取りを基にして、利用者の関心カテゴリーや年齢、性別を推測>することだだという。
その仕組みは、ユーザー側の "Cookie" に残される "アクセス履歴" が利用され、<ユーザーのブラウザに保存された Cookie の番号のみを使用して、ユーザーの Cookie に関連付けられたインタレスト カテゴリや Cookie から推定されるユーザー属性カテゴリ>(【 引用記事 2 】)が判断されることになるらしい。"プライバシー、個人情報" に踏み込まれたようでやや "気色悪い" 感じが否めない。
ところで、こうした仕組みの "Google" のアルゴリズムによる、ユーザー各位に対する "Google" の "お見立て(推定)" は、ユーザー自身が "確認可能!" となっている。次の箇所で閲覧できる。"自分がどのように推定されているか" を "確認" してみるのは、面白いと言えば面白い......。(ちなみに、自分の場合、性別が "男性" はご明察であったが、年齢は "老けて" 見られていた......)
◆ 参照 「広告表示設定」
ここには、ユーザー自身が "削除または編集" 可能なかたちで以下のようなリストが表示される。
・興味のある広告を表示する
・カテゴリ
・ユーザー属性
・Cookie
こうした "手の込んだ仕組み" が、閲覧者個人に向けた "より効果的な広告表示" にねらいがあることは言うまでもなかろう......
【 引用記事 1 】
性別・年齢と関心:Googleの個人推測は正しいか
Google社は、検索など同社サイトとのやり取りを基にして、利用者の関心カテゴリーや年齢、性別を推測している。自分のプロフィールを確認してみよう。
「あなたの関心」「年齢」「性別」、筆者の例
上のスクリーンショットは、米Google社が推測した筆者のプロフィールだ。筆者は実際には24歳の女性だ。
Google社の新しいプライバシー・ポリシーが議論になっているが、同社は人々を「すでに」デモグラフィックス(人口統計学的な属性)のパッケージに包み込んでいる。
Google社は、検索など同社サイトとのやり取りを基にして、利用者の関心カテゴリーやおおよその年齢、性別を推測しているのだ。この推測はGoogleアカウントを通じて見ることが可能で、希望する人は追跡のオプションを外すことができる。
Google社の推測はどの程度正しいのだろうか。筆者が『Arstechnica』の同僚に尋ねてみたところ、男性はたいてい正しく男性と推測されていた。『Twitter』上にあった報告や、他サイトに投稿された報告によれば、女性が男性に間違えられる傾向は強いようだった。筆者は25歳から34歳の男性だと推定されたし、同僚のジャッキ・チェンも追跡のオプションを外す前には男性だと推定されていたという。
関心のカテゴリーについては、旅行の検索などが取り上げられやすいようだ。同僚であるライアン・ポールは、コンピューター、家電製品、ビデオゲーム、そして猫と、Googleに完璧に把握されていると話す。
一方、編集主任のネイト・アンダーソンは、アーバンやヒップホップが広告カテゴリの上位にきているが、自分はそれらにはまってはいないと主張している。
こちらの手引きに従って広告トラッキングを外している場合や、クッキーを頻繁に消去している人は、Google社が自分をどう見ているのかは分からないかもしれない。自分のプロフィール推定は こちら で見ることができる。
TEXT BY Casey Johnston( 性別・年齢と関心:Googleの個人推測は正しいか/WIRED JAPANESE EDITON - BUSINESS/2012.01.31 )
TRANSLATION BY ガリレオ -緒方 亮
【 引用記事 2 】
Google Ads Preferences インタレスト ベース広告: 仕組み
Google ディスプレイ ネットワークには、ニュース サイトやブログなど、数多くのウェブサイトが参加しているため、さまざまなサイトに広告を掲載することができます。Google ではユーザーと関連性の高い広告を表示することを目標に、ほとんどの場合、閲覧されているページのコンテンツに基づいた広告を表示しますが、閲覧中のユーザーが頻繁に利用するウェブサイトの種類に基づいて、有益と思われる広告を表示することもあります。
次の例で、この広告配信技術について詳しく説明します。
インタレスト ターゲティング
ガーデニングが趣味のユーザーがいるとします。Google の興味/関心に基づくインタレスト ベース広告技術では、ガーデニングのウェブサイトを頻繁に閲覧するこのユーザーにガーデニングに関する広告がより多く表示されます。仕組みは次のとおりです。
① このユーザーが Google ディスプレイ ネットワークのウェブサイトにアクセスして動画を閲覧した場合、使用しているブラウザに番号が保存され(「Cookie」を使用)、アクセス履歴が記録されます。この番号は「114411」のような形式になります。
② このユーザーはガーデニング関連のウェブサイトに頻繁にアクセスしているため、Google ではこの番号(114411)を「ガーデニング」のインタレスト カテゴリに分類します。同様に、これらのサイトの利用者の大部分が女性である場合(アクセスに関する集計データに基づく情報)、この番号(114411)は「女性」のユーザー属性カテゴリに追加されます。
③ この結果 Google では、このユーザーが Google ディスプレイ ネットワークのウェブサイトを閲覧するときに、ガーデニングや女性に関連する広告をより多く表示できるようになります。個人情報は使用されない
このプロセスにおいて、Google がユーザーの名前やその他の個人情報を把握することは一切ありません。Google では、ユーザーのブラウザに保存された Cookie の番号のみを使用して、ユーザーの Cookie に関連付けられたインタレスト カテゴリや Cookie から推定されるユーザー属性カテゴリに属する広告を表示します。
Google では個人情報や慎重に扱うべきインタレスト カテゴリ(人種、宗教、性的嗜好、健康、金融など)に基づいて広告を表示することはありません。
( Google Ads Preferences - インタレスト ベース広告: 仕組み/google.com )
閲覧者自身にマッチした広告情報に遭遇できるのは "有難い" とは思えるが、<個人情報は使用されない>とは言うものの、まるでニアミス(near miss)的に個人情報に異常接近されるのは、やはり "気色悪い" 感じか...... (2012.02.02)
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