下記引用サイト記事:「通信障害、ドコモになぜ集中 背景に3つの死角/日本経済新聞/2012.02.05」を読んでいると、つくづく思い起こすことがある。この国全体に滲む "無責任" 体質だ。
今、多くの人々を悩ませている急速な "高齢化" であり、とても間に合わない "年金制度" などが例となる。これらは決して自然現象の範疇の問題ではないだろう。"先々を見通して、制御されて然るべき(対策が講じられるべき)" 社会現象のはずだ。
◆参照 Socialメディアではこんな議論もアリでは?2500万円以上の損か,300万円程度か!( 当誌 2011.00.00 )
この国全体の振舞いは、いつからこんなふうに "無責任" 体質へと変質してしまったかと思われてならない。"この国全体" という表現に語弊があるとすれば、"政府" をも含めた "大手!" と言ってもいい。
本来、巨大な社会的存在( "大手!" )は、相応水準を超えた "責任" 体質を備えて、規模に見合った振舞いをするべきであろう。そのために "特権" が付与されているはずだからだ。
だが、"特権" は振り回すけれど、その影響をカバーする "責任" については疎いというアンバランスがあれば、"非・特権" 領域の人々がただただ間尺に合わない "しわ寄せ" を喰らうことになってしまう。この構造は、それ自体が "Social bad" であろう。
大手企業が、利用者に "リスクを振る甘え"!なぞを引き摺っているのは、どんな内部事情があろうとも論外ではなかろうか。"周回遅れ" も甚だしい。時代はむしろ、利用者・消費者一般に対して "利益還元" の姿勢を示すことを求めているのだと思われるが......。
通信障害、ドコモになぜ集中 背景に3つの死角
NTTドコモで通信障害が相次ぎ、半年間に通話やメールができなくなる障害が6度発生した。スマートフォン(高機能携帯電話=スマホ)中心の営業への急転換で通信容量が逼迫したためだが、なぜドコモに障害が集中したのか。インフラ整備にとどまらずインターネットのノウハウ不足、iモード資産の縛りなどドコモ固有の事情がありそうだ。
■ 甘いインフラ想定
「(スマホ通信の)急激な伸びがつかめなかった」。ドコモの山田隆持社長は1月27日の記者会見でインフラ整備の想定に甘さがあったことを認めた。
......
NTTグループのある首脳は「スマホシフトを急ぐあまりに起こった」と漏らす。ドコモは2011年度のスマホ販売目標を当初の600万台から10年度の3倍強にあたる850万台に上方修正。新機種も半分以上をスマホに切り替えた。■ ネット技術者不足
08年から米アップルのiPhone(アイフォーン)...... ドコモも急速にかじを切るほかなかった。
各社がスマホシフトを急ぐ中、ドコモに集中する通信障害。ドコモに行政指導した総務省の幹部は「インターネットに対するノウハウ不足」を指摘する。
...... 通信設備にはより高度なインターネット技術が求められる。しかし、NTTグループ内のインターネット技術者はNTTデータなどに集中。グループ内で技術者の取り合いになっている。
1月25日の障害の原因となった設備更新も「まず通信量が少ない地方から試すべきだったのでは」(総務省)という。■ iモードが足かせ
もう一つの理由は「iモードの継承」。ドコモはiモードで築いた顧客基盤を生かそうとメールやコンテンツ課金などの機能をスマホに移植している。システムは複雑になりメール障害の要因となった。ソフトバンクやKDDIはiモード型のサービスの移植を一部にとどめる。すでにドコモのスマホ契約は約1000万台と先行したソフトバンクやKDDIの2倍近くに達する。この台数の多さが災いしたとの声もある。通信量の増加ペースはライバル2社をはるかにしのぎ、インフラ増強が間に合わなかったとする説だ。
ソフトバンクやKDDIでは今のところ、深刻な通信障害は起きていない。しかし、従来型携帯からスマホへの移行が進めば通信設備にドコモと同様の負荷がかかる。スマホ時代を見据えた通信インフラの整備は業界共通の課題だ。
上記記事では、"大手!" の一企業の例が扱われているが、これは氷山の一角のような気がする。今のグローバル競争時代、巨大な社会的存在( "大手!" )の全般が、内部事情の如何にかかわりなく利用者に"リスクを振る甘え"!を払拭(ふっしょく)することが、最も急務だと思われる...... (2012.02.06)
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