"Apple/iBooks Author"(for電子教科書) は、使い慣れるにつれて "良くできた!" 電子書籍編集ツールだと感心させられている。しかも、 "ePub" 電子書籍エディターの "Sigil" と同様に "フリー" (ただし、for Mac オンリー)なのだから使わない手はない。
さっそくマスターしようと取り組んでいることは下記参照記事のとおりだ。
◆参照 ① "Apple/iBooks Author"(for電子教科書)の実践的活用法!先ずは"自作小説"素材で( 当誌 2012.03.19 )
◆参照 ② お薦め!"iBook Author"の"使い方解説本":"Mac Fan [特別付録] iBooks Author START GUIDE"!( ADHOCRAT 2011.03.14 )
◆参照 ③ "Apple/iBooks Author(eBook editor)"を使おうとMacPCで開発環境を整備する!( 当誌 2012.02.05 )
取りあえず、"自作小説" 素材で、"ePub 版" と同様に "iBooks 版" 制作を試みてきたが、一応、一通りの工程をこなすことができた。
ちなみに、気になっていた "ファイル容量" であるが、"iBooks 版:15 MB" となり、"ePub 版:1.43 MB" の "10倍以上" となることも判明した。
"iBooks 版" も "ePub 版" と同様に "zip 圧縮" ファイルであることに変わりがないが、試しに "解凍" してみると構成ファイル数が多いのに注目させられた。なぜ "肥大化" するのか、またいつか調べてみたい。
それはともかくとして、これらの作業を通して "気づいた点" の "第一報" を取りあえず記すことにした。"Tips" と言うほどのものでもないが、以下の二点について、下記【 画像 】を交えて解説する。
1.iPad での "表示向き(横・縦)" 問題 ( 何がどう違う? )
2."ヘルプ"で学べ!( アプリの外からでも閲覧可能 )
1.iPad での "表示向き(横・縦)" 問題
実は、この問題に拘った理由は、"横向き" レイアウトで編集作業を続けた時に、iPad の "縦向き" でプレビューしたところ、挿入した "オブジェクト" が "行方不明!" となっていたからなのである。
下の画像の、(3) 自作小説の部分 "横向き" 表示例、(4) 自作小説の部分 "縦向き" 表示例 がそれに当たる。掲載画像は既に修正済みのものなのだが、最初は、(4) 自作小説の部分 "縦向き" 表示例 の "左上" の "スピーカー" マークのオーディオ・オブジェクトがどうやっても表示できなかったのだ。
結論から言うと、"オブジェクトの埋め込み" については、"縦向き" レイアウトで編集し、その後で "横向き" レイアウトにして当該オブジェクトの "位置修正" を行うのが無難だと思われる。
で、そもそも、編集作業における "横向き" レイアウト、"縦向き" レイアウトの違いは何か? ということだ。
下記【 画像 】の (5) "iBooks Author ヘルプ" での"表示向き(横・縦)"の解説 には、次のような説明がある。
向き読者は、iPad 上でブックを縦横 2 つの向きで表示できます。向きによってブックの表示が変わります。ブックの作成中は、向きを切り替えて、各向きでのコンテンツの表示方法を調整できます。
・縦:ページの幅よりも高さの方が大きくなります。縦向きでは、一部のグラフィックスが表示されなかったり、テキストフローからはみ出したり、編集できなかったりすることがあります。
・横:ページの高さよりも幅の方が大きくなります。作成中は基本的に横向きで表示することをお勧めします。
ブックの向きは、ツールバーの向きボタンを使って変更できます。
ブックを横向きでのみ表示するように構成することもできます。
「iBooks」でブックを横向きでのみ表示するには:書類インスペクタで「縦向きを無効にする」チェックボックスを選択します。( iBooks Author ヘルプより )
詳細はともかく、要するに、"横向き" レイアウトと "縦向き" レイアウトとは、必ずしも "スッキリとした対応関係があるわけではない" ようなのである。
さて、"両者の違い" が最も著しい点はと言えば、"表示テキストのサイズ変更" の "有無" (= "リフロー" の "有無" )だと言える。
この点は、下記【 画像 】(1)~(4) の "赤矢印" の "有無" で確認できるかと思う。
多分、"横向き" 閲覧は "ページ・レイアウト" を重視し、 "縦向き" 閲覧は、"文字テキストを読むこと" の重視というコンセプトがベースに置かれているからなのであろう。
2."ヘルプ"で学べ!( アプリの外からでも閲覧可能 )
ところで、これは些細なことであり特記するほどのことではなさそうでもあるが、上記の「iBooks Author ヘルプ」は、アプリ iBooks Author の内部からでなくとも "アクセス可!閲覧可!" なのだ。
今現在、アプリ iBooks Author は、非常に注目度が高いにもかかわらず、これに関する詳細な "解説本" は出版されていないようである。冒頭の ◆参照 ② の記事をエントリーしたのもそうした事情があったためである。
確かに、こうしたアプリは、"PC上で実操作" をしてみて漸く呑み込めるというものであろうが、この「iBooks Author ヘルプ」は、ざっと目を通してみたが、このアプリの "実像、正体" をかなり忠実に解説していると思えた。
以下からアクセス可能なので、一読してみてはいかがかと......。
◆参照 「iBooks Author ヘルプ」(apple.com)
(2) 自作小説の部分 "縦向き" 表示例
(3) 自作小説の部分 "横向き" 表示例
(4) 自作小説の部分 "縦向き" 表示例
(5) "iBooks Author ヘルプ" での"表示向き(横・縦)"の解説
(6) "iBooks Author ヘルプ" 例 ①
(7) "iBooks Author ヘルプ" 例 ②
(8) "iBooks Author ヘルプ" 例 ③
"Apple/iBooks Author"(for電子教科書) の活用は、"電子教科書" 制作という触れ込みに決して囚われてはならないだろう。実に "汎用的!" であり、使い方次第ではあらゆる対象に援用可能だと思えた。"自作小説" の "iBooks" 化を一通り終えて抱いた実感である...... (2012.03.27)
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