"iPad 変身" の "キーボード・ケース" という着眼は、ひょっとしたら「コロンブスの卵」、いや「金の卵」なのかもしれない......。
下記引用記事:iPadをMacBook Airのように使えるキーボードケース--Kickstarterプロジェクトで実現か/CNET Japan/2012.04.26 の中のプロモーション・ビデオを観ていたらそんな気がしてきた。
つい先日、日本国内のメーカーが "苦肉の策" を講じつつ "iPadをMacBookに変身させるキーボード・ケース"!を販売し始めたことに注目したばかりでもある。
◆参照 "iPadをMacBookに変身させるキーボード・ケース"!スリリング(?)な商魂に好感!( 当誌 2012.04.13 )
前記のプロモーション・ビデオの訴求ぶりからは、こうした "変身グッズ" が、単に "マニア向け" のアィディアなんぞではなくて、"広範囲に受け入れられる素地" のありそうなことに気づかされる......。iPad 創造自体が上手ければ、その人気ぶりに目を付けるフォローぶりも、米国は実に上手いと感心させられた。何が上手いと言って、商品ニーズに対する "くすぐり方" が上手い!
今一つ注目したいのは、投資や融資とは異なる "Kickstarter" という "資金調達支援サービス" モデルを採用している点である。その特徴は、以下の二点にあるとされている。
<(1)プロジェクトに対して、多数の人が(比較的)少額の資金提供を行うこと
(2)資金提供者への「見返り」が、PLEDGE(誓約)という形で製品やサービスの提供となっていること>( 「購入と寄付の境界線 ~ Kickstarterに垣間見る境界線のゆらぎ」/Venture Now - Column/2010.09.07 )
"Kickstarter" モデルでは、"金銭的な「見返り」" ではない"クリエイティブ(さ)を支援" することに眼目があるようだ。
<Kickstarter が投資や融資という仕組みを取らない理由 ...... それは、クリエイティブなプロジェクトを支援したいという Kickstarter のターゲットに理由がある。上記のとおり、投資や融資は金銭的な「見返り」を前提としてしまうため、その金銭的な成果が重視されやすい。どんなに良いものを作っても、金銭に変換できなければ失望を与えてしまうことになる。おそらく、それを避けるためのスタンスが Kickstarter にはあると思われる。>( 同上 )
iPadをMacBook Airのように使えるキーボードケース--Kickstarterプロジェクトで実現か
Appleの最高経営責任者(CEO)であるTim Cook氏は米国時間4月24日、第2四半期の決算発表に伴う電話会議のなかで、「MacBook」と「iPad」のハイブリッドと言えるような製品は、エンドユーザーにとって「妥協の産物」にしかならないため、Appleとしては発売するつもりがないと述べた。
Cook氏は「トースターと冷蔵庫を一体化することは可能だ」と述べたうえで、「しかし、そういった製品はユーザーが喜ぶものとはならないだろう」と続けた。
だが、「Oona」というスマートフォンスタンドを創り出した人々は、Cook氏のこういった見解を気にしていない。彼らは、iPadをMacBook Airのように使える「Brydge」というキーボードケースを製品化する最新プロジェクトのために、Kickstarterを通じて資金(9万ドル)を集めようとしている。
Brydgeの主な仕様は以下の通りである。
■ 本体の重量は1.3ポンド(約0.59kg)であり、新型iPadを接続した際の重量は2.74ポンド(約1.24kg)となっており、11インチのMacBook Airの2.38ポンド(約1.08kg)とあまり変わらない。
■ 素材には航空宇宙産業で使用される品質のアルミニウムを採用しており、「AppleのiPadが持つルックアンドフィールに合うように機械加工および陽極酸化処理を施している」という。
■ Brydgeの取り付け用「クランプ」は、熱可塑性エラストマーで合金と磁石を覆ったものとなっている。
■ QWERTY配列のフルキーボードを搭載している。開発元は「できるだけ大きなキーボードを搭載するために、エッジ角は可能な限り薄くしている」と述べている。
■ 厚さは0.33インチ(約0.84cm)である。
大きさは、iPadのサイズに合わせて高さが9.5インチ(約24.13cm)、幅が7.3インチ(約18.54cm)となっている。
■ クランプは、iPad 2でも、新しいiPadでもしっかり固定できるように設計されている。また、閉じた際には画面のプロテクタとして機能する。
ハイエンドモデルにはスピーカーを搭載している。Brydgeが成功を収めるうえで、その価格がハードルとなる可能性もある。ただ、すべてのKickstarterプロジェクトに共通することだが、発売前に注文し、プロジェクトの資金調達を支援した人々には、特別割引の恩恵が用意されている。こういったアーリーアダプターとしてBrydgeを(発売された暁に)入手する場合、スピーカーなしモデルで150ドル、スピーカー付きモデルで180ドルを支払うことになる。
Brydgeの最終的な小売価格は、スピーカーなしモデルで170ドル、スピーカー付きモデルで210ドルになる見込みである。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
"Kickstarter" という "資金調達支援サービス" モデルは、"欲しい製品" を "みんなで産み出そう!"( Social!)という気概が込められていて、"爽やか" なものを感じさせる...... (2012.04.28)
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