言うまでもなく、世界経済の "頼みの綱(?)" は米国経済だが、このところメッキリ冴えないようだ。
米国株価は、大きな幅で "続落" している。
<【NQNニューヨーク=横内理恵】14日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続落し、前週末比125ドル25セント(1.0%)安の1万2695ドル35セントと1月31日以来、約3カ月半ぶりの安値で終えた。ギリシャの政局混迷が続いていることなどを背景に欧州株式相場が大幅安となったことにつれ安した。...... >( NY株125ドル安、3カ月半ぶり安値 ギリシャ混迷で /日本経済新聞/2012.05.15 )
"大丈夫なのか?" と不安となるが、どうも "大丈夫でもなさそう" な気配か......。
下記引用サイト記事:米景気の鈍化傾向が鮮明に FRB追加緩和策の可能性/週刊ダイヤモンド/2012.05.15 によれば、いよいよ<鈍化傾向が鮮明>となってきたようである。
問題は、<住宅市場>のようであり、未だに<リーマンショック>の "後遺症(?)" を引き摺っているようなのだ。
<FRBが米国経済の最も弱い部分として見ているのが住宅市場で、「隠れ在庫も多く、構造的に供給過剰となっている」...... 米国ではリーマンショックから3年半がたった今も手続き上、まだ競売にかけられていない住宅が多く、それが住宅価格を押し下げている要因とみられる。
また米国の場合、住宅資産を担保にローンを借りて自動車などを買う個人が少なくない。住宅価格が下がると、そうしたローンを借りられず、個人消費も押し下げる要因となる。>
昨日は、<中国経済の "ハード・ランディング" 状態>に対する政府による対応策が "遅きに失する懸念" について注目してみた。
しかし、米国もまた同じ事情にあるかのようである。
<金融政策は一般に効果が出るまでに時間がかかるため、景気が失速してから手を打つのでは遅い>
どうも、今 "警戒すべきリスク" は、"タイムアウト!" 以外ではなのかもしれない......。
米景気の鈍化傾向が鮮明に FRB追加緩和策の可能性
今夏にかけて世界経済の懸念材料の一つとなっていた、米国景気の鈍化傾向が明らかになってきた。米労働省が5月4日に発表した2012年4月の雇用統計において、非農業部門の雇用者数は前月比11.5万人増と、3ヵ月連続で増加幅が縮小した。
一方、失業率は8.1%と2ヵ月連続で低下したものの、その水準は依然として高い。しかも今回の低下は、失業者が減ったというより労働参加率の落ち込みによるところが大きく、「就業・求職意欲の減退が押し下げた可能性が高い」(小野亮・みずほ総合研究所シニアエコノミスト)。
そのため注目が高まっているのが、米連邦準備制度理事会(FRB)の追加緩和策だ。バーナンキ議長は失業率が安定するための雇用の増加ペースを前月比15万~20万人増とみている。
現在実施しているオペレーション・ツイスト(短期債を売って長期債を買うことで長期金利を低下させる金融緩和政策)の期限が6月末に控えていることも鑑みれば、6月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で追加緩和策を決定する可能性は高い。 ......
FRBが米国経済の最も弱い部分として見ているのが住宅市場で、「隠れ在庫も多く、構造的に供給過剰となっている」(木内登英・野村證券チーフエコノミスト)。米国ではリーマンショックから3年半がたった今も手続き上、まだ競売にかけられていない住宅が多く、それが住宅価格を押し下げている要因とみられる。
また米国の場合、住宅資産を担保にローンを借りて自動車などを買う個人が少なくない。住宅価格が下がると、そうしたローンを借りられず、個人消費も押し下げる要因となる。
5月22~23日に発表される住宅関連統計の結果次第では、景況感がさらに悪化する可能性もある。そうなれば、世界経済の失速も避けられない。
12年末には、所得税率引き下げなどのブッシュ減税や、給与税減税などがいっせいに期限を迎える。財政赤字を減らすための緊縮財政も始まる見込みで、米国景気の先行きは不透明感を増している。
金融政策は一般に効果が出るまでに時間がかかるため、景気が失速してから手を打つのでは遅い。11月に大統領選を控え、米国経済のリセッション入りだけは避けたいバーナンキ議長が、追加緩和に否定的なFOMCメンバーたちを説得する材料が出そろいつつある。
(「週刊ダイヤモンド」編集部 池田光史)
( 米景気の鈍化傾向が鮮明に FRB追加緩和策の可能性/週刊ダイヤモンド/2012.05.15 )( ※引用者注 ―― 文意を損なわないよう留意して割愛しています。)
<米国経済のリセッション入り>の前に立ちはだかるのが "タイムアウト!" というリスクだとすれば、未だに<リーマンショック>の "後遺症(?)" を引き摺っている米国の現状は、"大丈夫なのか?" ...... (2012.05.16)
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