ソーシャルゲーム "コンプガチャ" への人気の高さ( "収益モデル!"、"個人投資家" たちによる当該株式への人気 )、"射幸心(しゃこうしん)" への過度の刺激、"青少年のトラブル頻発"、"景品表示法" に基づく消費者庁による "違法性" 指摘の動き、当該の "株式急落"、"ライブドア事件" 時のような(?)市場ショック......、と "コンプガチャ" 問題は、世相のアブナイある一面を確実に照らし出しているかに見える......。
【 引用記事 1 】
< ソーシャルゲームの稼ぎ頭である「コンプリートガチャ(コンプガチャ)」について、消費者庁は景品表示法で禁じられている行為として、来週にも違法だという見解を広く周知する方針を固めた。ソーシャルゲーム各社が自主的にやめることを促す。グリーやディー・エヌ・エー(DeNA)などソーシャルゲームを提供している多くの事業者が戦略の転換を求められそうだ。......>( 消費者庁、来週にも「コンプガチャ」違法見解 ソーシャルゲーム各社の"自主規制"を促す/日本経済新聞/2012.05.09 )
今回、下記引用サイト記事:SNS株急落、個人マネーつなぐ代役は現れるか 証券部 城戸孝明/日本経済新聞/2012.05.09 に関心を寄せたのは、株式市場への関心と言うよりも、この時代環境での "収益(利益成長力)モデル" のあり様を考えさせて余りある問題だと思えるからだ。
とくに、下記記事にもある<「為替相場や海外情勢に左右されない内需銘柄」>、つまり "国内需要" に基づくジャンルでの "魅力" ある "収益(利益成長力)モデル" はどう生み出されるのか、という課題だ。
誰もがこの課題に関心を向けながら、なかなか上手く実現できないでいるのが現状の最大課題だと思われる。そして、こうした "キワドイ視点" からでなくては新しい "収益(利益成長力)モデル" は叶わないのか、と考えさせてしまうのがこの "コンプガチャ" 問題なのかもしれない......。
【 引用記事 2 】
SNS株急落、個人マネーつなぐ代役は現れるか 証券部 城戸孝明
「顧客が持ってる2銘柄は手放した方が良いのか」。 ...... 2銘柄とは交流サイト(SNS)経由でソーシャルゲームを提供するグリーとディー・エヌ・エー。連休中に景品表示法抵触の可能性が報じられ、2日間の下落率はグリーが23%、ディーエヌエは21%に達した。高値で信用買いを入れた個人の多くは、追加担保の差し入れを迫られて見切り売りに動いた。
ソーシャルゲーム2社は個人投資家にとって物色の柱。昨年夏以降人気化し、株式市場全体に占める売買代金の比率は昨年8月から5月2日までの累計で3.1%と、携帯通信3社(3.0%)を上回る。相場全体がこう着する中でも常に売買代金の上位に名を連ね、主力株にはなりえなくても個人にとっての「主役銘柄」の座を不動のものにしていた。
だからこそ今回の一件は市場に少なからず動揺を与えている。 ...... グリーとディーエヌエの穴を埋めるような銘柄が見つからないと個人マネーの離散につながりかねない。
といって代役が務まる銘柄を探すのはたやすいことではない。まず「単なるテーマ性ではなく利益成長力を伴わないと商いが続かない」(野村証券の元村正樹中小型株ストラテジスト)。グリーが8日の取引終了後に発表した2011年7月~12年3月期の連結経常利益は前年同期比3倍。ディーエヌエも05年の上場以降、前3月期まで7期連続で経常最高益を更新したもよう。スマートフォン(高機能携帯電話)関連とはやされただけではない。
もう一つは「為替相場や海外情勢に左右されない内需銘柄」(カブドットコム証券の河合達憲チーフストラテジスト)であることだ。ギリシャ総選挙の結果や4月の米雇用統計が市場予想に届かなかったことを受け、市場では欧米景気への懸念や円高警戒感が強い。昨夏からの2社の上昇は円高進行などで主力の輸出関連株が軟調だった裏返しでもあるからだ。景表法抵触リスクを受け、コンプライアンス(法令順守)を満たすことも欠かせない。「必要以上に利用者へ課金を強いる事業モデルは投資家から継続性を疑われる」(大手証券)との見方も浮上している。ソーシャルゲームが「金利規制や過払い金利の返還請求で事業縮小に追い込まれた消費者金融を連想させる」と見る証券マンは多い。 ......
ライブドア、楽天そしてサイバーエージェント――。インターネット株の歴史を振り返ると、IT技術の進歩やビジネスモデルへの期待度などを背景にリード役は入れ替わってきた。グリー、ディーエヌエの「次」を担える大物を掘り起こせるかどうかは、個人マネーをつなぎとめる意味で重要なカギになりそうだ。
( ※引用者注 ―― 文意を損なわないよう留意して割愛しています。)
問題の性格に差異はあるものの、今回の "コンプガチャ" 問題とその推移は、やはりあの "ライブドア事件" の "後味の悪さ!" を想起させずにはおかない...... (2012.05.10)
【 P.S.】 参照 グリーとDeNA、コンプガチャ廃止/日本経済新聞/2012.05.09
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