マイクロソフトの"巻き返し新戦略"の行方! ハードとソフトの連携が問われるIT業界!

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 ここしばらく、"マイクロソフト" という文字が何となくサイト記事を賑わしている印象を受けていた。大手企業の "キャンペーン" 的動向は、メディアを総動員するためか、こうして伝わってくる。
 今回の "ざわめき" の中心は、基本ソフトベンダーの同社が、ハードとしてのタブレット端末である「サーフェス」を製作し販売し始めるというものだ。
 ハードの製作・販売は、"Microsoft マウス" などの経緯があり決して無縁ではないとは言うものの、やはり大きな "ビジネスモデルの転換" であるに違いない。
 下記引用サイト記事:マイクロソフト新戦略の思惑/NHK NEWS WEB/2012.06.20 が伝えるとおり、<しかし、去年、スマートフォンの出荷台数が世界全体で初めてパソコンを抜き、パソコンからタブレット端末への移行も進むなど、パソコンを取り巻く環境は急激に変化>してきている。

 別な記事によれば、
<米国のインターネット人口のうちタブレットを所有しているのは31%(7410万人)で、2011年から12%増加したという。2013年までには、米国インターネット人口の47%(1億1740万人)がタブレットを所有するようになる>自社製タブレット「Surface」を発表したMS――その狙いと影響/CNET Japan/2012.06.21
とあり、「PC活用 → タブレット活用」という趨勢には急激なものがある。

 当然、PCを拠点としたビジネスモデルを展開してきた "マイクロソフト" が、どこかで時代の主流にマッチングして行かなければジリ貧となることは目に見えている。
 そこで打ち出された "巻き返し" の歴史的な戦略転換! それが、ハードとソフトの連携というコンセプトのもとに、「ウィンドウズ8」の販売に弾みをつけ、アップルに対抗するには、自社ブランドでのタブレット端末を開発する、というものとなった。

 どうなるのか、この行方は? 
 下記引用サイト記事のように、<マイクロソフト勝ち目はあるのでしょうか>と、疑問を抱く向きも少なくないに違いない。
 ただ、"勝ち目の有無" にかかわらず、余儀なく選択を迫られる場面に遭遇するのがビジネスだと言うべきなのかもしれない......。

 マイクロソフト 新戦略の思惑/NHK NEWS WEB/2012.06.20

アメリカのIT企業・マイクロソフトは、自社ブランドでタブレット端末の市場に参入することを明らかにしました。
ソフトウエアで世界最大手のマイクロソフトが、コンピューターをみずから手がけるのは初めてのことで、大きな戦略転換です。
その背景について、アメリカ総局の芳野創記者が解説します。

■ 重大発表とは?

「マイクロソフトが18日に重大発表をする」。
 ...... そして18日、ロサンゼルスのハリウッドにある「ミルク・スタジオ」で、マイクロソフトの発表が行われました。

■ 新型タブレットの特徴は

そこで登場したのは、「サーフェス」と名づけられたタブレット端末
マイクロソフトが初めて自社ブランドで手がけるコンピューターです。
サーフェス」は、基本ソフトが次世代の「ウィンドウズ8」で、プログラムの処理を行うCPUのタイプに基づいて2種類あります。
最大の特徴は、ディスプレイを覆うカバー
磁石で本体と装着するところは、アップルのタブレット端末、iPadのスマートカバーと同じです。

ところがこのカバー、裏面がキーボードになっています。
厚さわずか3ミリで感圧式の「タッチカバー」と、キーボード部分に厚みをもたせた「タイプカバー」の2種類。
もう1つ目を引くのは、タブレット端末の本体に付けられたスタンドです。
このスタンドを使えば、本体を見やすい角度で立たせることができるのです。
キーボード付きのカバーとスタンドによって、ノートパソコンのように使うことができます。
長年、パソコン市場をけん引してきたマイクロソフトならではのこだわりとも言えます。

歴史的な戦略転換

マイクロソフトは、みずからはパソコンを作らず、パソコンメーカーに基本ソフト「ウィンドウズ」を提供するというビジネスモデルで成長......
しかし、去年、スマートフォンの出荷台数が世界全体で初めてパソコンを抜き、パソコンからタブレット端末への移行も進むなど、パソコンを取り巻く環境は急激に変化しています。
マイクロソフトは、ウィンドウズ頼みの経営から脱却するため、......

ただ、コンピューターの主役がスマートフォンやタブレット端末に移り、......この分野に出遅れていたマイクロソフト危機感を強めていました。
そこでマイクロソフトがとった戦略は、次世代の基本ソフト「ウィンドウズ8」をスマートフォンやタブレット端末に対応させるということです。
この秋以降に発売されるとみられる「ウィンドウズ8」は、巻き返しの切り札ともいえます。
それでも、マイクロソフトはまだ不十分だと考えました。
「ウィンドウズ8」の販売に弾みをつけ、アップルに対抗するには、自社ブランドでのタブレット端末を開発すべきだと判断したのです。
この分野でのハードへの参入は、ソフトを主軸に据えてきたマイクロソフトにとってはビジネスモデルの歴史的な転換ともいえるものです。


ハードとソフトの連携

それでは ...... タブレット端末の市場はどういう現状でしょうか。
...... 世界のタブレット端末市場のシェアは、去年、アップルが62%、サムスン電子が9%、アマゾンが6%。アップルの競争力が際立っています。
アップルはことし3月、ディスプレイの解像度を大幅に高めた新型のタブレット端末、iPadを投入しており、その勢いはとどまるところを知りません。
後発で、しかもこれまでソフトの開発に重点を置いてきたマイクロソフト勝ち目はあるのでしょうか

今回の発表の場でマイクロソフトのスティーブ・バルマーCEOの説明が興味深かったのでご紹介します。
 ......バルマー氏は、タブレット端末市場に参入した理由についてこう説明しました。
ハードウエアとソフトウエアは連携することで威力を発揮するものだと考えている。ウィンドウズ1.0を完全に操作するにはマウスを欠かすことができなかった。ウィンドウズ8にもそれにふさわしい革新的なハードウエアが必要だ。これまでのマイクロソフトのコンピューター製品にはなかった全く新しいものが今回加わった」。

これまでも一貫してハードとソフトの連携をとってきたというバルマー氏の説明......
マウスやキーボードなどがパソコンの付属製品だったのに対して、タブレット端末はそれ自体が主力商品となるものでこれまでの商品戦略とは一線を画すものだからです。
ただ、バルマー氏がハードとソフトを両輪として捉えているということは、マイクロソフトのこれからの戦略を見るうえで非常に重要な点だと思います。......
今回のマイクロソフトの発表は、このまま黙っているわけにはいかないとアップルに正面から勝負を挑んだものとも言えそうです。

■ 今後のIT企業の競争は

アップルの成功の決め手となったハードとソフトの一体化というビジネスモデル
アメリカのIT業界の間では、マイクロソフト以外にもこのモデルを志向する動きが出ています。
グーグルは、先月下旬、通信機器大手のモトローラ・モビリティーの買収手続きを終えました。...... 独自のタブレット端末やスマートフォンの開発に乗り出すのではないかという見方も出ています。
また、アメリカの複数のメディアは、世界最大の交流サイト、フェイスブックが来年にも独自のスマートフォンを開発すると報じています。
今後、IT業界の激しい競争に生き残るためには、ハードとソフトの総合力が問われることになるのかもしれません。

こうしたなかで1つ指摘しておきたいのが日本企業の今後です。
パソコン市場では、「ウィンドウズ」を採用するハードウエアメーカーとして、マイクロソフトと共存してきた日本メーカーですが、マイクロソフトのビジネスモデルの転換によってどのような影響を受けるのでしょうか。
ソニーやパナソニック、東芝など、日本メーカーは、...... マイクロソフトが自社開発のタブレット端末を投入すれば、これまでの盟友、マイクロソフトも強力なライバルとなってしまいます。
IT業界の巨人たちがハードとソフトの総合力をかけて真っ向からぶつかり合うことになれば日本メーカーの競争力がさらに弱まることにもなりかねません。
日本メーカーは生き残りに向けた戦略の練り直しを迫られることになりそうです。
マイクロソフト新戦略の思惑/NHK NEWS WEB/2012.06.20

( ※引用者注 ―― 文意を損なわないよう留意して割愛しています。)

 なお、このタブレット端末:サーフェス の日本での販売予定は、今のところないようである。"キーボード" 付きという点から、"日本語キーボード" を設えなければならず、そこまでは考えたくはない模様だ...... (2012.06.22)













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このページは、yasuo hiroseが2012年6月22日 00:01に書いたブログ記事です。

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