「ブルーハザード(blue-light hazard)=青色可視光の危険性」への正しい知識とは?

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 やはり、PCなりモバイルなりのスクリーンを日がな一日見つめているライフスタイルは、自然じゃないなぁと思いつつも......。確かに、いわゆる "眼精疲労" なんだろうと自覚せざるを得ない感触が拭えない。

 TVを観る時は "部屋を暗くしないこと" とよく聞くが、どうも生半可に聞いて聞き流していそうだ。しかし、これなぞも大いに一理あるのかもしれない。
 暗い部屋だとそれだけで "瞳孔" が開きがちとなり、その分、TVなどの "光源からの光" を過剰にスルーさせることになりそうだからだ。

 そして、もし、その "光源からの光" に、"目の健康に良くない光" があった場合、目の網膜は少なからずの打撃を受ける......、と考えられそうだからである。
 そしてまた、今のわれわれは、TVよりもPCなりモバイルなりのスクリーンを、部屋や周辺の明るさを度外視しがちで見つめる生活に慣れ切ってもいる。結構、ヤバイことをしているのかもしれない。

 ところで、その "光源からの光" には、当然さまざまな波長の光が含まれているわけだが、"要注意" なのは "短波長の青色領域の光" なのだそうだ。

<「青色光」から目守れ――「青色光」 可視光線のうち、約380~495ナノメートルの短波長の青色領域の光。目の角膜や水晶体で吸収されないため、網膜に達し、視細胞を傷つける。急性網膜障害のほか、視力低下を引き起こす疾患「加齢黄斑変性」の原因になることがわかっている。約24時間周期の生体リズムにも影響を与えているとされる。......>( 『朝日新聞』2012.06.25 夕刊 )


 この "リスク" は最近注目されはじめているようだが、下記引用サイト記事:無知は罪:あなたの目を「青い有害習慣」が蝕んでいる/WIRED JAPANESE EDITON - SCIENCE/2012.06.27 も、この "リスク" への注意を呼び掛けるものとなっている。
 <スマートフォンやタブレット、あるいはLEDライトの急速な浸透により、昨今、「ブルーハザード(blue-light hazard)」=「青色可視光の危険性」が世間を騒がせつつある。放置しておけば、失明にもつながりかねないこの問題。>と注目されている。
 ただ、ザックリと言って、<ブルーライトの人体への影響はまだ研究段階>というのが実情のようだが、研究が進展した頃には "わが身の視力" が心もとないあり様となっていたのでは取り返しがつかない......。

 無知は罪:あなたの目を「青い有害習慣」が蝕んでいる/WIRED JAPANESE EDITON - SCIENCE/2012.06.27

スマートフォンやタブレット、あるいはLEDライトの急速な浸透により、昨今、「ブルーハザード(blue-light hazard)」=「青色可視光の危険性」が世間を騒がせつつある。放置しておけば、失明にもつながりかねないこの問題。何にどう用心すべきか、正しい知識を押さえておく必要がありそうだ。


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 ( 略 )


新たな敵「ディスプレイ」を知る

 ...... 調子に乗ると酷い目にあうのがネット社会だ。あなたの目の前には、ディスプレイという強敵が待ち構えている。

 「例えば太陽光は非常にパワーが強く、紫外線は目に悪い。でも、明るいと人間は瞳孔を絞ります。本能的に光のパワーを減じるわけです。逆に暗いところだと、当然瞳孔が開きます。すると、紫外線以外の光についても影響は無視できなくなってくるんです。つまり、パソコン、テレビ、スマートフォン、タブレットなど、屋内で液晶ディスプレイをにらむあらゆる行為は、果たしてパワーが弱いからといって安全と言えるかどうか。屋内における危険の検証は、とても重要なんです」

 そう語るのは、太陽光による失明疾患を長年研究し続けている東邦大学医学部の西脇祐司教授だ。

 「太陽光だけなら、単純なエコロジカルスタディ(地域相関研究:緯度の違う地域同士での白内障や黄斑変性の有病率を調べる)が証拠になりえますが、屋内まで含めるとどうしても限界がある。人間のライフスタイルに即した、一人ひとりの目に対する光の影響を定量化する測定方法が必要でした」

 西脇教授からの要望を受けて『ブルーライト個人曝露量測定システム』が開発された。東海大学工学部の衛藤憲人准教授が、その立役者である。

 「実験へ気軽に参加していただくために、とにかく装置全体を小さくすることが喫緊の課題でした。まず眼鏡に取り付けられるほど小さくて軽量であること。なおかつ明るすぎても飽和しない光センサーを探しました。試行錯誤を繰り返した結果、いまでは装置がポケットに入るほどの大きさになり、持ち歩きながら測定できるおかげで、ライフスタイルに即した光の影響を調べることが可能になったんです」

 衛藤の装置は実用化まであと一歩。西脇の疫学調査が加速し、調査のサンプル数を積み重ねれば、ディスプレイの放つ光がどの程度目に悪いのか(失明につながる危険まで覚悟すべきなのか)具体的な基準や対策が示される日も近いだろう。

"正しい夜"を、手に入れるために

 今年5月に開催された第1回ブルーライト研究会には、衛藤も発表者として出席。この研究会では、青色光カット眼鏡をかけた場合とかけていない場合とで目の疲れ方が違うという調査結果も報告された。ブルーライトの危険性は、もはや確定的だと誰もが覚悟すべきなのだろうか。衛藤は次のように説明する。

 「赤い光でも青い光でも、総量としてパワーが大きい光は目に有害です。しかし可視光のなかでは赤い光より青い光のほうが波長が短く、身体に吸収されやすい(透過率が低い)という性質がある。理論的に波長の短い光のほうが人体に影響を及ぼしやすいと考えられます。ですが、100%カットすることが正しい選択かどうかはわからない。もしも人類にとって青い光が不要なら、紫外線のように網膜でまったく感知しない(約99%)目になっているべき。なのに進化の過程で青色を認知する機能は退化しなかった。見えているんだったら必要なんじゃないか、という考え方もできます。確かに青色可視光は目に悪そうですが、どれぐらい悪いのかという定量的な疫学調査を推し進めるべきだと思います」

 同じ質問に対し、西脇からは意外な答えが返ってきた。

 「青い光は全部危険というわけではなくて、むしろ必要だという説もあります。サーカディアンリズムという言葉をご存じですか? 人間の体内周期、つまり1日のサイクルのことで、朝日を浴びた時点でリセットされる。そのために人間の目には青い光を感知する細胞がある。裏を返せば、夜中に液晶が放つ青い光を見続けるとサーカディアンリズムが狂い、健康を損ねる可能性がある。ブルーライトの人体への影響はまだ研究段階。われわれは、青い光を一切否定するのではなく、青い光とどう付き合うべきか、知っておく必要があるのです」

 つまり「いますぐ身の回りに溢れる青い物を捨てろ、青空から常に目を背けろ」という主張はすべきでないというのが、医学者と工学者の共通見解のようだ。ただし暗い場所で、例えば夜に自発光型のディスプレイをにらみ続ける習慣については、どうやら見直すべきかもしれない

 逆に、生活習慣を改善しなければどうなるか。ドライアイが進行すれば、最悪の場合失明に至るケースもあるという。つまり敵はブルーライトに限らない。ディスプレイにも限らない。コンテンツとの付き合い方から考え直すべきだ。費やす時間の長さ、部屋の状態やアイメイクの濃さにまで注意を払って然るべきなのだ。

 さらに怖いことを話そう。深夜のSNSがサーカディアンリズムを狂わせ、慢性的な睡眠不足が不眠症につながるとしたら......。ディスプレイ漬けの生活が、ストレスによる精神疾患の起爆剤となる可能性も懸念される。ことは網膜に限らず、眼表面に限らず、あなたの心の奥底にまで暗い影を落としているのだ。

 みなさまの夜が正しくあらんことを切に願う。

TEXT & PHOTOGRAPHS BY SHIN ASADA a.k.a. ASSASSIN @ TAWAMURE Inc.
ILLUSTRATION BY TOKUMA @ BOWLGRAPHICS
無知は罪:あなたの目を「青い有害習慣」が蝕んでいる/WIRED JAPANESE EDITON - SCIENCE/2012.06.27
( ※引用者注 ―― 文意を損なわないよう留意して割愛しています。)

 "自然ではない現象" に対しては、そのリスクへの相応の注意を払うのが "文明" を享受する上での鉄則! だなんてね...... (2012.06.29)













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