広告バナーなどを、ちょっとした "動画" 仕立てにする理由は、言うまでもなく "アイキャッチ効果" 狙いであろう。
静止のブラウザ画面の中で、バナー部分だけが "動いている" と当然視線が引きつけられるからだ。その際に、見る者の心まで瞬間的に掴もうと......。
現在では Adobe Flash(アドビ・フラッシュ)の技法が一般的かと思われるが、かつては、 "GIF アニメ(アニメーションGIF)" という "パラパラ漫画" のごとき技法を使ったものだった。
今日、下記引用サイト記事:動画から「一部が動く写真」を作成できるアプリ/WIRED JAPANESE EDITON - CULTURE/2012.06.06 で紹介するコンテンツ作成(の iPad アプリ)は、この "GIF アニメ" にどこか似ている。
ただし、"動画" を元にして、「一部が動く写真」を(合成)作成するという、いわば "逆の" アプローチが面白い。
上手く活用すれば、ちょっとしたインパクトを与えるコンテンツになりそう......。
動画から「一部が動く写真」を作成できるアプリ/WIRED JAPANESE EDITON - CULTURE/2012.06.06
一部だけが動く写真を、動画から作ることができるiPadアプリ『Echograph』を紹介。「動画をペンキにして指で絵を描く」感覚でアニメーションGIFを作成できる。
冒頭のような一部だけが動く画像を、まもなく至る所で目にすることになるだろう。アニメーションGIFのカムバックだ。
『iPad』アプリの『Echograph』が、アニメーションGIFを新たな段階に引き上げようとしている。『ハリー・ポッター』に出てくる新聞には、「動く写真」が掲載されていたのを覚えているだろうか。このアプリはそれを2.99ドルで実現する。
使い方は、以下の動画で説明されている。まずは動画を撮影し、その中から5秒間を選び出して、メインフレームにする画像を選択する。そして、その画像の一部を指で消す。すると、静止画のその部分が、無限ループ再生の動画に置き換えられる。不思議なハイブリッド画像の出来上がりだ。
「動画をペンキにして指で絵を描く」感覚だと、アプリを制作したニック・アルトは述べている。
Echographを作ったアルト氏は、Clear Media社の創設者で最高経営責任者(CEO)だ。Clear Media社は、南カリフォルニアを拠点とする10人のクリエイティヴ・エージェンシー。玩具メーカーのMattel(マテル)社、レストラン・チェーンのChick-fil-A(チックフィレイ)、百貨店Macy's(メイシーズ)などの仕事をする傍ら、独自の製品を開発している。
このアプリの以前のバージョンでは、デジタル一眼レフからiPadに動画を移すのに時間がかかった。それにいら立った開発チームは、30ピンのドックコネクターでiPadに接続できるCFカードリーダーを開発した。
これを使うことで、HDカメラで撮影したショットをその場でiPadにダウンロードしてEchographで試し、うまく行かなければすぐに撮影し直すということが可能になった。
「スタジオに戻って取り込んで処理をするのではなく、その場でテスト」をどうしてできないのかとアルトCEOは話す。「われわれは自分の問題を自分で解決しようとしている」
TEXT BY JOSEPH FLAHERTY( 動画から「一部が動く写真」を作成できるアプリ/WIRED JAPANESE EDITON - CULTURE/2012.06.06 )
TRANSLATION BY ガリレオ -緒方 亮( ※引用者注 ―― 文意を損なわないよう留意して割愛しています。)
動画仕立ての広告バナーの中には、鬱陶しいものも多い。"勝手に動いてな" と言いたくなったり......。 "アイキャッチ" の勘所は "意表を突く" ことのはずだから、「一部が動く写真」という迫り方は案外「有効!」なのかも ...... (2012.06.10)
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