サヴァン症候群:"脳によって抑制"された"潜在能力"を"解き放つ"!挑むのはリスキー!?

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 困難過ぎる課題・問題に取り囲まれている現代人にとって、"喉から手が出る" 願望とは、"いきなりパワー・アップ!" できてしまうことであろう。
 恐らくそんなことが可能であれば、飛びつく者も少なくないのかもしれない。アーチストなどが "ドラッグ" に手を染めたり、アスリートが "ドーピング" に踏み込んだりする例はそれを裏書きしていそうだ。

 必ずしも一様には言えないが、"いきなりパワー・アップ!" という現象(への願望)の根底には、"元々、人間には「潜在能力」がある!" とする "真実めいた事実" が横たわっていると思われる。
 つまり、現状の凡庸なパワー水準は、脳の働きその他によって "抑制されている状態"(ストッパーが掛けられた状態?)であり、だから何らかの手立てでこの "ストッパー" を解除すれば、封印されていた「潜在能力」が立ち上がり、 "いきなりパワー・アップ!" も可能だ......、と。

 確かに、「火事場の馬鹿力」ということわざを待つまでもなく、一理ある視点だとは思われる。日常生活での人間のパワーは、決して "Max" 水準ではなくて、いわば "エコノミー走行" 的水準に抑えられているようだから。
 そもそも、生物学的な人間の構造自体にこうしたメカニズムめいたものが働いているらしい。以前に、人間の "赤ちゃん" について以下のように書いたことがある。

< 多分このメカニズムは、生きものが、現実的環境で生き残るという生存のために、限られたパワーから少しでも "ムダ" なエネルギーを消費しないようにと、いわば "エコノミカル" な戦略戦術を選択している......、と言えるのかもしれない。

 思い起こすのは、いつぞや観てなるほどと頷いたことがある、 "赤ちゃん" に秘められた能力に関するTV番組である。
 生まれて間もない "赤ちゃん" は、これから遭遇するであろうあらゆる現実環境のために、大人以上の幅広い "潜在力" を秘めているらしい。たとえば、確か、 "音声" を聞き分ける能力にしても、まさに万国の言語 "音声" に対して反応できる "潜在力" を持っているという。
 これに対して、成人は母国語の "音声" はもちろん微細に聞き取れる能力を高めているが、他国の言語の "音声" に関しては、特に特殊な発音部分などについては "聞き流し" して単なる "音" と解するようになっているらしい。 "英語耳" とか何とか言われて話題にされるのは、その辺の事情に関係しているものと思われる。
 このほかにも、日常的動作(運動神経)にしても、あらゆる可能性から、人間として行動するにあたっては差し当たって "ムダ" だと見なされた(誰かが見なしたというよりも、この辺は、DNA情報の発現であるのかもしれない)運動神経は "機能不可" となって行くのだという。>
"記憶" や "忘却" と "今を生きる" という "生き方" の在り様の検証( 当誌 2010.03.21 )


 ここで、今回の本題に入る。
 下記引用サイト記事:脳への刺激で「サヴァン症候群」の潜在能力を解き放てるか/WIRED JAPANESE EDITON - SCIENCE/2012.07.25 によれば、"サヴァン症候群" とは、<自閉症などによる脳の障害や脳の損傷により、数学や芸術、音楽など、特定の事柄について驚異的な能力を発揮するようになった人々>が持つ症状のこと。
 <ダスティン・ホフマン主演の映画『レインマン』>(1988年)で感動を与えられたことを思い起こす。

 この<サヴァン症候群と呼ばれる症状の人々に見られるような潜在的な認知力が、あらゆる人のなかに眠っており、脳にちょっとした電気ショックを与えるだけで、この潜在能力を引き出せる可能性があるという。>のである。
 <通常の脳では、取り入れる大量の生のデータを脳中枢が抑制し、人々が全体像により集中できるようにしている>ため、<脳に刺激を与えることで、一時的に脳の抑制を取り除き、人間の潜在能力を解き放つことができる>というのだそうだ。

 さて、こうした "実験" をどう受けとめるかは人さまざまだろう。ただ、"ドラッグ" 常習者のような "高感度依存症" になってしまうと、年がら年中、"電極付のヘッドギア" を被るという鬱陶しさとなりそうだが、それはどうも......。

 脳への刺激で「サヴァン症候群」の潜在能力を解き放てるか/WIRED JAPANESE EDITON - SCIENCE/2012.07.25

サヴァン症候群と呼ばれる症状の人々に見られるような潜在的な認知力が、あらゆる人のなかに眠っており、脳にちょっとした電気ショックを与えるだけで、この潜在能力を引き出せる可能性があるという。

 「創造力の帽子」というようなものを想像してみよう。それをかぶると、染みついた考え方や偏見、創造力を阻む精神的障壁などから、少しの間だけでも解き放たれる、というような端末について......。

 こうした言葉が踊る「Creativitycap.com」というウェブサイトは、アラン・スナイダーという神経科学者の構想に基づいてつくられたもの。スナイダー氏は、サヴァン症候群と呼ばれる症状の人々に見られるような潜在的な認知力が、あらゆる人のなかに眠っており、脳にちょっとした電気ショックを与えるだけで、この潜在能力を引き出せる可能性があると考えている。

 まるでマイケル・クライトン原作の映画のような話だが、オーストラリアのシドニー大学で教鞭をとるスナイダー氏は、この創造力の帽子のようなもののプロトタイプが、今後数年以内に出てきてもおかしくないと話す。彼の研究によれば、脳への刺激難解な問題の解決能力を向上させるという。しかし、スナイダー氏の発見への解釈は、現在も物議をかもしている。脳への刺激で思考力を向上させようとする試みは、科学的に見て、現時点ではまだ時期尚早だという。

 「この話題はちょっとした地雷原だと思う」と話すのは、オーストラリアのフリンダース大学に所属する心理学者のロビン・ヤング。彼はスナイダー氏の初期の実験を再現しようとしたことがある。「この技術が、より正確な科学に応用できるほど発達したものかどうかはわからない」(ヤング氏)

 スナイダー氏は長い間、サヴァン症候群の人々に強く惹きつけられてきた──自閉症などによる脳の障害や脳の損傷により、数学や芸術、音楽など、特定の事柄について驚異的な能力を発揮するようになった人々のことは、ダスティン・ホフマン主演の映画『レインマン』で世に知られるようになった。この映画の主人公の元になったキム・ピークという実在の人物は、書物を一読しただけで中味をすっかり記憶できてしまうといった驚くべき能力の持ち主だったが、同時にこの障害のせいでシャツのボタンを留めるといった簡単な動作にも不自由していた。

 米ウィスコンシン州の精神科医でサヴァン症候群の専門家であるダロルド・トレファートは、キム・ピークが持っていたようなスキルについて、「障害という大海のなかに浮かぶ天才という孤島」と評している。

 また、サヴァン症候群の人のなかには脳の損傷や病気が原因で、こうした能力を後天的に身に付けた人もいる。たとえば、アロンゾ・クレメンスという人物は、歩き始めて間もない頃に頭に負った傷が原因で知的障害者となってしまったが、同時に、動物をひと目みただけで、とても正確にその姿を美しい粘土細工に再現する技能も身に付けたという。

 トレファート氏によると、サヴァン症候群の人々にみられるような優れた能力は、何かを犠牲にした代償として得られるものとは限らないという。つまり、特別に優れたスキルを持ちながら、ほかの部分もごく普通という人もあり得るということだ。

 スナイダー氏の仮説では、あらゆる人々の中にサヴァン症候群の人のような能力が眠っているが、サヴァン症候群の人は「比較的処理されていない下位レベルの情報に特権的にアクセスできる」点がそうでない人と違うところだという。通常の脳では、取り入れる大量の生のデータを脳中枢が抑制し、人々が全体像により集中できるようにしている

こうした情報は、われわれだれもが持っているもの。ただし、普通の人の場合は、脳の働きでそれを認識しないようになっている」(スナイダー氏)

 スナイダー氏は、脳に刺激を与えることで、一時的に脳の抑制を取り除き、人間の潜在能力を解き放つことができると考えている。彼らの最新の研究は4月に発行された学術誌「Neuroscience Letters」に掲載されている。

Through the Wormhole Creativity Cap Video Science Channel

TEXT BY TANYA LEWIS
IMAGE BY ALLAN SNYDER
TRANSLATION BY 中村航


 人間の能力(潜在能力)が、脳の働き自体によって "抑制" が掛けられ、場合によっては "封印" されているとする視点には大いに共感を覚える。
 問題は、それをどう "解除" するかであるが、やはり "自前で" やることを選択したい。
 今、ふと、"仙人" になりそこねた "杜子春"( 芥川龍之介『杜子春』)を想起した...... (2012.07.26)













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