もはや "デジカメ" はあっちこっちに転がっていて、珍しくも何ともなくなったツールだ。もちろん、スマートフォンにも搭載されているので、新たに "デジカメ" 単体に関心を示す人も少ない。
ただ、"このカメラ" にはちょいと興味を感じてしまう。
<利用者がシャッターを切らなくても、シャッターチャンスをカメラが判断して自動的に写真撮影するのが特徴>の<「ウェアラブルカメラ(Wearable Camera)」>なのである。( 下記引用サイト記事:あなたの1日を自動的に記録してくれるウェアラブルカメラ「Autographer」/japan.internet.com 編集部/2012.09.25 )
写真撮影は、シャッターチャンスを窺ったり、好みのアングルを決めたりと実に楽しいアクションではある。"味のある写真" は、そんな思い入れから生まれるはずだ。
ただ、考えようによっては面倒でもあり、またカメラを構えること自体に抵抗感を感じることがないではない。
別に "味のある写真" が欲しいわけでもなく、記憶を支える "記録" に重きを置きたい場合には、ハンズフリーの "自動撮影" は意外と重宝しそうな気がする。
ただし、どんなシャッターチャンスを自動的に選択するのかが、やはり気になりはする。
<Autographer は GPS、加速度センサー、温度計、光度センサーなどの各種センサーを内蔵。これらセンサーにより、利用者の環境に変化があったと判断されたときに撮影が行われる。例えば、温度が急に下がった場合、Autographer は利用者が室内から屋外へと移動したと見なし、シャッターを切る>
この辺りは、恐らく何らかのオプション設定ができたりするのであろうが、いずれにしても、"味よりも記録性" に主眼を置くならば、"ライフログ(Lifelog)" の蓄積にはかなり効果的かと思える。
"意図的な写真撮影" から、"福袋的な意外性を秘めた写真撮影" へと視点をシフトさせてくれる「ウェアラブルカメラ」だということか。
これを首からぶら下げて、あちこち歩き回って帰宅すると、思いもかけぬ "福" を見つけることになったりするのかも......。
あなたの1日を自動的に記録してくれるウェアラブルカメラ「Autographer」/japan.internet.com 編集部/2012.09.25
英国 OMG Plc. は2012年9月24日、写真をいつ撮るべきか自分で判断して撮影するカメラ「Autographer」を発表した。11月に英国で先行発売し、その後米国と日本でも発売予定だとしている。
Autographer は小型軽量で、首から下げたり、衣服にクリップで取り付けたりできる「ウェアラブルカメラ」。利用者がシャッターを切らなくても、シャッターチャンスをカメラが判断して自動的に写真撮影するのが特徴となっている。
Autographer は GPS、加速度センサー、温度計、光度センサーなどの各種センサーを内蔵。これらセンサーにより、利用者の環境に変化があったと判断されたときに撮影が行われる。例えば、温度が急に下がった場合、Autographer は利用者が室内から屋外へと移動したと見なし、シャッターを切る。この判断を行うソフトウェアは、Microsoft が開発した「SenseCam」をベースにしているという。
撮影された写真は、内蔵された8GB のメモリーに記録され、Bluetooth 経由でスマートフォンに転送できる。また、一日撮りためた写真を、動画に変換することも可能だ。
OMG は当初、Autographer を認知症の人の記憶補助デバイスとして開発した。だが、実際に認知症の人に配布してみたところ、本人だけでなくその家族も Autographer を1日の記録に利用していることがわかったという。このため、同社は同製品の一般市場に向けた販売に踏み切った。
OMG CEO の Nick Bolton 氏は、次のように語っている。
「撮影された写真は、単独でも意味深いものだ。だが、1日に撮影した写真をすべてまとめて振り返ることで、そこには別の何かが生まれてくる。Autographer は、あなたの1日を物語として再現してくれるだろう」
サイズは幅37.4x長さ90x厚さ22.9mm で、重さは58g。
このAutographerは、当初<認知症の人の記憶補助デバイスとして開発>されたらしいが、ルーチンワークで何の変哲もなく一日を流してしまっている現代人、加齢ゆえに変化を変化として感受できなくなった高齢者にとって、ひょっとしたら一日の多彩さを再認識させてくれる ...... (2012.09.27)
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