ここに来て、日本株/日本の景気は、あたかも独り "寄る辺" を失っているかのようだ。
先週末の米国株の上昇(バーナンキ米FRB議長による追加緩和策の実施に含みを持たせる発言)ゆえに、今日あたりの日本株は上昇すると期待した者も少なくなかったのではなかろうか......。
しかし、結果は、<日経平均は3日続落、1カ月ぶりに8800円割れ>( 下記【 引用記事 1 】 )という無残さ......。
折からの<中国景気に対する警戒感>( 参照 中国の景況感悪化鮮明!輸出の伸び大幅鈍化!景気刺激と不動産バブル再発のジレンマ!( 当誌 2012.09.03 ) )に加えて、米国での "追加金融緩和策" への動きが日本にとっては "裏目" と出てしまった。
つまり、"円高" 可能性、<円高警戒感>を誘発したということになるようだ。
この点に焦点を合わせているのが、下記【 引用記事 2 】だ。
<量的緩和第3弾(QE3)期待の強まりは米金利を低下させ、対ドルで円高が進んでいる>( 米緩和期待を歓迎できない日本株、米金利低下で円高懸念/REUTERS/2012.09.03 )というのである。
<日本株の上値を押さえたのは円高懸念/対ドルで78円台前半まで進行/「円高警戒などでソニー、パナソニックなどの電機株が売り直されている」>という。
そして、<日本株だけが異なる動き>という見方となるわけだ。
あたかも独り "寄る辺" を失っているかのような日本株/日本の景気の今後は......。
【 引用記事 1 】
日経平均は3日続落、1カ月ぶりに8800円割れ/REUTERS/2012.09.03
[東京 3日 ロイター] 東京株式市場で日経平均は3日続落。終値で8月6日以来約1カ月ぶりに8800円を下回った。
中国景気に対する警戒感から海運や機械など景気敏感株に売りが先行。上海、香港、韓国などアジア株が軒並み高となり、金融株への買い戻しを交えて指数がプラス圏に浮上する場面もあったが、大引けにかけて先物への断続的な売りに押された。
円高警戒感も根強く、ソニー、パナソニックなどの電機株が軟調。市場では「週初で売買高が膨らまず反発力は鈍い」(大手証券)との声が出ていた。今週は欧州や米国での重要イベントが相次ぐため、様子見ムードが広がりやすく、「基本的には外部環境にらみの展開が続く」(準大手証券)との見方が指摘された。
東証1部騰落数は、値上がり521銘柄に対し、値下がりが985銘柄、変わらずが164銘柄だった。
(ロイターニュース 杉山容俊
【 引用記事 2 】
米緩和期待を歓迎できない日本株、米金利低下で円高懸念/REUTERS/2012.09.03
[東京 3日 ロイター] バーナンキ米FRB(連邦準備理事会)議長のジャクソンホール講演は追加緩和策の実施に含みを持たせる内容だったものの、上昇した米株にはつれず、日本株はさえない。
量的緩和第3弾(QE3)期待の強まりは米金利を低下させ、対ドルで円高が進んでいるためだ。中国など新興国経済の減速懸念も強く、リスクに慎重な市場センチメントが続いている。
<日本株だけが異なる動き>
株高、債券高、ドル安というバーナンキ米FRB議長講演を受けた前週末の米市場の動きと異なったのは日本株だ。3日前場の日経平均.N225は続落。一時、8月7日以来となる8800円割れとなった。31日の米ダウ.DJIが90ドル高となったにもかかわらず、米緩和期待を歓迎するムードは乏しく、上値の重い展開が続いた。
日本株の上値を押さえたのは円高懸念だ。米金融緩和期待を背景に対ドルで78円台前半まで進行。ハイテクや自動車など国内輸出株の弱さが目立っている。ソニーは7月25日に付けた年初来安値863円を割り込み、パナソニックは3%超、マツダは4%超の下落となった。「円高警戒などでソニー、パナソニックなどの電機株が売り直されている」(大手証券)という。......
だが、米雇用の悪化は景況感を後退させ、米金利は低下し、ドル安・円高懸念を強める。たとえ米株が緩和期待で上昇したとしても、円高懸念が強い中では、3日の東京市場のように、輸出株の影響力が大きい日本株にとって全面的にリスクオンとはなりにくい。......
( 米緩和期待を歓迎できない日本株、米金利低下で円高懸念/REUTERS/2012.09.03 )( ※引用者注 ―― 文意を損なわないよう留意して割愛しています。)
どうも、当面は、中国景気への懸念もさることながら、むしろ米国の動向に根差した "円高" 傾向が再び脅威となりそうな気配だ ...... (2012.09.04)
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