日本経済の「救世主」としての効果!? 国内海洋資源"メタンハイドレート/油田"開発!

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 日本経済が直面している現実は極めて厳しいもの、というのが通説となっている。
 この打開については、まさに発想の大逆転が求められていそうだが、その一つに "エネルギー" をめぐる課題への対応がある。
 つまり、"エネルギー資源輸入国" から "新エネルギー開発" による "エネルギー資源国産調達国" への "大変身(?)" のことである。

 下記引用サイト記事:コラム:相次ぐ海洋資源開発の動き、低成長・日本に救世主到来か 田巻 一彦/REUTERS/2012.10.19 によれば、

<「原油や天然ガスなどの鉱物資源輸入に対し、わが国は23兆円も支払っている。もし、メタンハイドレートの開発が将来軌道に乗り、エネルギー輸入代金の支払いが不要になれば、日本経済の成長にとって、計り知れないインパクトを与える」>
とある。

 もちろん、その当てがない話なぞではなく、これまではその発掘が困難とされてきたが、近年の技術革新によって実現が可能となった "大規模な海洋資源" が "日本海海底" には埋蔵されている可能性が大だというのである。
 それらは、<新潟県佐渡沖の大規模石油・天然ガス田>や<日本海側に埋蔵する大規模なメタンハイドレート>のことであり、現在、民間主導で "試掘・鉱床探査" が手掛けられているという。

 ただし、こうした大規模案件に関しては、政府主導の対応こそが求められるわけだが、その辺りが今、課題となっているという......。

 コラム:相次ぐ海洋資源開発の動き、低成長・日本に救世主到来か  田巻 一彦/REUTERS/2012.10.19

 [東京 19日 ロイター] 「資源のないニッポン」という固定観念を捨て去るときが、そう遠くない将来にくるのではないか──。そう思わせる新しい動きが日本国内で出始めている。新潟県佐渡沖の大規模石油・天然ガス田の試掘が始まるほか、政府は海洋基本計画を見直してメタンハイドレートなど国内海洋資源の積極活用を打ち出そうとしている。メタンハイドレートは米国で脚光を集めているシェールガスに匹敵する経済的効果を期待でき、潜在成長率の低下が懸念されている日本経済にとって、救世主的な存在になる可能性がある。政府が取りまとめを急いでいる「日本再生戦略」には、資源開発による成長力の刺激効果を盛り込んでほしい。

<佐渡沖の油田開発、中東の中規模級に匹敵>

 経済産業省資源エネルギー庁は18日、新潟県佐渡西南沖の海底30キロを試掘し、石油・天然ガスの埋蔵量を調査すると発表した。埋蔵が見込まれる海底は最大で135平方キロメートルと推定される。事業実施者に選定されたJX日鉱日石開発によると、期待通りに石油・天然ガスが出れば、中東では中規模ながら、国内では最大級の油田になる。

 2013年4─6月に試掘を実施し、期待通りの石油・天然ガスの埋蔵が見込めれば、JX日鉱日石開発は事業化が可能かどうかを判断するための評価井を掘削。順調に進めば、8─10年後に商用化が見込めるという。

<メタンハイドレートの商業生産前倒し、政府が着手>

 また、兵庫県の井戸敏三知事は今月11日、シンクタンクの独立総合研究所と共同で、兵庫県沖の日本海においてメタンハイドレートの鉱床探査に乗り出す方針を打ち出した。日本海側には、大規模なメタンハイドレートの埋蔵が期待できるとの見方が専門家の一部にあり、政府に先駆けて兵庫県が探査に乗り出したかたち。

 さらに政府は5年ごとに実施する海洋基本計画の見直しの中で、メタンハイドレートの商業生産の目標年次を2018年から前倒しすることも検討。20日に開催される海洋政策本部の参与会議で、有識者からの意見を幅広く聞き、その中でメタンハイドレートも含めた海洋資源開発を積極的に進めていく方針を固めていくという。

<技術革新で実現可能になってきたメタンハイドレートの商用化>

 メタンハイドレートは、天然ガスの主成分であるメタンの周囲を水分子が囲んでいる構造で、輸送が便利である液化天然ガスにすることが容易であるという特徴を持つ日本近海の海底には、日本の消費量の96年分にあたる7兆3500億立方メートルが埋蔵されているとの試算もある。

 佐渡沖の石油・天然ガス田が有望であると判明すれば、資源小国の日本にとっては画期的な出来事になるだろう。また、近年は技術的な進歩が大きく、数年前まで低コストでの掘削が困難だったシェールガスが商用生産に成功し、天然ガス価格を大幅下落させているという現象も起きている。政府が資金を大量に投入し、商用化を前倒しで実現させようとすれば、日本を取り巻くエネルギー環境は一変するインパクトを持つ

<海洋資源の積極活用に冷淡な日本のマーケット>

 ところが、長年のエネルギー輸入国という概念に影響され、東京市場は油田開発の情報に反応が鈍くなっている。佐渡沖で試掘するJX日鉱日石開発を傘下に持つJXホールディングス(5020.T: 株価, ニュース, レポート)の19日の株価は、前日終値の385円から一時、407円まで買い進まれたものの390円で取引を終えた。これまでに国内油田で大きな成果がなかったため、「どうせ、大したことはない」とたかをくくった受け止めが多かったためではないかと感じる。

 しかし、そうした市場心理は、日本企業や日本経済に内包されてきた「イノベーティブな精神」が弱体化していることを示しているのではないか。生産年齢人口の減少と潜在成長率の低下に直面した日本経済にとって、活路を開く方向はどこなのか──。そのことを真剣に考えた場合、もし新エネルギー源が日本の近代資本主義の歴史の中で初めて手にすることができれば、経済的な波及効果は計り知れない

<23兆円の海外流出がなくなる夢>

 マクロ経済とエネルギー問題にも詳しい東海東京証券・チーフエコノミスト、斎藤満氏は、政府はもっと新エネルギー開発分野に積極的に投資するべきだと主張する。「原油や天然ガスなどの鉱物資源輸入に対し、わが国は23兆円も支払っている。もし、メタンハイドレートの開発が将来軌道に乗り、エネルギー輸入代金の支払いが不要になれば、日本経済の成長にとって、計り知れないインパクトを与える」と指摘。これは米国のシェールガス革命にも劣らない「第2次産業革命」とも呼べる大変革を引き起こすとみている。

 仮にメタンハイドレートの商用化が前倒しになれば、原発依存度の低下で火力発電の稼働率が増え、天然ガス需要が増大しても、かなりの部分をメタンハイドレートから精製した国産の天然ガスで賄うことができ、多くの専門家が懸念する日本の経常赤字転落や長期金利の急上昇というリスクを大幅に低下させることもできる。

<日本再生戦略に不可欠な資源活用策>

 日本経済が直面している厳しい現実を、ガラリと変化させる絶大な効果を持つ「救世主」としての効果を海洋資源は発揮できる。その重要性を政府は、国民に強く訴えて、日本経済の将来が決して「お先真っ暗」でないことを示すべきだ。取りまとめ中である「日本再生戦略」の中で、資源開発のウエートを高め、成長に向けた力強い未来図を描いてほしい

 国民に負担増の必要性を訴えることと同時に、明るい展望も示すことが一国のリーダーには求められている。野田佳彦首相は、日本再生戦略を自ら発表し、資源活用戦略を堂々と訴えて、国民の士気を高めることにも目配りしてほしい。


 こうした開発にはやはり「イノベーティブな精神」が必須だと思われるが、どうも "政府/市場" が煮え切らないような構えとか......。
 高度な技術力を発揮して "海洋資源開発" 技術に関して "先鞭" を付けてしまうことが、今後の "対中国" 経済戦略の上でも欠かせないと思われるのだが ...... (2012.10.22)













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