より一層時流となってきた "モバイル志向" の流れで登場したとも言える "iPad mini" の登場によって、では、"元祖" である "大型iPad" が、今後どのような変化を遂げて行くのか、その行方に関心の眼が注がれても不思議ではなかろう。
もし、"iPad mini" が "大型iPad" の "小型化" だと位置づけられるならば、一部でささやかれるように、"大型iPad" のシェアが喰われるだけだとする観点も説得性を持つことになる。
多分、"モバイル志向" の流れは、今後、強まりこそすれ弱まることは考えられない故に、"iPad mini" または同クラスの競合デバイスは相応の進化を遂げて行くに違いなかろう。
下記引用サイト記事:「iPad」の未来--「iPad mini」と従来型iPad、それぞれの道/CNET Japan/2012.11.09 にもあるとおりだろう。
<2013年には、iPad miniはいくつかの追加機能(Retina Display)を搭載して、電子書籍を読んだり、メディアを見たり、ゲームやアプリを使ったりするのに本当にぴったりのデバイスになるだろう>
とすれば尚のこと、"大型iPad" の進化の行方が気になるわけだ。
ところで、ここで眼を向けてよいのは、"大型iPad" または "タブレット一般" への "見方=期待" として、<本当の意味でコンピュータの代わりとなるデバイス>という向きがありそうな点である。
下記引用サイト記事でも以下のとおりだ。
<筆者は日常的に、自分のiPadにキーボードを取り付けて使っている。多くの人はiPadからブログを書いたり、それを再定義されたコンピュータとして使ったりしている。>
つまり、"タブレット一般" に対しては、より一層強まる "モバイル的操作性" への "期待" と、根強く残る "PC的操作性(クリエイティブ・ユーザー?)" への "期待" とが混在し続けているというのが実情なのかもしれない。
そして、この実情に棹差した動きを示したのが、Microsoftによる、"SurfaceとWindows 8搭載のタブレット" の登場だったのであろう。
<MicrosoftのSurfaceと、Windows 8搭載タブレットは、真のハイブリッド型デバイスへの道を示している。...... キーボードを取り付ければどこでも使える、ノートPCとタブレットが出会った魅力的な製品>
下記引用サイト記事は、この辺りを立脚点としながら、"大型iPad" の今後を占って(?)いるわけである。
Apple における "iPad/iOS" と "Mac/OS X" との流れを踏まえて、
<大型のiPadを、「iOS」と「Mac OS X」が出会う場所>
となるのではないか......と。そして、
<それはタッチスクリーンを搭載した究極の「Mac」になる可能性がある。キーボードから切り離せばiPadに、合体させればMacBook Airになるかもしれない。デスク上に置けば小型のiMacになり、懐かしの「PowerBook Duo」を思い起こさせるかもしれない。>
つまり、<大型のiPadは、AppleによるSurface風ハイブリッド型デバイス>への針路へと舵を切って行くのではないかと......。
大いにありそうなことだと共感するし、そうあって欲しいとも思える......。
「iPad」の未来--「iPad mini」と従来型iPad、それぞれの道/CNET Japan/2012.11.09
「iPad」が「iPad mini」とRetina Display搭載モデルという2つのファミリに分かれた今、製品としてのiPadはどこに向かっているのか ......
iPad miniをレビューしてから数日がたち、筆者は「大型のiPad」とiPad miniを交互に見比べている。...... エクスペリエンスの面では非常に良く似ている。違うのはサイズと速度だ。しかし、ほかにも何かが進行しているように思われる。iPadはある程度、過渡期に入りつつあるのだと筆者は考えている。
iPad mini : われわれが知るiPadの進化形...... iPad miniが小さくなったiPad 2であるというなら、2013年のiPad miniは、新しい「iPad 3」か、あるいは「iPad 4」になるだろう。2013年には、iPad miniはいくつかの追加機能(Retina Display)を搭載して、電子書籍を読んだり、メディアを見たり、ゲームやアプリを使ったりするのに本当にぴったりのデバイスになるだろうと筆者は期待している。それは最も手ごろな価格で、最もポータブルなiPadであり、多くの人が手に入れようと思うデバイスになるだろう。
では、大型のiPadはどうなるのだろうか。
大型のiPad : 最先端テクノロジと「MacBook Air」風の外見筆者は最近、iPad miniよりも第4世代iPadのほうをクラス最高のiPadだと勧めた。そのパフォーマンスと素晴らしいディスプレイのためだ。しかし第4世代iPadとiPad miniの差は、予想されていたよりも小さい。iPodと「iPod mini」はストレージ容量に違いがあった。現在、大小のiPadの差は、主にプロセッサとディスプレイの品質だ。......
次のiPadでは、クアッドコアプロセッサが採用され、ストレージ容量が増えるのは明らかだ。それ以外に次に何が来るのかは筆者には分からない。iPadが再び大きく前進して、ノートブックの代わりのモバイルコンピュータになるということ以外は。
大型のiPadを、「iOS」と「Mac OS X」が出会う場所にするというのはどうだろうか。筆者はこの接点に長年思いをめぐらせてきた。そしてiOSとOS Xはいろいろな意味で近付いてきているものの、iPadがさらに大きく一歩進める時が来ると考えている。
実際はどうなのだろうか。iPadはすでに、感覚的にはさまざまな面で前進している。筆者は日常的に、自分のiPadにキーボードを取り付けて使っている。多くの人はiPadからブログを書いたり、それを再定義されたコンピュータとして使ったりしている。
「Surface」と「Windows 8」は、使い方を変えられる融合型デバイスへの道を切り開いている。...... もしかしたらそれは、Appleが独自のハイブリッド型デバイスを数年以内に開発することにつながるかもしれない。iPadにキーボードとトラックパッドを追加して、Macとの互換性を持たせれば、それは中間的なデバイスになる可能性がある。
MicrosoftのSurfaceと、Windows 8搭載タブレットは、真のハイブリッド型デバイスへの道を示している。...... キーボードを取り付ければどこでも使える、ノートPCとタブレットが出会った魅力的な製品だ。
iPadは、本当の意味でコンピュータの代わりとなるデバイスへとすでに近づいてはいるが、まだそこに到達してはいない。iPad用のキーボードはあるが(筆者はそのほとんどを試してみた)、ほとんどの場合、入力用アクセサリに過ぎない。それらにはトラックパッドがない。通常のノートブックと同じようにiPadを操作することはできない。
率直に言えば、AppleはMicrosoftほど積極的になる必要はない。...... 変化の時はまだ到来していない。
Appleにそうした変化は起こるのだろうか。筆者は、その変化は2013年にも、2014年にも起こらないと考えている。ただし、iOSとOS Xが1つにならなければいけない時が来るだろう。Windows 8は未来の前触れだ。......
Mac OS Xはすでにバージョン10.8になっている。11になったらどうなるのだろうか。筆者は以前から、それは、AppleのiOSとOS Xが融合して1つの世界を作り出す瞬間になると考えてきた。
デスクトップコンピュータの「iMac」は薄くなってきている。「MacBook」もそうだ。どちらもデザインの面では、iPadの精神に近づいているように感じる。iPadとキーボードを合体させることを想像するのは、それほど飛躍した考えではない。それはタッチスクリーンを搭載した究極の「Mac」になる可能性がある。キーボードから切り離せばiPadに、合体させればMacBook Airになるかもしれない。デスク上に置けば小型のiMacになり、懐かしの「PowerBook Duo」を思い起こさせるかもしれない。
Appleがこうしたことを構想しているのかどうかは分からないが、iPadが永遠にMacと別の道を進むとは考えられない。OS Xが最終的に退くか、両方の環境が進化するかのどちらかだ。大型のiPadについて言えば、プロセッサがさらに一段進んで、クラウドサービスが向上を続ければ、これらの世界は最終的に1つに歩み寄るだろう。
そうなる場合、大型のiPadは、AppleによるSurface風デバイスの中心に据えられるだろう。まずAppleは、キーボードアクセサリの分野に舞い戻る必要がある。次に、iOSはもっとMac的な環境をサポートする必要がある。ほかのサプライズもあるかもしれない。
近い将来については、iPadは魅力的な2種類の製品ラインを維持していくことで全く問題ないように見える。その先は、iPadとiOSにもっと思い切った前向きな姿勢を取ってほしいと思う。現在は、未来に向けた試みを進めているのはMicrosoftであり、安定した状態にあるのはAppleだ。
( ※引用者注 ―― 文意を損なわないよう留意して割愛しています。)
"タブレット一般" への "期待" に混在した "モバイル的操作性" と、"PC的操作性" という "両期待" のその比重は、当面は、前者に傾くことは間違いなさそうだ。ただ、やがて後者へと移行することも十分に推測可能ではないか...... (2012.11.11)
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