もはや、現在のウェブページは、"JavaScript" コンテンツとは切っても切れない密接な関係にあると言える。
そして、"JavaScript" をやや多用しているページでは、幾分ギクシャクした動きに遭遇することも無いではない。"Script" の構成自体の優劣にも問題はあろうが、ブラウザ側に組み込まれた "JavaScriptコンパイラ" の問題だと言われている。
下記引用サイト記事:Firefox 18のベータがリリース: JavaScriptコンパイラIonMonkey, PDFビューワ, タッチのサポートなど/TechCrunch/2012.11.27 の伝えるところでは、Mozilla の "Firefox 18" には、新開発された "JavaScriptジャストインタイムコンパイラIonMonkey" が提供されているという。
これによって、従来のコンパイラのベンチマークと比べて、<26%の性能アップ>が果たされたようだ。
そのJavaScript のパフォーマンス向上の理由は、コンパイラアーキテクチャの革新にあるようで、次のように解説されている。
< 皆さんがよく目にする典型的なコンパイラには、鍵となるコンポーネントを持ち合わせていませんでした。...... JavaScript から機械語へとほぼ直接的に変換を行っています。そこには中間となるステップが存在していません。これらのコンパイラでは、変換結果を眺めてさらなる最適化を施すといった、一歩引いて見返すような処理が存在していなかったのです。
IonMonkey は、まさにその処理を可能にする新たなアーキテクチャの名前です。これは基本的には3つの処理のステップを持ちます。
1. JavaScript を中間表現に変換する
2. 多くのアルゴリズムを実行し中間表現を最適化する
3. 最適化された中間表現を機械語に変換する>( IonMonkey in Firefox 18 日本語翻訳ページ )
なお、上記の<2. 多くのアルゴリズムを実行し中間表現を最適化>では、
<可能な場合、ループ外に命令をくくり出す/冗長なコードの強力な除去形式/使用されていない命令の削除......>などの<IonMonkeyにおける最適化技術>( 同上日本語翻訳ページ )が発揮されるのだそうだ。
このほか、 "Firefox 18" には、<内蔵PDFビューワ/レティナMacのサポート/タッチスクリーンのあるマシン用にW3CのTouch Eventのサポート>なども含まれており、現時点では "ベータ版" のリリースではあるが、大いに注目に値する......。
Firefox 18のベータがリリース: JavaScriptコンパイラIonMonkey, PDFビューワ, タッチのサポートなど/TechCrunch/2012.11.27
by Frederic Lardinois on 2012年11月27日
今日(米国時間11/26)Mozillaは、Firefoxブラウザの新バージョン(v 18)のデスクトップ向けとAndroid用のそれぞれベータをリリースする。今回はとくに、デスクトップ版のアップデートに顕著なものがあり、JavaScriptジャストインタイムコンパイラIonMonkeyや、レティナMacのサポート、タッチスクリーンのあるマシン用にW3CのTouch Eventのサポートなどが提供される。Android向けでは、フィッシング対策の強化や、オプトインとして検索のサジェッションが提供される。
IonMonkeyは、Mozillaのビッグな取り組みだった。この新しいJavaScriptコンパイラは9月にFirefox 18のナイトリービルドでリリースされたが、その時点ですでに開発に1年を費やしていた。ベンチマークによると、IonMonkey ( 引用者注 : 日本語翻訳ページ )はこれまでのTraceMonkeyやJägerMonkeyジャストインタイムコンパイラに比べて26%の性能アップ、という。
さらに今回より、OS X 10.7以上に対しレティナディスプレイがサポートされる。これは、先月発表されたとおりだ。まだ試作段階のWebRTCのサポートも加わった。開発に長期を要した内蔵PDFビューワも、今回やっと導入された。また今回のFirefox 18では、HTTPSで接続しているWebサイト上のセキュアでないコンテンツを、ユーザが遮断できる。
W3Cのタッチイベントがサポートされたことも、重要だ。これまでMozillaが独自に提供していたMozTouchイベントに代わるものだが、ただし現状ではFirefoxユーザのわずか1.1%がタッチスクリーンを使っているにすぎない(Windows 8上のFirefoxユーザは4.4%がタッチを使用)。
これらのアップデートを盛り込んだFirefox 18の最終安定版のリリース予定は、2013年の第二週となっている。ベータ版は、Windows、Mac、Linux用いずれもここでダウンロードできる。
今、ご時世がら、かつて "ブラウザ IE" 向けに作った "VBScript" のコンテンツを "JavaScript" に書き換える作業をしているところなのであるが、早速、この "Firefox 18" を活用してみたいと思っている...... (2012.11.28)
コメントする