6日に投票が行われるアメリカの大統領選挙は、<最新の世論調査で、オバマ大統領が49%、ロムニー候補が48%と、支持率がきっ抗する大接戦>( 米大統領選 最後の日曜日に活発な運動/NHK NEWS WEB/2012.11.05 )となっているようだ。
そんな状況にあって、勝敗の "決め手" となるかもしれない材料が注目されている。
言うまでもなく、この時点で注目すべき材料とは、"浮動票" を動かす "空気/雰囲気" ということになりそうだ。
下記引用サイト記事:オバマ米大統領再選へ2つの神風/日本経済新聞/2012.11.05 では、
<候補者討論会での立ち回りで一挙に流れが変わることを見せつけられた後だけに、短期的センチメント(雰囲気)の重要性も痛感せざるを得ない>
と踏まえられた上で、 "最新の出来事2つ" が "オバマ米大統領再選への神風" となり得るという読みがなされている。
そのひとつは、<ハリケーン・サンディの大統領選挙への影響に限ってはオバマ氏にとって「神風が吹いた」>という点。
これには、 "共和党有力者のニュージャージー州知事クリス・クリスティー氏" によるオバマ現職大統領の被災地対応ぶりへの絶賛! という "おまけ付" だったとされる。
そして加えて、<「米国雇用統計予想外の好転」という、もうひとつの神風>だというのである。
<直前の米雇用データが「良」と出たことは、十分に浮動票層を動かすキッカケ>となりうるというわけなのである。
これらが奏功するのかどうかは間もなく判明することになるが、現状が "大接戦" であるだけに興味津々である......。
オバマ米大統領再選へ2つの神風/日本経済新聞/2012.11.05
現地紙は「ありえないカップル」と書いた。
オバマ大統領がニュージャージーのハリケーン被災地を視察・激励に訪れたときの同州知事クリス・クリスティー氏(共和党)の「熱烈歓迎」ぶりが話題になっているのだ。
同知事は、共和党大会では基調演説役を果たし、2週間前のロムニー候補支援大会ではオバマ候補を「あてもなくホワイトハウス内をさまよっている」と酷評。
それが、オバマ大統領の被災地訪問時には、「熱い握手」を交わし、「大統領の迅速な対応に私からは称賛あるのみ。我が州への大統領の応援には感謝しきれない」と持ちあげた。
被災地を代表する立場として、天災などの緊急時には「選挙戦」は一時休戦が当然の対応だ。しかし、それまで強い表現で大統領を批判していただけに、その変身ぶりが際立つ。「大統領選挙1週間前にそこまで現職を持ち上げなくても」というのが共和党内の本音だろう。クリスティー氏は2016年大統領選挙の共和党候補者にも名前があがる党の有力者ゆえ、「2012年大統領選挙を捨て、ここで名を上げて、自ら2016年に賭ける気か」という深読みさえも流れる。
一般的に「天災は現職有利と言われるが、ハリケーン後、3日間選挙戦を中断して被災地対応に当たったオバマ氏は、現職の強みで、広範囲のメディア露出を得た。その間のロムニー氏はどうみても影が薄かった。ハリケーン・サンディの大統領選挙への影響に限ってはオバマ氏にとって「神風が吹いた」ことは否定できまい。
そして、2日金曜日には、「米国雇用統計予想外の好転」という、もうひとつの神風がオバマ陣営に味方した。
雇用が主要テーマの僅差を争う大統領選挙において、直前の米雇用データが「良」と出たことは、十分に浮動票層を動かすキッカケとなりうる。
「そうはいっても失業率は歴史的高水準」との議論も根強いが、候補者討論会での立ち回りで一挙に流れが変わることを見せつけられた後だけに、短期的センチメント(雰囲気)の重要性も痛感せざるを得ない。 ......
( ※引用者注 ―― 文意を損なわないよう留意して割愛しています。)
もしこの "神風" が威力を発揮したとなれば、共和党は、05年時の "ハリケーン・カトリーナ" でのブッシュ政権の躓きの件と併せて、"ハリケーン" にはさんざんの目にあったことになり、一種の "ジンクス" になるやも知れず ...... (2012.11.06)
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