"科学の進展" はもちろん喜ばしいことであるには違いない。
しかし、手放しで喜んでばかりはいられないのが現代という "危うい時代" だ。
つい先日も、"北朝鮮によるミサイル発射" に関連して、<"技術の国籍" が失われる状況( 技術流出 )>( 参照 侮るべからず北朝鮮ミサイル発射!技術進歩面には"技術輸入"アプローチだって想定可!( 当誌 2012.12.13 ) )が不思議でも何でもなくなった現状に目を向けた。
"科学技術" の成果が、"ボーダレスに流出する可能性" が否定できないのが現代の危うさであり、その点において、開発当初の "適用目的" が "独り歩き!" してしまうことが大いにあり得るということになる......。
こうした事情を想定するならば、"戦慄を覚えざるを得ない" のが、下記引用サイト記事:「第6の戦場」:ネットの次は、人間の脳が戦いの場になる/WIRED/2012.12.13 である。
この "技術" の "新規性" は、<人間の脳とデヴァイスを接続する「ブレイン・コンピューター・インターフェイス(BCI)」>だということになろう。
<ブレイン・マシン・インタフェース(Brain-machine Interface : BMI、脳介機装置) とは、人と機械の意思や情報の仲介のためのプログラムや機器であるマンマシンインタフェース(人介機装置)のうち、脳波を解析して機械との間で電気信号の形で出入力するためのプログラムや機器である。出力先がコンピュータである場合にはブレイン・コンピュータ・インタフェース(Brain-computer Interface : BCI、脳介電装置)とも呼ばれる。共に想念技術の一形態である。>( ウィキペディア - ブレイン・マシン・インタフェース )
つまり、従来の "洗脳" 方法が、言葉やその他の外部刺激による "(脳に対して)間接的" なアプローチであった(?)のに比べて、"脳に対して直接的" な働きかけをする点が "新しいばかりか、恐ろしい" ということになるわけだ......。
「第6の戦場」:ネットの次は、人間の脳が戦いの場になる/WIRED/2012.12.13
この新たなフィールドにおける戦いは、情報収集のために人の心に影響を及ぼすというようなことだけではない。無意識のうちに人間の精神に浸透し、その形を歪め、支配するようなことも可能になる。
TEXT BY CHLOE DIGGINS AND CLINT ARIZMENDI
TRANSLATION BY WATARU NAKAMURA
"A100319_MAMC_TBI 1" By Joint Base Lewis McChord (CC:BY-NC-SA)
これまで軍事関係者の間で、サイバースペースが陸・海・空・宇宙に続く「第5の戦場」として挙げられることがよくあった。そしていま、それに続く「第6の戦場」として、人間の脳の重要性が指摘されているようになっている。
この新たなフィールドにおける戦いは、情報収集のために人の心に影響を及ぼすというようなことだけではない。無意識のうちに人間の精神に浸透し、その形を歪め、支配するようなことも可能になる。軍事学者のクラウゼヴィッツは、戦争によって「敵を自分の意志に強制的に服従させることができる」と考えたが、人間の脳を舞台にした戦いではこれが現実のことになり得る。そして、この戦場におけるもっとも強力なツールが、人間の脳とデヴァイスを接続する「ブレイン・コンピューター・インターフェイス(BCI)」だ。
BCIは現在、様々な分野で応用が進められている。たとえば「Human Conectome Project」のような研究においては、BCIが神経データの収集やインターフェイス接続に利用されている。また、締め上げ暗号分析(暗号文書作成者、あるいは暗号文書受取人に直接接触し、暴力、買収、脅迫などの手段を通じて暗号鍵を入手する手法をとった暗号解読の方法)に対抗するための脳の強化を行う研究、脳をロボットのシステムと接続するための研究などもBCIと関係している。これらの研究者たちは、安全保障や人道的な目的のためにBCIの研究を進めているが、実際、こういった研究や技術が悪用されれば、将来の戦争に大きな影響を与える可能性がある。
BCIによって実現されることも多い──たとえば怪我をしたり、障害を持った兵士がその後も現役で任務に就いたり、手が麻痺した人が脳を使ってタイピングしたり、手や足の切断手術を受けた人が義肢を本物の手足のように使うことも可能になる。いっぽう、こうした技術が悪用されることもあり得る。たとえば身体の操作に使われたり、殺人に利用される可能性もある。
安全保障の専門家であるバーンナビー・ジャックは最近、ペースメーカーや埋め込み型除細動器を容易にハッキングしてみせ、生命に関わる医療技術でさえ大きな脆弱性があると指摘し、大きな波紋を呼んでいた。そして、こういった脆弱性は迷走神経刺激療法や脳深部刺激療法などで脳に直接接続する機器においても十分に考えられる。
いっぽう、体内に直接接続するものでなくても、最近の研究には無人機や外骨格システムなどを脳によって操作しようとするものもあり、これは成果を出しつつある。実践で利用できる脳操作の戦闘用無人機(日本語版記事)や外骨格兵器が登場するのも遠い先のことではない。
※この翻訳は抄訳です。
"DNA 操作" も "恐ろしい" 技術だと言わざるをえないが、この<人間の脳とデヴァイスを接続する「ブレイン・コンピューター・インターフェイス(BCI)」>も "空恐ろしいテクノロジー" の相貌をして立ち上がりつつある...... (2012.12.16)
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