"アルジェリア人質拘束事件" についてである。
やはり、"邦人人質の安否" に関する政府筋の確認作業は、すでに飛び交う不吉な情報と比べて "落差!" があり過ぎるのではないか......。
そして、この期に及んで、"安否確認本格化" という伝わり方にも憤りが禁じえない。では、今までの対応は "本格的" ではなくて "暫定的" だったとでも言いたいのだろうか。とかく、昨今の政府サイドは、 "口先綺麗事" に終始している印象が強いので、皮肉さえ言ってみたくなる......。
情報確認落差を "さっさと" 埋めよ! という思いは、"無いものねだり" なのであろうか? どんな国際関係的な事情があろうとも、日本としては、"邦人人質の安否" をアルジェリア政府に強く問い質すべきであり、それでこそ "主権国家" の外交というものではないかと思うが......。
下記引用サイト記事/【 引用記事 1 】:現地スタッフ「9邦人殺害」/REUTERS/2013.01.21 / 【 引用記事 2 】:アルジェリア人質事件 「日本人9人が処刑」 アルジェリア人目撃者が証言/msn SankeiPhoto/2013.01.20 は、いずれもが、"邦人人質の安否" に関して "最悪" の事態(「9邦人殺害」/「日本人9人が処刑」)を報じている。
"誤報" であることを祈りたい思いとなるのだが、それ以上に不可解でならないのは以下の点なのである。
<しかし、同情報について日本政府、日揮は確認していない>
<菅義偉官房長官は21日未明の記者会見で、「情報があるのは承知しているが、確認していない」と述べた>
何故、確認していない という "情けないこと" になるのかをこそ聴きたいところである。
穿った見方をするならば、アルジェリア政府側にとっては、こうした "不吉な情報" については、"伏せておきたい(?)" のかもしれない......。そうした文脈が無いではないからだ。だからこそ、日本政府としては、"蚊帳の外" に置かれることを拒み、事実究明を迫らなければならないはずだ。
"作戦上の機密事項" 云々という理屈があるのかもしれないし、すでにそうした意向がもしかしたら日本政府側に届いているのかもしれない(?)......。
"日揮" スタッフの "ご家族の辛さ" を考えると、万難を排しての一刻も早い安否確認の "結果を出してもらいたい" ものだ......。
【 引用記事 1 】
現地スタッフ「9邦人殺害」/REUTERS/2013.01.21
【カイロ共同】アルジェリア人質事件で、プラント建設大手、日揮のアルジェリア人スタッフら2人が20日、日本人9人が事件発生の16日に殺害されたのを目撃したと話した。フランス公共ラジオが報じた。
しかし、同情報について日本政府、日揮は確認していない。
一方、アルジェリア内務省は19日(日本時間20日未明)、16日の事件発生以来これまでに人質23人と武装勢力メンバー32人全員が死亡したと発表した。
【 引用記事 2 】
アルジェリア人質事件 「日本人9人が処刑」 アルジェリア人目撃者が証言/msn SankeiPhoto/2013.01.20
フランス通信(AFP)は20日、アルジェリア南東部イナメナスの天然ガス関連施設で日本人らがイスラム過激派武装勢力に拘束された事件で、アルジェリア人目撃者の同日の証言として、軍が施設を包囲してから2度目の制圧作戦が終了するまでの間に、「日本人9人全員が殺された」と伝えた。
これに先立ち、アルジェリア内務省は19日夜(日本時間20日早朝)、外国人を含む人質23人と犯行グループ32人の計55人が死亡したと明らかにした。内務省はこのほか、アルジェリア人685人、外国人労働者107人が解放されたことも発表した。ただ、アルジェリアのサイード通信相は20日、「死者数が(23人から)増える恐れがある」と指摘している。
■「ドアを開けろ」と叫び発砲 日揮現地スタッフ、日本人9人殺害を証言
アルジェリア南東部イナメナスの天然ガス関連施設で日本人らがイスラム過激派武装勢力に拘束された事件で、「リアド」と名乗る日揮の現地職員らは20日、フランス通信(AFP)に日本人9人が殺害されたとされる状況を詳しく証言した。菅義偉官房長官は21日未明の記者会見で、「情報があるのは承知しているが、確認していない」と述べた。
証言によると、犯行グループは16日午前5時半ごろ、天然ガス関連施設からイナメナス空港に向かうバスを襲撃したさい、逃げようとした3人を殺害した。後に銃撃を受けた3人の遺体がバス近くで発見されたという。
さらに居住区に向かった犯行グループは、別の人質を連れて日本人職員の部屋に行き、北米なまりの英語で「ドアを開けろ」と叫んで発砲。その場で日本人2人が死亡した。居住区内ではその後、別の日本人4人の遺体が見つかったという。AFPはブラヒムと名乗る別のアルジェリア人も「日本人9人が殺害された」と証言したと伝えた。...... (田中靖人)
( ※引用者注 ―― 文意を損なわないよう留意して割愛しています。)
"人質の犠牲" については、当初、"アルジェリア軍の強硬作戦" への批判的な声の強かった欧州が、<欧州からアルジェリア政府に理解を示す声が高まり始めている。アルジェリア軍による強硬策にいったんは戸惑いを見せ非難したものの、北アフリカでのイスラム過激派の予想以上の広がりに、アルジェリアを支持することが得策と判断したようだ>( アルジェリア拘束:軍の強硬策...欧州、擁護へ転換/毎日jp/2013.01.21 )という変化ぶりだという。
日本政府には、こうした情勢の変化をも加味した上での、安否確認作業や外交政策が求められていそうだ...... (2013.01.22)
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