"緑茶はがんに効く" といった指摘を、"民間療法" 的な知恵程度に耳にしていた人は少なくないと思う。
その指摘は、まんざら非科学的ではなさそうであり、緑茶に含まれている "カテキン" の一種で、"エピガロカテキンガレート(EGCG)"には "抗がん作用" があるとされている。ただ、その作用の効果は出にくいとも言われて来た。
ところが、下記引用サイト記事:カテキン+ED治療薬でがん退治/YOMIURI ONLINE/2013.01.26 によれば、その "効果が出にくかった" と見なされていた "EGCG" も、"とある成分" との "併用投与" ならば "抗がん作用" が効果的に発揮される、のだという。
その "とある成分" とは、何あろう<"勃起不全(ED)治療薬" に含まれる低分子化合物>だということだ。
<緑茶に多く含まれるカテキンの一種「EGCG」と、勃起不全(ED)治療薬に含まれる低分子化合物を併用して投与すると、がん細胞を効果的に殺傷する> という実験成果が得られたと述べられている。
もちろん、これらの "マウス実験成果" を "ヒトのがん治療" につなげるためには、記事には述べられていないが、医療機関での専門的治療法によるほかなかろう。"民間療法" 的な素人対処は控えるべきかと思われる......。
カテキン+ED治療薬でがん退治/YOMIURI ONLINE/2013.01.26
九州大農学研究院の立花宏文主幹教授(食品機能化学)らの研究チームは25日、緑茶に多く含まれるカテキンの一種「EGCG」と、勃起不全(ED)治療薬に含まれる低分子化合物を併用して投与すると、がん細胞を効果的に殺傷するという実験成果を得たと発表した。米科学誌「ジャーナル・オブ・クリニカル・インベスティゲーション」電子版などに掲載される。
EGCGは、悪性度の高いがん細胞表面のたんぱく質と結合し、がん細胞を殺傷する能力があることが分かっていたが、効果が出にくかった。
研究チームは、膵臓(すいぞう)がんや前立腺がんなどのがん細胞内で増える「PDE5」と呼ばれる酵素が、細胞内でEGCGの抗がん作用を阻害していることを突き止めた。
ED治療薬には、この酵素の働きを抑える低分子化合物が含まれていることが知られており、ED治療薬とEGCGを併用して乳がんのマウスに投与する比較実験を行った。
(2013年1月26日 読売新聞)( ※引用者注 ―― 文意を損なわないよう留意して割愛しています。)
こうした "医療の新情報" を、がんの患者さんたちは "藁をもすがる" 気持ちで受けとめていると思われる。専門医師側は、こうした新情報の位置づけを、患者に対して分かりやすく咀嚼して解説できるようであってほしいものである...... (2013.01.27)
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