いよいよ "超高齢化時代" に突入し、増加の一途を辿る "認知症" やその原因ともなっているとされる "アルツハイマー病(アルツハイマー型認知症)" の解明が急がれている。
認知症は、65才以上の10人に1人は発症すると言われるほど、高齢者に多い病気であり、日本での "アルツハイマー型認知症" の患者数は推定100万人とも言われている。
下記引用サイト記事:アルツハイマー iPSで病態の一部解明/NHK NEWS WEB/2013.02.22 は、こうした状況に "一石を投じる" 研究成果について報じている。
<アルツハイマー病は「アミロイドベータ」が、神経を傷つけることが原因とされていますが、神経細胞の内部で「アミロイドベータ」がどのように働き病気を引き起こすのか>という<そのメカニズム>については定かではなかったようだ。
これに対して、<京都大学iPS細胞研究所の井上治久准教授などの研究グループ> は、<アルツハイマー病の患者4人からiPS細胞を作り出し、脳の神経の細胞に変化させて> 詳しく調べ、<病気の原因とされる「アミロイドベータ」という特殊なたんぱく質が神経細胞の内部に蓄積しているのを初めて確認/ このたんぱく質がほかのたんぱく質ができるのを阻害するなどして神経細胞を死滅させること> などを解明したという。
ここでもまた、"iPS細胞" が貴重な "実験の土俵/環境" としての役割を果たしたことになるわけだ......。
アルツハイマー iPSで病態の一部解明/NHK NEWS WEB/2013.02.22
体のあらゆる組織や臓器になるとされるiPS細胞を使って、認知症の原因ともなっているアルツハイマー病の発症のメカニズムの一部を解明することに京都大学などの研究グループが成功しました。
【 NEWS 動画より抜粋 】
病気の予防や新たな治療法の開発につながる可能性があると注目されています。
この研究を行ったのは京都大学iPS細胞研究所の井上治久准教授などの研究グループです。
研究グループでは、アルツハイマー病の患者4人からiPS細胞を作り出し、脳の神経の細胞に変化させて詳しく調べました。
その結果、病気の原因とされる「アミロイドベータ」という特殊なたんぱく質が神経細胞の内部に蓄積しているのを初めて確認したほか、このたんぱく質がほかのたんぱく質ができるのを阻害するなどして神経細胞を死滅させることが分かったということです。
<アルツハイマー病は「アミロイドベータ」が、神経を傷つけることが原因とされていますが、神経細胞の内部で「アミロイドベータ」がどのように働き病気を引き起こすのかそのメカニズムの一部が明らかになった>のは初めてだということです。
研究を行った井上准教授は「高齢化で増えることが予想されるアルツハイマー病の予防や治療、それに新薬の開発につながる第一歩となる成果だ」と話しています。
<「アミロイドベータ」がどのように働き病気を引き起こすのかのメカニズム> を逐一検証できる "実験の土俵/環境" が整った成果が、治療法/治療薬へのアプローチを促進させることを大いに期待したい...... (2013.02.24)
コメントする