FRBの"金融政策"!"雇用市場"改善するも"低賃金職に過度に集中"!"格差"一段と拡大!

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 アベノミクスが、米国FRBによる膨大な "金融緩和策" (金融政策)を下敷きとして追随していること、今後、黒田・日銀総裁との密着連携でこの動きに拍車が掛かるであろうことは周知の事実だ。
 そこで、注目しておかなければならないのが、米国FRBによる金融政策がもたらしている米国の景気動向であろう。

 米国の景気動向は、かねてより "米雇用統計" の推移で計測されている。
 そして、直近 2月の米雇用統計 は次のように、<雇用市場が上向いていることを示唆>する結果となっている。

 <米労働省が8日発表した2月の米雇用統計によると、非農業部門就業者数は前月比23万6000人増となり、予想の16万人増を大幅に上回った
 2月の失業率は7.7%。前月の7.9%から低下した。ダウ・ジョーンズ経済通信が調査したエコノミストの中心予想は非農業部門就労者数が16万人増、失業率が7.8%だった。7.7%という失業率は、2008年末以来の低水準になる。
 今回の統計は、雇用市場が上向いていることを示唆した。2012年全体では非農業部門就労者数の伸びが月平均約18万人だったが、直近の4カ月では20万5000人とペースが上がっている。......
>( 2月の米雇用統計、非農業部門就業者数は23.6万人増 失業率7.7%/THE WALL STREET JOURNAL/2013.03.09

 ただし、警戒されて良い問題点も浮かび上がって来ている。"格差の拡大" という歪みであり、この点は、"公平さ" の観点からの問題であるに留まらず、むしろ "経済回復" 傾向の盤石さに関わる大問題である。したがって、アベノミクスの金融政策の結果を見てゆく上でも重要なチェックポイントとなりそうだ。

 下記引用サイト記事/【 引用記事 1 】:米雇用の伸び、低賃金職に過度に集中、回復の足場ぜい弱に=ラスキンFRB理事/REUTERS/2013.03.22 /【 引用記事 2 】:FRB理事、金融政策「中所得層の雇用改善には力不足」/日本経済新聞/2013.03.23 によれば、

 <最近の雇用の伸びは低賃金および臨時雇用に集中し過ぎている/ 景気回復の足場をぜい弱にしている/ 米労働者の4分の1は低賃金層とされる/ 政策金利は雇用創出分野の舵とりを支援することはできず、切れの悪い手段だ>(【 引用記事 1 】)

 <低所得の仕事は、5分の1から半分以上に増えている/ 非常勤として労働者を採用する企業が増えたのが一因/ 非常勤の仕事の比率は10%から25%に上昇/ 「金融政策は回復の強化と雇用増に有効」とする一方で「どんなタイプの雇用が増えるかに関しては効用がない」>(【 引用記事 2 】) と伝えられている......。

【 引用記事 1 】

 米雇用の伸び、低賃金職に過度に集中、回復の足場ぜい弱に=ラスキンFRB理事/REUTERS/2013.03.22

 [ワシントン 22日 ロイター] 米連邦準備理事会(FRB)のラスキン理事は22日、最近の雇用の伸びは低賃金および臨時雇用に集中し過ぎているとし、景気回復の足場をぜい弱にしているとの認識を示した。講演原稿で述べた。

 FRB当局者は回復加速および雇用拡大に向け、出来る限りのことを行っているとし、このところの雇用市場の改善に言及した。だが米労働者の4分の1は低賃金層とされるとし、政策金利は雇用創出分野の舵とりを支援することはできず、切れの悪い手段だとした。

 ラスキン理事は、リセッション(景気後退)後に貧富の差が拡大したことに触れ、過去最高に近づきつつある臨時雇用の増加はすでに高水準の格差を一段と広げるとした。

 「数百万人の米国民の賃金が横ばいのまま経済的な不安を抱えている逆境を克服しない限り、繁栄を実現することはできない」と指摘。

 「政府当局者は(これらの)問題に真剣に取り組む必要がある。公平さや正当性の観点だけでなく、数百万人に安定した生活の質を提供するという経済の能力が危機にさらされているからだ」とした。   

 また回復のペースが鈍いことを認めたが、「実際の事例や一連の経済指標は、取り組みが経済強化を支援し、雇用市場が改善していることを示している」とし、FRBの金融政策が奏功しているとの見方を示した。


【 引用記事 2 】

 FRB理事、金融政策「中所得層の雇用改善には力不足」/日本経済新聞/2013.03.23

 【ワシントン=岩本昌子】米連邦準備理事会(FRB)のラスキン理事は22日、金融危機後の雇用情勢の改善について講演した。同理事は「金融政策は回復の強化と雇用増に有効」とする一方で「どんなタイプの雇用が増えるかに関しては効用がない」と指摘。パートタイムの低賃金労働が増えており「中低所得層の労働者が抱えるすべての問題に有効なわけではない」との考えを示した。

 講演によると、中所得層の仕事は金融危機で失われた雇用の3分の2を占めたが、危機後の回復で増えた雇用に占める割合は約4分の1に低下した。一方、低所得の仕事は、5分の1から半分以上に増えている。同理事は、危機後に非常勤として労働者を採用する企業が増えたのが一因と説明。非常勤の仕事の比率は10%から25%に上昇したとの推計を示した。

 ラスキン理事は、金融緩和で米経済の回復を底上げし雇用市場全体の回復を強めるとする一方、金融市場の規制や監督を実施していくことで、中低所得層の抱える問題を幾つか改善できるとの考えを示した。


 確かに、日米両社会ともに、先ずは "高失業率" の解消が喫緊の課題ではある。だからと言って、その問題を、"格差拡大" というかたちとなる "低賃金層の増大" で置き換えたところで、経済社会が<繁栄を実現すること>にはならない! と言うべきであろう...... (2013.03.24)













【 SE Assessment 】 【 プロジェクトα 再挑戦者たち 】








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