アベノミクスの成果とされる"株価の上昇"で,一体誰が多くのメリットを受けているか?

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 とにかく、昨今の日経平均の "ボラタリティ(変動率)" は極端に大きい。今日4月3日、前日比の上げ幅は 358円 であった。
 特に "材料" があったようでもなさそうなのだが、<日経平均先物に比較的大口の買いが入り上げ幅拡大すると市場に強気ムードが広がり......>( 東証14時、一段高 上げ幅300円超に、金融緩和期待など手掛かり/日本経済新聞/2013.04.03 )とある......。
 より大きな "ボラタリティ(変動率)" が何によって生じているのか、引き起こされているのかは定かではないが、強気ムードと言うよりも、"何某かの意思" が働いているかのようにさえ見える......。単純に、"景気回復の予兆" と喜んでばかりいて良いのかどうか......。

 ところで、こうした "株高推移" で、一体誰が多くのメリットを受けているのか?

 そんな疑問に、下記引用サイト記事:アベノミクス、本音では信用していない金融機関:ロイター コラムニスト 田巻一彦/msn 産経ニュース/2013.04.03 は、端的に<海外投資家> であると指摘している。

 <保有資産の時価評価増大のメリットを最大に受けたのは、日本国内の個人や機関投資家ではなく、海外投資家だった/ アベノミクスの序盤の好調な滑り出しは「海外投資家の期待に働きかけた」結果/ 日本株の買い主体は海外勢が占める

 と同時に、対照的な姿勢を示す "国内の金融機関" に関する事実として以下の点を指摘する。

 <最大の売り手である金融機関は、本音ではどうもアベノミクスを信用していないふしがある。仮に株価の上昇トレンドが長期化するとみれば、新年度からの運用計画の中で、日本株の運用割合を拡大させる機関投資家の動きが多少なりとも出てきそうだが、そうした動きは皆無に近い

 こうした状況から、一体何を類推すればよいのだろうか? さし当たって以下の指摘が気になる。

 <アベノミクスの果実の多くが、海外に流出する流れがはっきりしてくると、国内のアベノミクスへの評価にも陰りが出てくるリスクがある

 アベノミクス、本音では信用していない金融機関:ロイター コラムニスト 田巻一彦/msn 産経ニュース/2013.04.03

 アベノミクスの成果として政府・与党が指摘する株価の上昇で、誰が多くのメリットを受けているのか。東京証券取引所1部の投資部門別売買状況をみると、今年1月から3月22日までに海外投資家が3兆2577億円を買い越し、株価上昇の恩恵を最大限に受けている。個人は2046億円の小幅買い越しで換金売りのスタンスだ。これに対し、銀行、生保などの金融機関は2兆8409億円と大幅に売り越し、アベノミクスの先行きに疑心暗鬼という本音が透けて見えるようだ。

 日経平均は3月21日に1万2650円26銭の高値を付け、年初から20%を超す上昇となっている。最大要因は、アベノミクスをマーケットが好感している構図だ。市場では「個人投資家の買いが活発」(大手銀行関係者)「1億円超を日本株に投資し、短期間で3000万円を超す収益を得た個人の話も聞く」(外資系証券関係者)という景気のいい話が飛び交っている。だが、大幅な買い越しとみられていた個人は、2月4日から3月1日の1カ月間に3135億円の買い越しだったものの、3月4日から15日までに2790億円の売り越しとなり、1月から3月22日まで2046億円の買い越しとなった。

 こうしてみると、保有資産の時価評価増大のメリットを最大に受けたのは、日本国内の個人や機関投資家ではなく、海外投資家だったということがわかる。アベノミクスの序盤の好調な滑り出しは「海外投資家の期待に働きかけた」結果と表現できるのではないか。
 一方、個人の動向について、第一生命経済研究所・首席エコノミストの熊野英生氏は、株価の上昇が誘因となって保有株を換金売りした向きが多かったのではないかと指摘する。日銀券発行残高の伸びが、今年1月、2月と3%台に上昇しているのは「株を売って手元に現金を滞留させている個人投資家の動きを反映している可能性がある。足元で高額商品の売れ行きは良くなっていることとも整合的だ」という。

 他方、最大の売り手である金融機関は、本音ではどうもアベノミクスを信用していないふしがある。仮に株価の上昇トレンドが長期化するとみれば、新年度からの運用計画の中で、日本株の運用割合を拡大させる機関投資家の動きが多少なりとも出てきそうだが、そうした動きは皆無に近い

 黒田東彦(はるひこ)総裁の率いる日銀が、大胆に量的緩和政策を遂行して潤沢にマネーを供給すれば、マーケットの価格が大幅に上昇する。ただ、今の売買構造が継続するなら、日本株の買い主体は海外勢が占めるのではないか。アベノミクスの果実の多くが、海外に流出する流れがはっきりしてくると、国内のアベノミクスへの評価にも陰りが出てくるリスクがある

 逆に国内の個人投資家が本格的に株買いを始めると、想定を超えた株高場面がやってくる可能性もある。海外勢とともに国内の個人投資家の動向がアベノミクスに対する風向きを左右しそうだ。(フジサンケイビジネスアイ)

( ※引用者注 ―― 文意を損なわないよう留意して割愛しています。)

 "事を仕掛ける" というアクションは、"アンビバレンツ(両義的)" なのかもしれない。"仕掛ける" つもりが "仕掛けられている" と......。
 気掛かりな点は「先手必勝」「バンドワゴン」「鳶に油揚げをさらわれる」など...... (2013.04.04)













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