"iPS細胞"を使った"加齢黄斑変性"治療の臨床研究(続報) "加齢黄斑変性"が最初の理由!

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 昨日も注目したように、"iPS細胞" を使った "加齢黄斑変性" 治療の臨床研究が、厚生労働省の審査委員会から承認を受けたという事実は、加齢黄斑変性の患者さんたちに "一筋の明るい光" を投じているようだ。

 ◆ 参照 "iPS細胞"を使った"加齢黄斑変性"治療の臨床研究が承認される!患者の期待が高まる!( 当誌 2013.06.27 )

 ところで、"iPS細胞" を使った新しい治療のための臨床研究への申請は、この "加齢黄斑変性" 治療のほかにも複数あるとされるが、その中で <なぜ加齢黄斑変性の患者の治療が世界初の臨床研究に選ばれたのか> という点が、気になると言えば気になるところであろう。

 この種の臨床研究は、"世界初!" だということや、国としても大いに力を入れたい分野だという点などから、"何としても成功裏に進めたい!" という関係者の強い思いが込められていそうである。(逆に、問題発生に遭遇すると、この分野の研究が大幅に出遅れる、という支障が生まれる、との懸念もあるようだ......)
 下記引用サイト記事:iPS初の治療 患者に明るい光/NHK NEWS WEB/2013.06.27 - 19:35 は、その点を次のように伝えている。

 <それは、この病気がiPS細胞を使う治療にさまざまな点で適しているから/ 黄斑は大きさが直径2ミリ程度と小さく、治療のために移植する組織は数十万個の細胞で作ることができます少なくとも、数千万個の細胞が必要となる心臓の筋肉などより、比較的簡単に培養できる。また、黄斑は、体を傷つけずに眼底検査でいつでも観察が可能なので、万が一、移植した組織に異常が現れた場合は、レーザーを当てて焼くことができるといった利点もあります> と。

 要するに、"世界初!""挑戦" において "手堅い成果!" を収めることがターゲットとされているに違いなかろう。
 何しろ、iPS細胞の生みの親でノーベル賞を受賞した京都大学の山中伸弥教授の名誉も掛かっていると言えなくもない。
 もちろん、患者さんたちの期待に応えることが第一ではあるが、日本の医療の発展というリアルな文脈では、ここは "セーフティバント" による "出塁" が必須だとする事情、それは大いに了解できるところであろう......。

 iPS初の治療 患者に明るい光/NHK NEWS WEB/2013.06.27 - 19:35

 iPS細胞を使って目の網膜の一部を再生し、病気で失われた患者の視力を回復させる臨床研究について、厚生労働省の審査委員会は、26日、計画の内容は妥当だとして実施を了承しました
 世界初となる臨床研究の実施に見通しがついたことで、今後、iPS細胞を患者の治療に生かすためのさまざまな研究が加速していくとみられます。
 iPS細胞を使った臨床研究の可能性と課題について科学文化部の信藤敦子記者が解説します。......

 世界初となる臨床研究は、神戸の理化学研究所などのチームが、ことし2月申請していたもので、iPS細胞を使って、「加齢黄斑変性」という病気のため目の網膜が傷ついた患者の視力を回復させようというものです。臨床研究とは、新たに開発された治療方法を実際に患者に試みることでその安全性や効果を確かめるものです。
 今回の臨床研究では、まず患者の皮膚の細胞からiPS細胞を作り出し、網膜の組織の一部に変えます。
 そして、シート状にしたあと、網膜が傷ついた場所に移植することでその働きの回復を目指します
。......

加齢黄斑変成が最初の理由

 なぜ加齢黄斑変性の患者の治療が世界初の臨床研究に選ばれたのか
 それは、この病気がiPS細胞を使う治療にさまざまな点で適しているからです。
 加齢黄斑変性は目の網膜の中心にある「黄斑」が傷つき、最悪、失明に至る病気です。
 黄斑は大きさが直径2ミリ程度と小さく、治療のために移植する組織は数十万個の細胞で作ることができます
 少なくとも、数千万個の細胞が必要となる心臓の筋肉などより、比較的簡単に培養できるとされます。


 また、黄斑は、体を傷つけずに眼底検査でいつでも観察が可能なので、万が一、移植した組織に異常が現れた場合は、レーザーを当てて焼くことができるといった利点もあります

 今回の臨床研究の対象となるタイプの「加齢黄斑変性」の患者は、国内に推計69万人。
 現在はレーザーや薬で症状の進行を抑える治療が行われていますが、限界があり、視力の回復は難しいのが実情です。
 「加齢黄斑変性友の会」の代表世話人で、みずからも4年前に加齢黄斑変成と診断された高橋英夫さん(65)は、「やっとスタート台に立ったという印象だ。まだ臨床研究なので、多くの人に届くというゴールまでは遠いが、患者にとっては一筋の明るい光が見えてきた。加齢黄斑変性の患者は治療が難しいなかで、もっと見たい、見えるようになりたいという思いをずっと抱えて生活している。今回の研究で安全性を確認してぜひ次のステップに進んでほしい」と話していました。......

( ※引用者注 ―― 文意を損なわないよう留意して割愛しています。)

 とにかく、"視野の中央部分が見えない" という残酷な目の病である "加齢黄斑変性" が、"日本発の治療法" によって改善/解消されることを想像すると、日本の科学技術の展望も俄かに開かれて来るような気がしないでもない...... (2013.06.30)













【 SE Assessment 】 【 プロジェクトα 再挑戦者たち 】








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