"波浪注意報"点灯中のアベノミクス相場の行方?! 期待先行型の市場が睨む"成長戦略"!

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 度重なる "大幅反落" という "波乱(ボラティリティ)" が続くだけに、"アベノミクス相場" は、"生命線とされる期待感" を "株高への戻り" に繋ぎかねているようだ。
 ここへ来ての "FRB(米連邦準備理事会)による金融緩和策の「出口」模索" という観測の浮上で、事態はますます不透明となっているかに見える。

 下記引用サイト記事:安倍相場は「波浪注意報」点灯中、反発力弱く短期急変の懸念消えず/REUTERS/2013.05.31 では、<「波浪注意報」が点灯している> という "懸念含み" の論評が報じられている。

 <安倍相場には依然として「波浪注意報」が点灯している。日本株とドル/円は反発しているものの、戻りは鈍く、下値不安は残ったままだ/ 高いボラティリティを嫌う長期投資家は様子見となっており、短期筋の売買が相場を大きく動かしている。生産設備の国内回帰など円安効果が日本経済全体を潤すには至っておらず、市場の「期待感」をどこまで維持できるかが焦点> だとされる。

 "懸念" されているのは、急落後の
日本株の反発力の弱さが目立った/ 押し目買いの動きは鈍くなっている> 点が一つだとされ、<ボラティリティが上昇し、高いボラを嫌う長期投資家の買いが引いている。薄商いのなか短期筋の先物売買が引き続き、相場を振らせている> 結果だと。

 そして、もう一つの "懸念材料" として着目されている点が、<現在の金融相場を支えている流動性を供給している「大元」のFRB(米連邦準備理事会)が金融緩和策の「出口」を模索し始めている>という観測の浮上だ。

 と言うのも、<米株高を支えてきた米金融緩和が転換となれば、投資家はレバレッジを効かせてきたグローバルマネーによる投資をいったん巻き戻す可能性がある> からだ。

 だからこそ、<「金融相場」から「業績相場」> への移行にも耐えられる<実体経済の回復> が、早期に必要となる! というのである。

 そして、<期待感が安倍相場の生命線> であったことから、<実体経済の回復> をもたらすための<成長戦略> の展開こそがますます重要視されるに至っている、ということになる。

 <現在の円安は過度な円高からの修正の範囲内で、日本企業や日本経済の実力を押し上げるにはまだ至っていない。成長戦略を間断なく打ち出し、市場の期待をつなぎ、円安・株高基調を維持することが、日本を自律的な成長軌道に乗せるために重要だ> と。

 下世話な表現をするならば、世にありがちな "期待倒れ" というケースに陥らないために "実力の発揮!""実力の証明" とが求められている、ということだ......。

 安倍相場は「波浪注意報」点灯中、反発力弱く短期急変の懸念消えず/REUTERS/2013.05.31

 [東京 31日 ロイター] - 安倍相場には依然として「波浪注意報」が点灯している。日本株とドル/円は反発しているものの、戻りは鈍く、下値不安は残ったままだ

 アベノミクスへの期待は根強く、調整が一巡すれば円安・株高基調が再開するとの見方は多いが、高いボラティリティを嫌う長期投資家は様子見となっており、短期筋の売買が相場を大きく動かしている。生産設備の国内回帰など円安効果が日本経済全体を潤すには至っておらず、市場の「期待感」をどこまで維持できるかが焦点だ。

<日本株の押し目買い鈍る

 日本株の反発力の弱さが目立った。31日前場の日経平均は219円(1.6%)高の反発となったものの、700円を超える下落の翌日にしては戻りが弱い。米株が反発したほか、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が運用手法を弾力化する方向にあることがわかったとロイターが伝えたことも好材料となったが、上昇過程でみられたような押し目買いの動きは鈍くなっている。また日経平均はファーストリテイリングなど寄与度の大きい銘柄が押し上げており、TOPIXは0.6%の上昇にすぎなかった

 戻りの鈍さは押し目買いが入りにくくなっていることが要因だ。週末、月末にもかかわらず、東証1部売買代金は1兆3403億円と薄商い。日本株に対して様子見ムードが強まっていることを示している。「ボラティリティが上昇し、高いボラを嫌う長期投資家の買いが引いている。薄商いのなか短期筋の先物売買が引き続き、相場を振らせている」(国内証券)という。日経ボラティリティ指数は36ポイント付近で高止まりだ。

 ドル/円も上値が重い。日本株反発に加え、GPIFの運用スタンスをめぐる思惑で、前日の海外市場では101円後半まで上昇したが、日本株の伸び悩みに連動するように101円を割り込んでいる。「ドル/円の反発力が鈍いことで日本株も戻りにくくなっている。相場が落ち着いたとはとても言えず依然波乱含みだ」とインベストラスト代表取締役の福永博之氏は話す。

 円債市場は比較的落ち着いているが、新たな波乱の芽も出てきた。5月東京都区部消費者物価指数(除く生鮮)が前年比0.1%の上昇と予想に反してプラス転化となり、市場では「円安などによるエネルギーコスト増で電気代の上昇が指数を押し上げた格好。想定していたよりも早めにプラス転化してきたことで、投機筋の売り材料に使われる可能性も否定できない」(国内金融機関)との声が聞かれた。デフレ脱却は日本経済にとってプラスだが、経済実態が伴わないなかで金利だけが上昇すれば、日本株にもマイナスの影響をもたらす

米「出口」観測で一喜一憂>

 市場のセンチメントが揺らいでいるのは、日本だけではない。世界の各市場が米経済指標や要人発言に一喜一憂しているのは、現在の金融相場を支えている流動性を供給している「大元」のFRB(米連邦準備理事会)が金融緩和策の「出口」を模索し始めているためだ

 米国経済は、1990年後半以降、バブル形成と崩壊を繰り返している。90年後半はITバブルが発生し、2000年に入って崩壊。それに対応するために実施した大幅な利下げが03年からの住宅バブルを引き起こした。住宅バブルによるサブプライム問題は08年のリーマンショックをピークに崩壊。世界的な財政支出がそれを支えたが、欧州の債務問題で財政バブルははじけた。現在はそれに対応した超金融緩和が世界の株価を押し上げている

 現在の米株が「バブル」となっているかどうかは、現時点ではわからないが、少なくとも米株高を支えてきた米金融緩和が転換となれば、投資家はレバレッジを効かせてきたグローバルマネーによる投資をいったん巻き戻す可能性がある。そのときに実体経済が回復していれば、「金融相場」から「業績相場」に比較的スムーズに移行できるが、世界経済はまだ株高を担えるほど回復はしていない

 T&Dアセットマネジメント、チーフエコノミストの神谷尚志氏は「FRBは失業率6.5%という条件を自ら課しており、金融緩和状況はしばらく続くだろう。過去をみても、株価は天井を付けた後もしばらく急落せずに高値圏でもみあう傾向がある。ただバブルはバブルであり、いずれ崩壊する可能性は警戒しておくべきだ」と話す。米株は過去最高値圏で推移しているが、22日以降、急落している米REIT指数などの動きには注意が必要と指摘している。

期待感が安倍相場の生命線>

 株価は乱調だが、日本株に対しての期待感が低下したわけではない。「現時点で出ている成長戦略は迫力不足だが、参院選後に既得権益に切り込むような改革が出るとの期待が残っている」(外資系証券)という。ロイターが日本、英国、欧州大陸、米国の機関投資家を対象に行った5月の国際分散投資調査によると、日本株の投資比率が約1年ぶり高水準となり、最近のボラティリティにもかかわらず、日本株が引き続き選好されていることが明らかになった。

 ただ、日本経済は円安や株高で回復過程にあるとはいえ、自律的な成長軌道に乗れるかはまだ不透明だ。円安効果も、輸出企業の収益は押し上げているものの、輸出数量増や海外生産工場の国内回帰といった実体面にはまだ及んでいない。あくまで期待先行の株価上昇であり、市場の期待感を維持することが、「安倍相場」の生命線だ。......

 かざか証券・市場調査部長の田部井美彦氏は「現在の円安は過度な円高からの修正の範囲内で、日本企業や日本経済の実力を押し上げるにはまだ至っていない。成長戦略を間断なく打ち出し、市場の期待をつなぎ、円安・株高基調を維持することが、日本を自律的な成長軌道に乗せるために重要だ」と述べている。

(伊賀 大記)


 このところ盛んに指摘されているのが、この "三本目の矢" としての "成長戦略""説得力" が注目されているのである。
 「金融相場」の構築という、いわば良質な「業績相場」立ち上がりへの "誘い水" が、首尾よく効果を発揮することになって行くのかどうかに、株式投資家に限らない多くの人々の関心が集まっているのだと言える...... (2013.06.03)













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このページは、yasuo hiroseが2013年6月 3日 00:01に書いたブログ記事です。

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