"バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長が18─19日の連邦公開市場委員会(FOMC)終了後に行った会見" を受けて、金融/株式市場では新たな動きを見せ始めている。
20日の日本では、日経平均が "230.64 円下落/13,0014.58 円"、ドル/円相場は "3.06 円安/98.09 円" となり、株価はともかく、"円安" 傾向が際立ったようだ。
大方の予想が、<"まだ先のこと" とする見方が多い> ようであったため、今後しばらくは戸惑いの情勢が続きそうだ。
◆ 参照
<FRBによる "緩和縮小" に関する予想では、その "開始時期" が注目の的となり、どちらかと言えば "まだ先のこと" とする見方が多いように思われる。
それに対して、この記事での"英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)" の見解は、<緩和縮小間近> と見込んでいるように読み取れる。
何とも言えないのではあるが、大方の予想とは異なって "間近!" とするこの予想に、妙に妥当性を感じてしまう......>( ナーバス気味となった市場に"バーナンキ議長"はどんなメッセージを用意しているのか?( 当誌 2013.06.19 ) )
それはそれとして、今後の "日本株" はどのような状況を迎えるのであろうか。
この間の "株高" 傾向が、もっぱら "海外投資家" の参入によってもたらされていたと見られるだけに、"海外投資家" の意向が気になるところだ。
そうした関心に応えるかのような記事が目についた。
下記引用サイト記事:メリル6月機関投資家調査 「アベノミクス」先行き警戒、日本株ウエート減/日本経済新聞/2013.06.19 - 07:59 がそれである。
<バンクオブアメリカ(バンカメ)・メリルリンチが18日に発表した6月の機関投資家調査(7~13日実施)では、日本の安倍晋三政権の経済政策「アベノミクス」が不成功に終わることを警戒する投資家が目立った。5月にかけて盛り上がった日本株への投資意欲もやや減退。日本株上昇が一服した背景にアベノミクスに対する慎重論があったことを示した/ 日本株を運用基準に比べて多く保有する「オーバーウエート」とした投資家から、少なく保有する「アンダーウエート」とした投資家の比率を差し引いた値はプラス17%。5月には31%と2006年5月以来、7年ぶりの高水準となったが、6月は8カ月ぶりに低下した。発生する可能性は低いが現実になると影響が大きい「テールリスク」として、アベノミクスの不成功は中国関連に次いで2番目に挙がった>
"緩和縮小間近" という事態で、株式市場に流れるマネーの "縮小" を意識せざるを得ないとなれば、"日本株" の魅力・人気がますますシビァに問われ始めることになりそうだ......。
メリル6月機関投資家調査 「アベノミクス」先行き警戒、日本株ウエート減/日本経済新聞/2013.06.19 - 07:59
【NQNニューヨーク=横内理恵】バンクオブアメリカ(バンカメ)・メリルリンチが18日に発表した6月の機関投資家調査(7~13日実施)では、日本の安倍晋三政権の経済政策「アベノミクス」が不成功に終わることを警戒する投資家が目立った。5月にかけて盛り上がった日本株への投資意欲もやや減退。日本株上昇が一服した背景にアベノミクスに対する慎重論があったことを示した。
日本株を運用基準に比べて多く保有する「オーバーウエート」とした投資家から、少なく保有する「アンダーウエート」とした投資家の比率を差し引いた値はプラス17%。5月には31%と2006年5月以来、7年ぶりの高水準となったが、6月は8カ月ぶりに低下した。発生する可能性は低いが現実になると影響が大きい「テールリスク」として、アベノミクスの不成功は中国関連に次いで2番目に挙がった。
中国景気の急激な落ち込みなどへの警戒感も引き続き強かった。アジア・太平洋や新興国の投資家のうち、中国景気が今後1年間に弱含むとみる投資家の比率から強含むとの比率を引いた割合は31%。5月の8%から急上昇した。
一方、欧州に対する見方は改善が著しかった。欧州株をオーバーウエートにした投資家からアンダーウエートにした投資家を差し引いた値は6%と、5月のマイナス8%からプラスに転じた。世界の株式についてはオーバーウエートからアンダーウエートを引いた比率が5月の41%から48%に回復。欧米を中心に、債券から株へ資金が移動する「グレートローテーション」が続いていることが明らかになった。
今回の "緩和縮小間近" というメッセージによって、"ドル買い=ドル高" が喚起され、そこから "円安" 傾向が進むというメカニズムがあるとも聞く。
しかし、だからと言って、これまでのような "円安/株高" が再現されるのか? と言えば、それは定かではなさそうだ。果たして、"日本株" の行方は?...... (2013.06.21)
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