如何にも浅ましい! これが、国や地方自治体による "東日本大震災復興行政" の "心根(こころね)、本性(ほんしょう)" かと思うと、"ぞっとする" と同時に、なるほど、これが "官僚主導型" 政治の現実なのだと痛感させられた思いである。
「復旧復興にスピード感をもって......」などと "口先上手!" なセリフばかりを並べ立て、国は国で、"魂" を入れ忘れた "見てくれ予算付け!" をやるものだから、"使途の管理" が杜撰になるばかりか、運用側(自治体など)は運用側で、これを見透かして "いいように流用" してしまう! といったお粗末至極である。
やはり、"チェックが甘く"、"綺麗事に流れる" この国の現状には、国民の監視に基づく厳しいルール設定が不可欠なことを再認識させられた。
そして、相変わらず "口先上手!" なセリフばかりを並べ立てて通ると思っている旧態依然の政治勢力を "拒絶!" しなければ、この国の "不幸" は拭われない......。
下記引用サイト記事:流用の復興予算、返還1千億円どまり 大半は執行済み/朝日新聞/2013.06.22 - 16:14 は、被災地の人々や良識ある国民に代わって、こうした無様さを告発的に報じている。
<東日本大震災の復興予算が自治体などの「基金」を通じて被災地以外に流用されている問題で、1兆円を超える予算のうち政府に返還されるのは約1千億円にとどまることが22日、わかった。対応が後手に回り、すでに大半が使われてしまったためだ/ 「基金」を通じた流用問題は4月に国会で指摘されたのを受けて政府が調査に乗り出した。もっと早く対応していれば、より多く返還された可能性がある> と。
<対応が後手に回り、......> について振り返れば、こうした事実が発覚したのは、かなり以前のことであった。既に "5月の上旬" に次のような報道がある。
<東日本大震災の復興予算のうち約1・2兆円が公益法人や自治体が管理する「基金」に配られ、今も被災地以外で使われていることがわかった。全国で林道を約1900キロもつくるなど、約20基金が復興とあまり関係のない事業に使っている。政府は昨年、復興予算を被災地以外で使わないことにしたが、基金の使い道をチェックしていないため、抜け道になっている>
こうして国、政府による "東日本大震災復興行政" 全体を眺めれば、"復興予算付け" も杜撰! なら、もうひとつの関心事である "原発問題" に関しても "のらりくらり" としながら "稼動再開" を目指しているあり様だ。
あたかも "東日本大震災" は無かったと言わぬばかりであり、これらが被災者たちの心の痛みを踏み躙るものであることは明白だと見える......。
【 引用記事 1 】
流用の復興予算、返還1千億円どまり 大半は執行済み/朝日新聞/2013.06.22 - 16:14
東日本大震災の復興予算が自治体などの「基金」を通じて被災地以外に流用されている問題で、1兆円を超える予算のうち政府に返還されるのは約1千億円にとどまることが22日、わかった。対応が後手に回り、すでに大半が使われてしまったためだ。
2011~12年度の復興予算約17兆円のうち、被災地や被災者以外にも使えるお金として、政府は16の基金に計1兆1570億円を配っていた。財務省や復興庁が調べたところ、今年5月末までに計1兆142億円がすでに使われたり業者と契約済みだったりして、返還できなくなっていた。
残りの約1400億円について、基金を運営する自治体や公益法人に返還を求めたところ、約1千億円は戻ってくる見通しになった。ただ、約400億円については「被災地や被災者のために使える」(財務省幹部)とし、当面は返還を求めない方針だ。
「基金」を通じた流用問題は4月に国会で指摘されたのを受けて政府が調査に乗り出した。もっと早く対応していれば、より多く返還された可能性がある。
朝日新聞の調べでは、被災3県以外の自治体が林道整備などに約400億円を使っていたほか、被災地でない自治体が「ゆるキャラ」でご当地をPRする事業などにも流用された事例があった。
【 引用記事 2 】
復興予算1.2兆円、基金化し流用 被災地外にも/朝日新聞/2013.05.09 - 03:34
【座小田英史、古城博隆】東日本大震災の復興予算のうち約1・2兆円が公益法人や自治体が管理する「基金」に配られ、今も被災地以外で使われていることがわかった。全国で林道を約1900キロもつくるなど、約20基金が復興とあまり関係のない事業に使っている。政府は昨年、復興予算を被災地以外で使わないことにしたが、基金の使い道をチェックしていないため、抜け道になっている。
政府は被災地の公共事業や雇用支援のため、2011~12年度に約17兆円の復興予算をつけた。しかし、沖縄県の国道整備や反捕鯨団体「シー・シェパード」の対策費などに使われていることがわかり、今年度からは原則として被災地以外では使えないことにした。
ところが、朝日新聞の調べでは、約17兆円からいろいろな基金に配られた約2兆円のうち、約20基金に配られた約1・2兆円分が被災地以外でも使えるままになっている。
農林水産省が所管する「森林整備加速化・林業再生基金」には復興予算から約1400億円がついた。「被災地の住宅再建などのために材木が必要になる」という理由だ。
思えば、"自腹が痛む" のではなく、所詮 "税金" なのだから......、という厚顔な非常識が、この国の政治家たちの最大公約数なのであろうか。そして、"バラマキ!政治" が恥ずかしげもなく延々と継続され、その挙句に "財政赤字" が世界一! となってしまった...... (2013.06.23)
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