他人事ではないなぁ......、と思わずうな垂れて(?)しまう。
"男は消耗品"とは、作家・村上龍の名言であるが、しかも "老いたる男" ともなると、言い表わす言葉すら見つからないほどに哀れか。
歳老いても、ご婦人方は "しゃべくり" でその存在感を発揮しておられるようだが、"老いたる男" たちは、"しゃべくり" も、またそのお相手にも縁がないときている。実に "無声映画" そのものであり、さながら、早 "生き仏" へと踏み込む観さえある......。
中にはそうではなく "老害" を地で行って憚らない御仁もいるにはいるが、あらぬ事を口走ったり、もがけばもがくほどに、ご当人の抵抗とは裏腹に世間との距離は広がって行くばかり......。
それはさておき、やはり、高齢単身者、独居老人の日々は、残酷なほどに "孤独" に浸されていそうだ。いや、十分に共感可能である。
たとえTV、ラジオなどのメディアがあろうとも、その内容には気が許せないだろうし、また歩けばコンビニがあろうとも、かつての馴染みのお店で店主と交わしたような会話があるわけでもなかろう。要するに、"無人島" で命長らえるさまとさほど変わらないと言うべきか......。
"便利さ、快適さ(アメニティ)" との引き換えに、"地域コミュニティ" を悪魔に手渡してしまったツケのひとつが、こうした "独居老人の日々を浸す孤独地獄" なのであろうか......。
下記引用サイト記事:2週で会話1回以下、16% 高齢単身男性の孤立が深刻化/【共同通信】/2013.07.24 - 17:24 は、"淡々とした数値" を報じているが、この内実は、しっかりと噛みしめて追体験しなければならない。
<65歳以上の一人暮らしの人に普段の会話の頻度を聞いたところ、最も少ない「2週間に1回以下」は男性16・7%、女性3・9%だった/ 高齢単身世帯では男性の方が社会的な孤立が深刻化している現状が浮き彫りになった>
現代という時代環境は、何の疑いもなく "効率化とアメニティ" を至極当然の価値として信奉し、その基準から漏れたもろもろを追放してしまった、今もなお。そして、その結果として、"耐えなければならない痛み!" が累々と積もっている......。
2週で会話1回以下、16% 高齢単身男性の孤立が深刻化/【共同通信】/2013.07.24 - 17:24
65歳以上の一人暮らしの人に普段の会話の頻度を聞いたところ、最も少ない「2週間に1回以下」は男性16・7%、女性3・9%だったことが24日、厚生労働省の研究所の調査で分かった。高齢単身世帯では男性の方が社会的な孤立が深刻化している現状が浮き彫りになった。
調査は国立社会保障・人口問題研究所が12年7月に調査した。
「普段どの程度、人とあいさつ程度の会話をしますか」との質問に、「毎日」と答えたのは男性50・0%、女性62・8%、「2~3日に1回」が男性18・3%、女性24・9%、「4~7日に1回」が男性15・1%、女性8・4%だった。
"孤立の深刻化" が意味するところは、こうした状態が、高齢者における "心の病" や "認知症" と踵(きびす)を接している点であり、その点からも "社会問題" として見過ごせないという点であろう...... (2013.07.25)
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