昨日も注目した "母親からの生体肺移植" の手術を受けていた "3歳の男の子" の移植手術は、"11時間" 掛かりながら無事に終了したとのことだ。
◆ 参照 3歳の男の子に母親の肺の一部を移植する生体肺移植手術開始!皆が成功を祈り見守る!( 当誌 2013.07.02 )
下記引用サイト記事 【 引用記事 1 】:生体肺移植の男児 容体安定/NHK NEWS WEB/2013.07.02 - 04:15 は、以下のとおり報じている。
<肺の移植手術としては国内で最年少という、3歳の男の子への生体肺移植が、1日、岡山大学病院で行われました。 病院によりますと、男の子は移植した肺で呼吸を続けるなど容体は安定していて、経過が良好なら3か月ほどで退院できる見通し> だという。
まずは、"3歳の男の子" の "命と生きる希望" とが取り留められたことを喜びたい。そして、その母親だけでなく、同じような苦しい境遇にある親子たちに、一筋の希望の光が射したに違いないことにも喜びたいと思う。
今回の手術の意義は、執刀した岡山大学病院の大藤剛宏医師が述べているように、
<中葉を使った移植は男の子1人を助けるにとどまらず、これまで助けることができなかった子どもたちに光が当たるという意義がある> のだと考えられる。
つまり、"幼児向け生体肺移植" にあっては、"少ない臓器提供の現実" や、従来の "生体肺移植" で通例であった(大人の) "肺の下葉" では、"幼児" の身体には大き過ぎるというミスマッチが、"障壁" となっていたのである。
こうした状況で、新たに考案された "対応策" が、"幼児" の身体にもマッチする(大人の) "肺の中葉" を "移植用に活用" するという "今回の手術" が行われたのであった。
したがって、"今回の手術" の成功は、"幼児向け生体肺移植" に "新たな活路" を作り出したことにもなるというわけなのである。
確かに、<移植された肺は成長しないので、子どもが大きくなると再移植が必要となる>( 下記引用サイト記事 【 引用記事 2 】 ) という "制約" は伴うものの、"数少ない幼児ドナー"(おそらく今後も変わらない?)という現実の前で、結局 "幼児の命" が犠牲になってしまうことに比べれば、望外の前進であるに違いなかろう。
医療の発展は、"斬新な着眼"(知恵!)によっても支えられているという側面を知った思いがした......。
【 引用記事 1 】
生体肺移植の男児 容体安定/NHK NEWS WEB/2013.07.02 - 04:15
肺の移植手術としては国内で最年少という、3歳の男の子への生体肺移植が、1日、岡山大学病院で行われました。
【 NEWS 動画より抜粋 】
病院によりますと、男の子は移植した肺で呼吸を続けるなど容体は安定していて、経過が良好なら3か月ほどで退院できる見通しだということです。
岡山大学病院で行われた今回の生体肺移植は、白血病の治療で骨髄移植を受けたあとに肺の機能が低下していた関西地方の3歳の男の子に、母親の肺の一部を移植するもので手術は、1日夜9時まで、およそ11時間かかりました。
肺の移植としては国内で最年少という、今回の手術は、肺の中で最も小さな「中葉」と呼ばれる部分を移植する、新たな方法で行われました。
その背景には、子どもの脳死段階での臓器の提供が少なく、大人から提供される場合も、これまで使われてきた「下葉」と呼ばれる部分が幼い子どもには大きすぎて合わないことがあります。
岡山大学病院によりますと、「中葉」を使った生体肺移植はこれまでに成功の報告がなく、下葉を移植する場合とは血管の位置などが異なり、技術的に難しいということです。
執刀した岡山大学病院の大藤剛宏医師は手術後の記者会見で「中葉を使った移植は男の子1人を助けるにとどまらず、これまで助けることができなかった子どもたちに光が当たるという意義がある」と話しました。
病院によりますと、男の子は、移植した肺で呼吸を続けるなど容体が安定していて、経過が良好なら3か月ほどで退院できる見通しだということです。
【 引用記事 2 】
......手術の背景
母親が臓器の提供者となった今回の手術。
こうした手術が行われる背景には、子どもへの脳死段階での臓器の提供が少ない現実があります。
国内では、3年前、15歳未満の子どもからの臓器の提供を認める改正臓器移植法が施行されました。
しかし、家族の心理的な抵抗が強く、15歳未満の子どもからの臓器の提供は、これまで2例しかありません。
このため幼い子どもを助けるためには、親など家族が、臓器の提供者となるしかないのが実態です。
肺移植に詳しい東北大学病院呼吸器外科の近藤丘教授は、「移植された肺は成長しないので、子どもが大きくなると再移植が必要となるが、ほかに助ける方法がない。
移植が必要な幼い子どもの命を救う機会が増える意義は大きい」と話しています。( ※引用者注 ―― 文意を損なわないよう留意して割愛しています。)
今回の医療報道に関心が向かったことのひとつは、ある意味で "命をシェア(共有)" する行為の "究極 or 異種" は、何あろう "生体臓器移植" なのか......、と考えさせられた点であったかもしれない。
そして、"命をシェア(共有)" し続ける母と子...... (2013.07.03)
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