こういう事態は、文字通りの "内部告発(!?)" だと見えるがどうなのであろうか? つまり、"東電" を頂点として、"ゼネコン"、下請け "協力会社" 群ほかが "超・閉鎖的" に形成してきた "原発村" の、その内部から、今回の "大量汚染水漏れ事故" に至るリアルな事情が公表(暴露!)されたからである。
"漏れ" は、"大量の放射性物質を含む汚染水" だけに限られずに、恐らくは関係者各位に "箝口令(かんこうれい)" が敷かれていたと想定される "内部事情" 隠蔽の経緯までが "漏れ" 始めているからである。
ありていに言えば、この事態は、関係者自身が、現状の "原発村" の "まやかし" と "杜撰さ" に愛想を尽かし始めている証左ではなかろうか。完璧に、"Game is over !" だと言うほかなかろう。(ただし、これでもなお、"妙な自主規制" に縛られている多数のメディアや "不感症とアパシー" に陥ってしまっている世論は反応しない......)
下記引用サイト記事:汚染水漏れ:「タンク、金かけず作った」協力会社会長証言/毎日新聞/2013.08.25 - 07:40 によれば、
<高濃度の放射性物質を含んだ汚染水約300トンの漏出> は、<地盤沈下が原因で移設されていたこと> に大きく関係しているだけでなく、<「タンクは工期が短く、金もなるべくかけずに作った。長期間耐えられる構造ではない」と証言> する関係者(廃炉作業に参加している東電協力会社の会長)まで現れたのだという。
<会長が東電幹部やゼネコン関係者から聞いた話では、今回水漏れを起こしたタンクは、設置工事の期間が短かった上、東電の財務事情から安上がりにすることが求められていた。タンクは組み立て式で、猛暑によってボルトや水漏れを防ぐパッキンの劣化が、通常より早まる可能性も指摘されていた> というのである。
これは、法律用語では "不作為の作為!" に当るのではなかろうか。
<高濃度の放射性物質を含んだ汚染水約300トンの漏出> は、国民を不安に陥れているだけではなく、"海洋汚染" という点で "国際世論" にも深刻な影響を及ぼしつつある......。
<政府が前面に出た上で、早く敷地内への地下水の流入を防ぐ抜本的対策を講じるべきだ> という指摘こそが妥当なのであり、いつまでも、"東電を隠れ蓑" にせずに、"最終責任主体" である政府が、安全を願う国民と国際各国に対してしっかりと責任を果たすべきではなかろうか......。
汚染水漏れ:「タンク、金かけず作った」協力会社会長証言/毎日新聞/2013.08.25 - 07:40
地盤沈下が原因で移設されていたことが明らかになった東京電力福島第1原発の汚染水タンク。高濃度の放射性物質を含んだ汚染水約300トンの漏出は、この移設が原因なのか――。廃炉作業に参加している東電協力会社(福島県いわき市)の会長(72)は毎日新聞の取材に「タンクは工期が短く、金もなるべくかけずに作った。長期間耐えられる構造ではない」と証言した。
同社は事故前から原発プラントの設計・保守などを東電から請け負い、同原発事故の復旧作業では汚染水を浄化して放射性物質を取り除く業務に携わっている。このため汚染水を貯留しているタンクを設置したゼネコンともやり取りがあり、内部事情に詳しい。
会長が東電幹部やゼネコン関係者から聞いた話では、今回水漏れを起こしたタンクは、設置工事の期間が短かった上、東電の財務事情から安上がりにすることが求められていた。タンクは組み立て式で、猛暑によってボルトや水漏れを防ぐパッキンの劣化が、通常より早まる可能性も指摘されていたという。
会長は「野ざらしで太陽光線が当たり、中の汚染水の温度は気温より高いはず。構造を考えれば水漏れは驚くことではなく、現場の感覚では織り込み済みの事態だ。現場の東電の技術スタッフも心配はしていた」と明かす。
現在、タンク内にあるのは原子炉を冷却した汚染水から放射性セシウムを除去した汚染水。今回のような事態が続くと住民感情が悪化しかねない。会長は「そうなれば廃炉作業への影響も出る。政府が前面に出た上で、早く敷地内への地下水の流入を防ぐ抜本的対策を講じるべきだ」と強調した。【袴田貴行】
引用サイト記事の図(「円筒型タンクの接合部分」)の<溶接せずポルトでつなぐ> の指摘からは、東電が、こうしたタンクを "危険建築物" だとは見なしていないかのような姿勢が伝わってくるのだがどうだろうか...... (2013.08.26)
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