最初に、下記引用サイト記事 【 引用記事 2 】:東電 海のセシウム濃度を2年近く低く公表/NHK NEWS WEB/2013.09.14 - 04:10 に注目しておいた方がよさそうだ。
<東京電力は、福島第一原子力発電所の近くの海で、2年近くにわたって放射性セシウムの濃度を誤った方法で測定し、実際より低く公表していたことが分かりました/ 原子力規制庁の職員に指摘され正しく測り直した結果、公表していた値は、1リットル当たり実際より数ベクレル程度低かったことが分かりました>
という信じ難い事実である。
その事情を、<東京電力は「測定時に周辺の放射線の影響を誤って見積もったために正しく測れていなかった」と説明> しているとのことだ。
ここは、<「初歩的なミスだ」> とする "会合に参加した専門家" の言葉を了解しておくが、"情報コントロール" ではなかったのか? という疑義の念が打ち消し難く残るのも事実だ......。
ことほど左様に、"東京電力福島原発の "汚染水" 処理問題" は、今や "不信と疑惑の坩堝" と化している......。
そして、こうした "不信と疑惑" の思いが、あたかも "逆撫でされる" かに響いたのが、安倍晋三首相のあの公式発言、「状況はコントロールされている」だったわけだ。
というのも、"東京電力福島原発の "汚染水" 処理問題" のリアルな現状からすれば、この発言こそは、"情報コントロール" 以外の何ものでもなかったからだ。
下記引用サイト記事 【 引用記事 1 】:安倍首相と東電幹部、汚染水制御の認識でズレ 衆院は閉会中審査へ/日本経済新聞/2013.09.14 - 00:16 は、公式的な "東京電力による現状認識" を報じることによって、根拠希薄であった "安倍首相発言" 内容との "ズレ!" を浮かび上がらせている。
<東京電力の山下和彦フェローは13日、福島県郡山市で開いた民主党の会合で、福島第1原子力発電所の汚染水漏れについて「コントロールできていない」と説明した。「状況はコントロールされている」と明言していた安倍晋三首相とは異なる現状認識ともいえ、菅義偉官房長官が記者会見で釈明に追われた......>
"安倍首相発言" は、"五輪の東京招致実現" に向けたパフォーマンスだったのだから......、という「嘘も方便!」的な寛容な解釈を採る人が少なくないことも想像できる。
しかし、要するに、"ファウルボール" ではなかったかという疑念が打ち消せない......。そして、その向こうに見え隠れしている政権運営に絡む "情報コントロール" の動きが気にならざるを得ない......。
【 引用記事 1 】
安倍首相と東電幹部、汚染水制御の認識でズレ 衆院は閉会中審査へ/日本経済新聞/2013.09.14 - 00:16
東京電力の山下和彦フェローは13日、福島県郡山市で開いた民主党の会合で、福島第1原子力発電所の汚染水漏れについて「コントロールできていない」と説明した。「状況はコントロールされている」と明言していた安倍晋三首相とは異なる現状認識ともいえ、菅義偉官房長官が記者会見で釈明に追われた。衆院経済産業委員会は30日にも閉会中審査を実施する。
「想定を超えてしまうことが起きていることは事実だ。今の状態はコントロールできていないと考えている」。山下フェローは13日、こう述べた。原子力規制庁の小坂淳彦・地域原子力規制統括管理官も汚染水の貯蔵タンクに関し「管理できるところが管理できていなかった」と語った。
山下フェローらは民主党議員から「すべてのものがコントロールされているのか、明快に答えてほしい」と迫られ、発言した。とはいえ、首相との食い違いもみえる。
首相は7日、ブエノスアイレスで開いた国際オリンピック委員会(IOC)総会で汚染水問題について「全く問題ない」と強調。「汚染水の影響は福島第1原発の港湾内の0.3平方キロメートルの範囲内で完全にブロックされている」と力説した。これが汚染水問題への海外の懸念を払拭し、2020年夏季五輪の東京招致実現にプラスに働いた。
菅長官は13日の記者会見で「放射性物質の影響は発電所の港湾内にとどまっている」と反論。同時に「汚染水の影響が外洋に及ばないようにすることが極めて大事だ」と強調してみせた。
民主党の大畠章宏幹事長は13日、取材に「現場と首相の認識が異なる。首相は重大な責任を負った」と指摘した。自民党の山本拓資源・エネルギー戦略調査会長らは同日、首相官邸で菅長官に会い、国と東電の責任や指揮命令系統を明確にし、汚染水を原発敷地外に二度と出さないことを最優先課題にするよう求める決議文を提出した。
衆院経産委は12日に理事らが福島県を視察。その際、富田茂之委員長(公明党)が月内に閉会中審査を開く考えを表明している。与野党の筆頭理事は30日の審査開催で調整中。民主党の海江田万里代表は13日、10月15日召集予定の臨時国会の前倒しも求める考えを記者団に示した。
【 引用記事 2 】
東電 海のセシウム濃度を2年近く低く公表/NHK NEWS WEB/2013.09.14 - 04:10
東京電力は、福島第一原子力発電所の近くの海で、2年近くにわたって放射性セシウムの濃度を誤った方法で測定し、実際より低く公表していたことが分かりました。
これは、福島第一原発の汚染水による海の汚染を監視するため、13日に初めて開かれた原子力規制委員会の専門家チームの会合で明らかにされました。
東京電力は、原発南側の放水口の近くの海で測定した、海水1リットルに含まれる放射性セシウム137の濃度について、おととしの5月から2年近くにわたって、1から10ベクレル程度と公表していました。
ところが、原子力規制庁の職員に指摘され正しく測り直した結果、公表していた値は、1リットル当たり実際より数ベクレル程度低かったことが分かりました。
東京電力は「測定時に周辺の放射線の影響を誤って見積もったために正しく測れていなかった」と説明していて、ことし6月以降は改善して公表しているということです。
会合に参加した専門家からは「初歩的なミスだ」「東京電力に任せず規制委員会も測定すべきだ」といった批判や意見が相次ぎました。
今どき、時の政権による "情報コントロール" なぞは当たり前のことなのかもしれない。そして、額面どおりの "ジャーナリズム" が見る影もない現状、メディアや学識経験者たちの地滑り的な権力迎合姿勢などなどを勘案すれば、"世論操作" にしても、いとも簡単に貫徹されそうな気配だ......。
格差社会がビルドアップされている現状にあっては、これらは、政権にとって不可欠な課題のはずであろう...... (2013.09.15)
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