これまで、"台風襲来" だと聞いても、軽く聞き流して、どうせ大したことはなかろうと勝手に決めつける姿勢が通常であった。
しかし、今回の "台風26号" については、メディアが盛んに「大型!大型!」と強調していたことや、"関東地方への上陸の恐れあり!" と目されていただけに、昨晩はいささか緊張せざるを得なかった。
今朝には、とあるアポイントがあったのだが、それも事前にキャンセルするというほどの心境であった。アポイントの相手方は、「何か急用でもできたのか?」というレスポンスであったが、むしろ、そうした "侮り方" が危ない......、と感じさせられたものだ。
臆病と言えばそうなのだが、この間の一連のただ事ではない異常気象現象を目の当たりにしていると、どこかに "軽視できない感覚" が生まれてくるのであろう......。
幸いにもわが家に被害は無かったものの、次の報道には驚くことになった。
< ◇東京・町田◇
東京都町田市では16日午前5時45分ごろ、町田市森野の境川で「女性が流された」と警視庁町田署に通報があった。下流の同市金森の金山橋で救助しようと消防や警察の署員が浮輪やロープを持って待ち構えていたが「だめだ、流された」。流れが早く女性はそのまま下流へ。約900メートル下流の鶴間橋でも救助隊が橋の上からロープや浮輪を持って川面を見つめる。「来たぞ。あれじゃないか」。上流から濁流の中をオレンジ色の救助用浮輪が流れてくるのが見え、ロープを川のすぐそばまで垂らしたが、浮輪に人の姿はなかった。
その後、女性は発見され、横浜市の病院に搬送されたが助からなかった。【斎川瞳】 > ( 台風26号:東京・町田で1人死亡 鎌倉で土砂崩れも/毎日jp/2013.10.16 - 13:13 )
全国的にいろいろな被害が報道されている中で、よりにもよってこの<境川> で "事故死(?)" のあったことが驚き以外ではなかったのである。
それというのも、日課としている "サイクリング" や "ウォーキング" は、この "境川" 沿いの遊歩道であったからなのだ。
この川は、遠い昔に "氾濫" があったとは伝え聞いてはいたものの、昨今では流れも穏やかであり、荒天時の水量とてさほどのものではなくなっている。
そうした川での不幸な "事故死(?)" 発生という報道であったので、勢い、今回の "台風26号の猛威" が強烈に印象づけられてしまったわけなのである。
事実、今回の "台風26号の猛威" は、下記引用サイト記事:台風26号:伊豆大島13人死亡51人不明 豪雨で土石流/毎日新聞/2013.10.16 - 14:21 が余すところなく伝えている。
<大型で強い台風26号は16日午前、関東地方に最接近し、関東甲信を暴風域に巻き込んだ。東京都大島町(伊豆大島)では一時、1時間雨量が観測史上最大の122.5ミリに達し、16日午前11時までの24時間雨量は800ミリを超えた。警視庁などによると同日未明、同町元町3付近を流れる大金沢(おおがなさわ)が氾濫。土石流も発生して住宅が流されるなどし、13人の死亡が確認され、51人の行方が分かっていない......>
遥か彼方の南方海洋で発生した台風は、誰にとっても "必然性" が乏しい自然現象のはずである。なのに、そうした "偶発的な出来事" によって、尊い生命が失われたり、人生の行方が変わってしまうような被害を被る......。現代人の合理的日常感覚からは、何と乖離した事実なのかと感ぜざるを得ない......。
台風26号:伊豆大島13人死亡51人不明 豪雨で土石流/毎日新聞/2013.10.16 - 14:21
大型で強い台風26号は16日午前、関東地方に最接近し、関東甲信を暴風域に巻き込んだ。東京都大島町(伊豆大島)では一時、1時間雨量が観測史上最大の122.5ミリに達し、16日午前11時までの24時間雨量は800ミリを超えた。警視庁などによると同日未明、同町元町3付近を流れる大金沢(おおがなさわ)が氾濫。土石流も発生して住宅が流されるなどし、13人の死亡が確認され、51人の行方が分かっていない。
毎日新聞の午前11時現在の集計では、同町を含め3都県で死者は14人、行方不明者54人。気象庁は引き続き土砂災害、洪水に警戒を呼びかけている。
警視庁などによると、大島町では約114ヘクタールの範囲で家屋倒壊などが発生しているとみられ、全壊や半壊などの被害は約280戸に上る見込み。遺体(男性4人、女性1人、不明8人)は元町の海岸付近や元町港の海中などで見つかり、身元の確認を進めている。東京都の猪瀬直樹知事は陸上自衛隊に対し、大島町へ災害派遣要請をした。
東京都町田市では40代くらいの女性が川に流されて死亡。神奈川県二宮町では小学6年の男児2人が海を見に行ったまま流されて不明となり、千葉県成田市でも男性(56)の行方が分からないという。
毎日新聞の午前11時現在の集計では、栃木県や静岡県などで計43人がけがをし、床上浸水71戸、床下浸水226戸の被害が出た。避難指示が出た住民は3万8000人を超えている。
気象庁によると、台風26号は16日午前11時現在、時速75キロで宮城県石巻市の東南東約150キロを北北東に進んでいる。中心気圧は960ヘクトパスカル、中心付近の最大風速35メートル、最大瞬間風速50メートル。最大1時間雨量は▽大島122.5ミリ▽茨城県鹿嶋市62.5ミリ▽千葉県船橋市58.5ミリ−−など。大島と船橋では観測史上最大の激しい雨となった。16日午前11時までの24時間雨量は大島818ミリや千葉県香取市351.5ミリなど14地点で観測史上1位だった。
また、千葉県銚子市46.1メートル、東京・八丈島44.7メートルの最大瞬間風速を観測するなど、関東から東北の沿岸部で激しい風が吹いた。台風26号は日本列島には上陸せず太平洋上を北東に進み、16日夕には三陸沖で温帯低気圧になる見込み。北海道、東北、北陸の沿岸部では17日朝までに多い所で150〜200ミリの雨が予想される。
台風26号の影響で南東から入り込んだ湿った暖かい空気と関東平野からの冷気がぶつかり、伊豆大島を含む地域に前線が形成された。前線は15日夜から停滞し伊豆大島の記録的豪雨の原因になったとみられる。
今回の豪雨では「大雨特別警報」が発表されなかった。気象庁業務課によると、大雨特別警報の発令は都道府県単位など広域で発生する現象を想定し、今回の伊豆大島のように都道府県の一地域での豪雨には対応できない。【和田武士、山崎征克、夫彰子、大場あい】
昨今の "異常気象現象" を指してしばしば使われるようになってしまった "これまでに経験したことがない......" という形容句が、今更のように重くのしかかってくる...... (2013.10.17)
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