"東日本大震災" や、不気味に想定されている "南海トラフ" などの "巨大地震" が、地下深くの "プレート境界" での "岩盤の動き" に深く関係していることは、次第に明らかになりつつある。
つい先日も、これに関連して最近注目されはじめている "スロー・クエイク" についてのTV番組があった。
<M9の巨大地震が発生、日本に甚大な被害をもたらすと恐れられている、南海トラフ。ひずみをためながら沈黙を続ける南海トラフが、実は、不気味な"予兆"を発していることが、最新の観測技術で明らかになってきた。地下深くのプレート境界で、岩盤が非常にゆっくりと動く、「スロー・クエイク」と呼ばれる現象だ。......>( MEGAQUAKEⅢ 巨大地震 南海トラフ 見え始めた"予兆"/NHKスペシャル/2013.09.01 放送 )
"プレート境界" での "岩盤の動き" とは、じわじわと移動している "プレート" と "プレート" との間に生じる、いわゆる "ひずみ"(エネルギーのひずみ)によって引き起こされるものと考えられている。
こうした "巨大地震" には、関東で想定されている "直下型地震" も、同じメカニズムのものと推定されているようだ。
◆ 参照 房総半島沖でマグニチュード8クラスの大地震の可能性! 300年間"ひずみ"が蓄積!( 当誌 2012.06.01 )
ところで、このような "プレート境界" での "岩盤の動き" に関する "新たな調査分析結果" が公表された。
下記引用サイト記事:巨大地震「隙間の水で岩盤滑りやすく」/NHK NEWS WEB/2013.10.08 - 04:21 によると次のとおりである。
<おととしの巨大地震で地震を引き起こした東北沖を掘削調査した結果、プレート境界の岩盤が水を通しにくい性質だったことが分かりました/ 研究チームは、岩盤の隙間にある水が地震でずれ動いて発生した摩擦熱で膨張して滑りやすくなり、津波が大きくなったと分析しています>
つまり、"東日本大震災" の場合、<プレート境界の海底に近い比較的浅い部分では、摩擦熱で岩盤の隙間にある水が膨張して滑りやすくなり、大きくずれ動いて津波が大きくなった> というのである。
この "メカニズム" における要点は、<プレート境界の岩盤が水を通しにくい性質> という点だと理解されそうだが、そうだとすれば、ほかに想定されている "巨大地震" の "岩盤" はどうなのか、それが気になるところとなろう......。
巨大地震「隙間の水で岩盤滑りやすく」/NHK NEWS WEB/2013.10.08 - 04:21
おととしの巨大地震で地震を引き起こした東北沖を掘削調査した結果、プレート境界の岩盤が水を通しにくい性質だったことが分かりました。
【 NEWS 動画より抜粋 】
研究チームは、岩盤の隙間にある水が地震でずれ動いて発生した摩擦熱で膨張して滑りやすくなり、津波が大きくなったと分析しています。
おととし3月の巨大地震のメカニズムを調べるため、日本やアメリカ、ヨーロッパなど10か国の専門家による共同研究チームは、去年三陸沖に探査船を出して地震で大きくずれ動いた日本海溝付近を掘削調査し岩盤の性質を詳しく調べました。
掘削調査を行ったのはプレート境界の海底に近い比較的浅い部分で、おととしの巨大地震ではこの浅い部分が大きくずれ動いて津波が大きくなったとされています。
調査の結果プレートの境界に当たる海底から820メートル付近の岩盤は粘土鉱物がおよそ70%含まれていて周辺に比べて100倍から1000倍、水を通しにくいことが分かりました。
また、岩盤の温度を計測したところ周辺に比べて0.2度から0.3度ほど高くなっていることが分かりました。
おととしの巨大地震のあとずれ動いた場所の温度を計測したのは初めてで、地震が発生したときにさかのぼって温度を計算すると、岩盤がずれ動いて発生した摩擦熱が数百度に及んでいたと推定されました。
研究チームは、プレート境界の海底に近い比較的浅い部分では、摩擦熱で岩盤の隙間にある水が膨張して滑りやすくなり、大きくずれ動いて津波が大きくなったと分析しています。
分析を担当した独立行政法人海洋研究開発機構の谷川亘さんは「地震や津波が発生するメカニズムを解明するため南海トラフについても調査をする必要がある」と話しています。
こうして、 "巨大地震" 発生の "メカニズム" は次第に明らかになりつつあるわけだが、だからといって、これを食い止めることまではできない、という道理が何とも切ないかぎりだ...... (2013.10.09)
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