さまざまな動物の中で、最もひ弱な状態で生まれてくるのが "ヒトの赤ちゃん" だと言われている。
逆に言えば、他の動物が生まれながらに完成度の高い本能的(遺伝子的)パワーで身構えているのに対して、"ヒトの赤ちゃん" は、生後のより大きな "学習可能性" を保持して生まれてくるのだと言えそうだ。
それだけに、"学習" にとって必須である "脳" をはじめとした "神経回路" の発達! が重要なはずだと思われる。だが、その発達プロセスについては必ずしも十分には解明されていなかったようである......。
下記引用サイト記事:出生が引き金で神経回路を形成 金沢大などの研究チーム実験/【共同通信】/2013.10.15 - 01:00 は、そうした "赤ちゃんの脳の発達" に関する興味深い研究成果について報じている。
<赤ちゃんの脳では、出生が引き金となって神経伝達物質「セロトニン」の濃度が変化し、神経回路の形成が始まることを金沢大などの研究チームがマウスの実験で確かめ、14日付の米科学誌電子版に発表した/ 出生と脳発達の仕組みの一端が分かったことで、早産による発達障害の解明につながる> とある。
こうした事実の解明は、<早産による発達障害> の解明と治療に役立つという点でも貴重だと思われる......。
出生が引き金で神経回路を形成 金沢大などの研究チーム実験/【共同通信】/2013.10.15 - 01:00
赤ちゃんの脳では、出生が引き金となって神経伝達物質「セロトニン」の濃度が変化し、神経回路の形成が始まることを金沢大などの研究チームがマウスの実験で確かめ、14日付の米科学誌電子版に発表した。
セロトニンはうつ病などの精神疾患や発達障害に関わり、著しい早産では発達障害のリスクが高いとされる。チームの河崎洋志・金沢大教授は「出生と脳発達の仕組みの一端が分かったことで、早産による発達障害の解明につながることが期待される」としている。
● セロトニン 脳や血小板、腸などに多く存在する生理活性物質。腸では筋肉に働いて腸管運動を制御し、中枢神経系では神経伝達物質として働き、痛みの認識や睡眠、食欲、記憶、意欲などに関係するといわれる。
<神経伝達物質「セロトニン」> については、"うつ病" の改善方法との関係で注目されてきたものだ。
そして、これを "増やす" ためには、"太陽の光を浴びる" のが良いとされてきたわけだが、<出生が引き金となって神経伝達物質「セロトニン」の濃度が変化し、神経回路の形成が始まる> という事実は、ことのほか "神秘的!" だと思えた...... (2013.10.16)
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