人間の創造的営為は、想像すること以上のことは不可能なはずであるから、想像力は大いに羽ばたかせるに越したことはない。
まして、"エネルギー課題" に関しては、"原発" にしがみ付くだけの "想像力貧困!" の殻を是非とも打ち破る必要があろう。
今、あちこちで "クリーン・エネルギー" に向けた創造的構想が展開されているようだが、下記の構想こそは、"断トツ" のアィディア/構想! ではなかろうか。
下記引用サイト記事 : 清水建設の「月太陽発電」構想/WIRED/2013.11.29 FRI は、<当面は仮説の域を出ないもの> と思われる、と断りながらも嬉々として報じている。
<清水建設では、月に太陽光発電所を建設して地球に送電するという「月太陽発電」システムの構想を掲げている。/ 月太陽光発電のコンセプト「Lunar Ring」がある。同社の主張によれば、13,000TWの電力を常に地球に送れるもので、クリーン・エネルギーを無限に使用できるようになると期待されるもの/ この施設には、直径20kmのマイクロ波送電アンテナが設置されており、生成された高密度のレーザー光で、地球上の受電レクテナに電力が送られる。正確に送電するためには、地球からのガイド・ビーコンを使う仕組み/ 可能な限り多くの月資源を利用/ 月面での作業は、地球から遠隔操作するロボットによって行う予定> とある。
ここで利用される種々の "技術的資源" がどこまで "実用化" されているのか、されるのかなどが気になる点であるが、とりあえずこの "壮大なコンセプト!" に対して、寛大に拍手を送りたい......。
清水建設の「月太陽発電」構想/WIRED/2013.11.29 FRI
清水建設では、月に太陽光発電所を建設して地球に送電するという「月太陽発電」システムの構想を掲げている。
TEXT BY NICHOLAS TUFNELL
IMAGE BY SHIMIZU
TRANSLATION BY TAKU SATO/GALILEO
日本の建設土木会社である清水建設は、シミズ・ドリームと呼ばれるいくつかの壮大な構想を掲げている。そのなかのひとつに、月太陽光発電のコンセプト「Lunar Ring」がある。同社の主張によれば、13,000TWの電力を常に地球に送れるもので、クリーン・エネルギーを無限に使用できるようになると期待されるものだ。
月を拠点とするこの発電所では、まず11,000kmに及ぶ月の赤道に沿って、多数の太陽電池をベルトのように並べて設置する。最終的に、その全長は数kmから400kmに伸びるという。これらの月太陽電池で生成された電力は、送電ケーブルで伝送施設まで送られる。この施設には、直径20kmのマイクロ波送電アンテナが設置されており、生成された高密度のレーザー光で、地球上の受電レクテナに電力が送られる。正確に送電するためには、地球からのガイド・ビーコンを使う仕組みだ。
このソーラー・ベルトを建設するためには、可能な限り多くの月資源を利用するという。同社のパンフレット(PDF)によれば、月の砂を利用することで、セラミックス、ガラス、酸素、コンクリート、太陽電池、および水を作ることができるという。「月の砂は酸化物なので、地球から水素を持ち込めば酸素や水をつくることが可能」だという。
核となる土木工事と資源採取、宇宙ユニットの組み立て、それに月面での作業は、地球から遠隔操作するロボットによって行う予定だ。
同社はこのほかにも、ピラミッド型空中立体都市、宇宙ホテル、砂漠の運河ネットワークなどの「シミズ・ドリーム」を提案している。これらはあまりに壮大な計画で、当面は仮説の域を出ないものと思われるが、われわれはこうした構想は大好きだ。少なくとも、将来のエンジニアたちが、壮大なスケールで革新へと向かう助けになることを期待したい。
もはや、"SF" からその "奇抜さ" が色褪せるほどに、リアルなサイエンス&テクノロジー水準が凌駕している現状では、"コンセプト設定によるブレイクスルー・パワー" が問われているのかもしれない...... (2013.11.30)
コメントする