外見に比べてどこか "危うさ" が拭い切れないのが、"男" という存在の本質、あるいは相場なのかもしれない......。
作家村上龍も、『すべての男は消耗品である』というエッセイで、"言い得て妙" な、そんな本質的な印象を表現していたかに思う。
"人類学(形質人類学/文化人類学)" では、人類の "生物学的/文化的特性" を解き明かすために、最も人類に近い生物である "チンパンジー" の生態を観察、研究しているという。
確かに、"チンパンジー" の現在の生態は、人類史初期の人類の生活ぶりを十分に類推させるものと思える。特に、家族関係を核とした群れの生態は、ヒトの社会生活の原点の姿を彷彿とさせるようだ。
激動する現代にあっては、"民法改正" ではないが、親と子の関係/家族という関係が大きく揺さぶられながら、何を縁(よすが)とすべきなのかを模索するかのように新たな焦点にもなっているかに見える。
そんな状況だからということもあってか、"チンパンジー" の生態が示す事実がことのほか意味ありげである......。
下記引用サイト記事:チンパンジー:母のいない雄は早死に 京都大調査/毎日新聞/2013.11.05 - 21:09 は、"母親と子供"、その中でも "母親と男の子" との関係を興味深く照らし出している。
<チンパンジーの雄は離乳後、自分で餌を採取できる年齢になっても母親がいないと早くに死ぬ傾向がある/ 人間は離乳後も長く母親に依存するが、チンパンジーにも似たような関係が確認された/ 少・青年期になると、チンパンジーの雄は大人の雄と行動を共にすることが多く、見かけ上は母親と疎遠になる/ 母親は息子のけんかに加担したり、餌を横取りされたりしないような心配りをしている/ 雄の方が雌より母親への依存度が高い印象を受ける/ 親子関係の進化を明らかにする上で重要な発見> である、と。
チンパンジー : 母のいない雄は早死に 京都大調査/毎日新聞/2013.11.05 - 21:09
チンパンジーの雄は離乳後、自分で餌を採取できる年齢になっても母親がいないと早くに死ぬ傾向があると、京都大野生動物研究センターの中村美知夫准教授(人類学)らが5日、発表した。人間は離乳後も長く母親に依存するが、チンパンジーにも似たような関係が確認されたといい、親子関係の進化を明らかにする上で重要な発見としている。米専門誌「アメリカ形質人類学」に掲載された。
ヒト以外の哺乳類は離乳後に母親が死ぬなどしていなくなっても、その後の成長に影響はないと考えられていた。中村准教授らは、京都大がタンザニアの森林で1972〜2012年にチンパンジーの群れを観察した記録を基に、母親が死んだ雄37頭の寿命を分析。授乳期(5歳未満)の8頭は母親の死後すぐ死に、離乳後の少年期から青年期(5〜15歳)の場合も、29頭のうち19頭が、群れの標準的な年齢(22〜25歳)に達する数年前に死んでいた。雌は群れを移動するため、分析対象から外した。
少・青年期になると、チンパンジーの雄は大人の雄と行動を共にすることが多く、見かけ上は母親と疎遠になる。中村准教授は「母親は息子のけんかに加担したり、餌を横取りされたりしないような心配りをしている。雌は青年期に他の群れに移るので正確なことは分からないが、雄の方が雌より母親への依存度が高い印象を受ける」と話している。【榊原雅晴】
今にして思えば、"男たちが威張り返っていた時代(!?)" が、ホントにあったのだろうか、と振り返ったりする......。一体、それはどんな社会的メカニズムによって "危うく成立していたのか?" と...... (2013.11.07)
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