アベノミクス:内部分裂で最大の試練!一般医薬品ネット販売問題と楽天/三木谷社長!

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 アベノミクスという経済政策の今後が、概ね "予期されていた" ような "危うさ(!?)" に直面していそうな気配である。

 その "予期されていた" ような "危うさ(!?)" とは、「金融緩和」「財政出動」に加えての「3本目の矢」とされた「成長戦略」が、とかく "困難視/疑問視" されがちであったことに由来していたと理解できる。

 つまり、「成長戦略」の "中心課題" とは、一言で言えば "規制緩和(= "既得権" 構造の打破!)" 以外ではないのであり、その実現こそが、長期的な "成長経済" をもたらすに違いない、と期待されていたわけだ。

 ところが、その中身が、いわば "予期されていた" とおりとなり、必ずしも "はかばかしくない" ではないか、と受けとめられ始めたようなのだ。

 下記引用サイト記事[FT]アベノミクス、内部分裂で最大の試練/日本経済新聞/2013.11.08 - 14:00 は、この辺の現状を "危ぶむ"、そんな書きぶりとなっている。

 こうした悲観視を誘った "材料" としては、<一般医薬品(大衆薬)のインターネット販売> に関して、政府が<一部禁止・規制する新ルール> を設けたこと、そして、これに対して<政府の産業競争力会議の民間議員を務める三木谷浩史・楽天社長> が、いわば "規制緩和とはなっていないではないか!" と激怒して、<特定の利益団体に対する服従だと一蹴> した上で、上記の "産業競争力会議の民間議員" から退く......、というような顛末 ―― 内部分裂! ―― が取り上げられているのだ。

 この一例が決して見過ごせないのは、実は、<多くの自民党議員は規制緩和に反対する特定の利益団体を代表している> という公然とした事実であり、この点から、アベノミクスを推進する政府内で、"内部対立/内部分裂" が始まるのではないかと推測させるからなのであろう。これもまた、かねてより "予期されていた" 懸念だったのである。

 しかも、"金持ち喧嘩せず" ということわざのような "順風満帆" 状況ならばいざ知らず、<だが、消費者の収入は引き続き低迷> が "景気の腰折れ(?!)" を呼びかねない現況にあっては、より一層危惧されるというわけなのである......。

 [FT] アベノミクス、内部分裂で最大の試練/日本経済新聞/2013.11.08 - 14:00

 (2013年11月8日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

 安倍晋三首相によるこの10カ月の景気回復に向けた取り組みは、常に一定の批判にさらされてきた。だが今週表面化したのは、首相と近い人物からの強烈な反発だった

 政府の産業競争力会議の民間議員を務める三木谷浩史・楽天社長は6日、政府が決めた一般医薬品(大衆薬)のインターネット販売を一部禁止・規制する新ルール特定の利益団体に対する服従だと一蹴。記者会見で「安倍氏がこれを判断できないなら、何も判断できない」とまくし立てた。

 この日は安倍首相の経済政策「アベノミクス」にとって記念すべき日となるはずだった。アベノミクスによる円安効果で、トヨタ自動車が2014年3月期の連結純利益予想を約2000億円引き上げ、1兆6700億円となる見通しを発表したからだ。

 アベノミクス効果による増益で大企業では高揚感が高まる一方、政策の長期的効果を疑う声は依然消えない。安倍氏が反改革派の与党議員と妥協を重ね、首相の指示で日銀が主導したインフレに苦しむ労働者が増えるにつれ、疑問の声は激しさを増している

 アベノミクスは3本の「矢」からなる成長戦略金融緩和と財政出動による景気刺激策を、長期的な成長率を押し上げる構造改革で補強する。最も困難を伴うのは最後の矢だ。

 今回の三木谷氏の批判を自己利益の追求だと退ける意見もあるだろう。ネット通販大手の創業者である同氏が、利益率の高い大衆薬のネット販売を政府が全面解禁しないことに激怒しているからだ。

 三木谷氏の反発は政府にとって厄介だ。長く大手製造業の意向に従ってきた経済政策の変革を目指す努力の象徴として、安倍氏は三木谷氏に産業競争力会議の民間議員就任を要請した経緯がある。

■ 上がらない収入...構造改革の道険しく

 しかも、アベノミクスは困難な局面を迎えつつある

 今年夏の参院選での過半数回復を受け連立政権は基盤を強化したが、最も困難なのは内部対立だ。多くの自民党議員は規制緩和に反対する特定の利益団体を代表している

 問題はトヨタなどの大手企業が円安による利益をどれだけ従業員に還元できるかという点だ。日銀の政策は緩やかなインフレを生み出し、9月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比0.7%上昇した。だが、消費者の収入は引き続き低迷している。この状態が続けば、持続的な経済成長は難しいとエコノミストは懸念する。

 クレディ・スイス証券の白川浩道チーフエコノミストは「3本の矢が成長率の上昇という目標を同時に達成できるとの見方は厳しさを増している。現時点では最初の矢である大胆な金融緩和だけが軌道に乗っているようだ」と指摘する。

 さらに、「積極的な金融緩和は今のところ一定の成功を収めたといえる。だが、主に金融市場に限られた現象で、実体経済に大きな影響を及ぼしているとは思えない」と語った。

 By Jonathan Soble

(c) The Financial Times Limited 2013. All Rights Reserved. The Nikkei Inc. is solely responsible for providing this translated content and The Financial Times Limited does not accept any liability for the accuracy or quality of the translation.


 正念場を迎えたアベノミクスが遭遇する課題は、"成長戦略=規制緩和" という本命課題にまつわりついた "身内/自民党議員" の妥協し難い動向だということになりそうだ。併せて、安倍晋三首相をあらしめてきた "官僚機構" 側の、その "頑強な意向" もあるがゆえに、波乱含みの中盤戦! が始まろうとしている...... (2013.11.10)













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