「三本の矢」(毛利元就[もうりもとなり])の "束(たば)の強度" については、アベノミクスもこじつけるほどに良く知られている。
多分、この "束(たば)の強度" の理屈を、"耐震補強" 対策に上手く活かしたと思われるのが、下記引用サイト記事 : 耐震補強の新技術 住宅壊し実験/NHK NEWS WEB/2013.11.29 - 19:46 ではなかろうか。
<木造住宅の耐震補強を進めるため、建物全体ではなく一部屋だけ補強する方法が開発され、どのくらいの力に耐えられるのか、実際の建物を使った公開実験が京都府で行われ、補強工事の有効性が確かめられました/ この補強方法は、部屋の四隅に、角材を9本ずつ縦に並べて取り付けるもので、地震の揺れで部屋が変形したときに角材どうしがずれることで揺れを抑える仕組み/ 間伐材を使うことで費用を抑えることができるほか、工事の場所が部分的で日常生活を続けられるのが特徴> とある。
ここで活かされている "束(たば)の強度" は、<地震の揺れで部屋が変形したときに角材どうしがずれることで揺れを抑える仕組み> とあるから、"束(たば)の強度" の "応用編" というころか。
しかも、この "対策方法" であれば、"低コスト"(安い間伐材で間に合う太さ?)であり、その上、手を加える<工事の場所が部分的で日常生活を続けられる> というから、この上なく "リーズナブル" であると思われる......。
耐震補強の新技術 住宅壊し実験/NHK NEWS WEB/2013.11.29 - 19:46
木造住宅の耐震補強を進めるため、建物全体ではなく一部屋だけ補強する方法が開発され、どのくらいの力に耐えられるのか、実際の建物を使った公開実験が京都府で行われ、補強工事の有効性が確かめられました。
【 NEWS 動画より抜粋 】
公開実験は、木造住宅の耐震補強が費用がかかるなどの理由からなかなか進まないことから、京都大学防災研究所などが安く簡単にできる補強方法を開発し、実際の建物を使って行いました。
この補強方法は、部屋の四隅に、角材を9本ずつ縦に並べて取り付けるもので、地震の揺れで部屋が変形したときに角材どうしがずれることで揺れを抑える仕組みになっています。
間伐材を使うことで費用を抑えることができるほか、工事の場所が部分的で日常生活を続けられるのが特徴です。実験は地震のときにかかる力に見立てクレーンで建物全体を引っ張り、どのくらいの力に耐えられるのかを詳しく調べました。
その結果、補強していない建物は震度5強から6弱に相当する2.7トンの力で引っ張ると倒壊しましたが、補強をした部屋は、震度7以上に相当する12トンの力を加えても壊れませんでした。
実験を行った京都大学防災研究所の川瀬博教授は「コストが安く、家全体の強度も上がっていて、この工法の有効性を示せた。新しい耐震補強として普及してほしい」と話していました。住宅耐震化の現状と課題
...... 国土交通省が昭和56年以前の古い耐震基準で建てられた住宅の耐震補強などの進捗(しんちょく)状況を調べたところ、平成20年の時点で6割に当たる1050万棟は補強されていませんでした。
4年前に行われた別の調査で古い耐震基準の住宅に住む人に補強しない理由を聞いたところ、▽「お金がかかる」と費用が課題と答えた人が31%と最も多く、次いで▽「耐震診断はしていないが耐震性はあると思う」の19%、▽「どこに依頼をしたらよいか分からない」が15%などでした。民間の調査によりますと工事費用は、築年数や建物の大きさにもよりますが平均で150万円ほどかかるということで、自治体と国が費用の20%余りを補助しているほか、国土交通省も昨年度の補正予算でさらに30万円を上乗せする緊急支援を行っています。
しかしなかなか進んでいないのが実情で補強費用の負担を少なくする工法の開発に加えて、耐震補強の必要性をどのように理解してもらうかが課題になっています。( ※引用者注 ―― 文意を損なわないよう留意して割愛しています。)
上記記事での "対策方法" であれば、具体的な費用はまだ定かではないとしても、地震対策未対応世帯の主たる未対応原因である「お金がかかる」という点がある程度解消するのかと思える。震災被害の極小化が切実な課題である国や自治体からの "補強費用負担" がさらに進むならば、"木造住宅の耐震補強対策" は画期的に進展するに違いない...... (2013.12.01)
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