「国際iPS細胞バンク」計画が着手!まるでかつての"PC/AT互換機"パーツ製造国際分業?!

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 "iPS細胞" の再生医療への応用が急ピッチで進む中、"国際的な協力体制" が構築されようとしているようである。

 今現在、"iPS細胞" に関する研究開発は、先進各国で展開されているが、"iPS細胞" 作製自体のアプローチについては、"重複" ケースもあったりして、作製時間や費用に関する削減の余地/効率化の余地が懸念されてもいた。

 ここに浮上してきたのが、「国際iPS細胞バンク」計画と呼ばれる試みであり、国際的な、"iPS細胞" 自体の作製における効率化/備蓄/融通を担う計画である。

 下記引用サイト記事iPS:国際バンク設立へ...日米英など 備蓄細胞を融通/毎日新聞/2014.01.16 - 07:30 が、その辺の現状と課題を伝えている。

 <再生医療などに使う拒絶反応を起こしにくい人工多能性幹細胞(iPS細胞)の各国の備蓄状況を一括管理し、国境を超えて使用できるようにする「国際iPS細胞バンク」計画/ 日本、米国、英国、フランス、オーストラリアなどが参加する見通し/ 実現すればiPS細胞の医療応用が大きく進展しそうだ/ バンクは革新的な試みで、再生医療にとって重要なステップとなる/ 各国の研究機関などが、患者へ移植しても拒絶反応を起こしにくいタイプの白血球型(HLA型)の提供者からiPS細胞を作製・備蓄し、それらの細胞のデータを「国際バンク」が一括管理し、必要なタイプのiPS細胞を検索したり取り寄せたりできるようにする/ ウィルムット名誉教授は「拒絶反応を起こしにくいタイプのiPS細胞を400人分程度集めれば、世界のすべての人が治療で使えるようになる」と語る/ 実現の鍵を握るのが、備蓄するiPS細胞の作製方法や品質管理を統一できるかだ/ 評価基準の統一が議論されている> とある。

 あたかも、かつて国際的に一気に進行した "Dos/V PC"、"PC/AT互換機" の国際的製造体制の展開と "見紛う(?)" ような状況だと言ったら語弊があるだろうか......。

 医療分野における "微小パーツ" である "iPS細胞""作製/備蓄/融通" の国際的体制が、こんなにも早い時期に到来するとは、一体誰が想定したであろうか......。

 iPS国際バンク設立へ...日米英など 備蓄細胞を融通/毎日新聞/2014.01.16 - 07:30

 再生医療などに使う拒絶反応を起こしにくい人工多能性幹細胞(iPS細胞)の各国の備蓄状況を一括管理し、国境を超えて使用できるようにする「国際iPS細胞バンク」計画が、15日明らかになった。日本、米国、英国、フランス、オーストラリアなどが参加する見通しで、具体的な実施方法を検討する委員会が年内にも発足する。実現すればiPS細胞の医療応用が大きく進展しそうだ

 呼び掛け人で、クローン羊ドリーの生みの親、イアン・ウィルムット・英エディンバラ大再生医療センター名誉教授はこの日、大阪府吹田市内で毎日新聞の取材に応じ、「バンクは革新的な試みで、再生医療にとって重要なステップとなる」と述べた。

 計画によると、各国の研究機関などが、患者へ移植しても拒絶反応を起こしにくいタイプの白血球型(HLA型)の提供者からiPS細胞を作製・備蓄し、それらの細胞のデータを「国際バンク」が一括管理し、必要なタイプのiPS細胞を検索したり取り寄せたりできるようにする。昨年10月、英国で研究者や各国の規制当局関係者ら約30人が最初の会合を開き、その後も議論を重ねている。日本は、再生医療の研究資金の配分などを担う独立行政法人「科学技術振興機構」が窓口となる。

 国際バンクは昨年10月、ウィルムット名誉教授のほか、iPS細胞を開発した山中伸弥・京都大iPS細胞研究所長らが著者に名を連ねた論文で提案されたウィルムット名誉教授は「拒絶反応を起こしにくいタイプのiPS細胞を400人分程度集めれば、世界のすべての人が治療で使えるようになる」と語る。【須田桃子、斎藤広子】

 ◆ 解説 品質の統一不可欠 資金調達が課題

 人工多能性幹細胞(iPS細胞)患者自身の細胞から作製でき、さまざまな臓器や組織の細胞に変化させられるため、再生医療への応用が期待される。しかし、患者自身の細胞から、その都度作製するのは費用や時間がかかり、現実的ではないこのため、事前に拒絶反応を起こしにくい白血球型(HLA型)を持つ人の細胞から作った高品質のiPS細胞を備蓄し、治療などに活用するのが「細胞バンク」の狙いだ。

 日本では京都大が「iPS細胞ストック事業」を始め、昨年12月に1号目の細胞を作製したと発表した。今回明らかになった国際バンク計画は、各国の細胞備蓄をネットワークで結び、必要な細胞を融通しあう。同じ型のiPS細胞を重複して作らないようにすれば、費用などを削減できる

 実現の鍵を握るのが、備蓄するiPS細胞の作製方法や品質管理を統一できるかだ。現状では、その国の医薬品などの品質管理基準に合致しなければ、他国の細胞を医療用に使えない。このため、評価基準の統一が議論されているという。

 一方、すでに多様なiPS細胞作製方法が開発され、特許も絡む。国の「再生医療実現拠点ネットワークプログラム」のプログラムオフィサーを務める赤澤智宏・東京医科歯科大教授は「こうした議論で、iPS細胞の開発国である日本が存在感を示すことが大事だ」と話す。国際バンクの運営には多額の資金がかかるため、資金調達の方法も今後の課題になりそうだ。【須田桃子、斎藤広子】


 かつて国際的に一気に進行した "Dos/V PC"、"PC/AT互換機" の国際的製造体制の展開と "見紛う(?)" ような状況 の視点から敷衍しても、やはり "気になる点!" は、<実現の鍵を握るのが、備蓄するiPS細胞の作製方法や品質管理を統一できるか> と指摘される "世界統一規格(!?)" の課題であるに違いなかろう。
 で、浮上して来るのが、決してシンプルではないはずの世界各国の "利害関係!"( c.f.<特許も絡む> )の調整問題!だということになりそうだ...... (2014.01.18)













【 SE Assessment 】 【 プロジェクトα 再挑戦者たち 】








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このページは、yasuo hiroseが2014年1月18日 00:01に書いたブログ記事です。

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