"C型肝炎" に関しては、当誌では下記のようにに目を向けてきた。
◆ 参照 1 "C型慢性肝炎" 副作用少ない薬が実用化!決して侮れない"C型肝炎"と治療に伴う苦痛!( 当誌 2013.12.20 )
◆ 参照 2 "C型肝炎"は早期発見/治療が肝臓がんへの進行を阻止!なのにこれを勧める医師は半数!( 当誌 2011.12.15 )
"輸血リスク" という問題( 上記 ◆ 参照 2 )に触発されての関心であったが、以下の、決して小さくはない問題に気づかされた。つまり、
<肝臓がんを引き起こすC型慢性肝炎の治療には、高い頻度で副作用が伴う/ インターフェロン(IFN)や、改良型のペグインターフェロン......これらの薬は効果の半面、発熱やだるさ、食欲不振などの副作用が頻発する/ "治療期間は長く" その上、"薬の副作用" が小さくない点......>( 上記 ◆ 参照 1 )
要するに、"抗ウイルス薬" の "副作用" の問題なのである。
だからこそ、<"ウイルスの増殖を抑えつつ、副作用が少ない薬" が発売>( 上記 ◆ 参照 1 )が注目されたわけでもあった。
しかし、元より "ウイルスの増殖" 自体が、"抗ウイルス薬" 以外の別なアプローチによって "抑制!" されるならば、事情はかなり異なって来るはずである。
今回、着目する下記引用サイト記事 : C型肝炎の線維化抑制に成功/NHK NEWS WEB/2014.01.04 - 04:50 は、この別なアプローチによって "抑制!" するアプローチなのだと理解できる。
<国内に推定150万人の感染者がいるC型肝炎は、肝臓の組織が壊れて固くなる「線維化」が進むと肝硬変や肝臓がんなどを起こしますが、この線維化の症状を抑えることに理化学研究所などのグループが動物を使った実験で成功/ 肝炎で起きる深刻な病気の予防につながると期待>
<C型肝炎になった患者の肝臓の中で......ウイルスの増殖に関わるNS3というタンパク質/ このNS3が、肝臓の細胞と結合し、線維化を促していることが分かった/ NS3の働きを完全に防ぐ薬を作ることができれば、肝臓がんなどの予防法の開発につながる> とある。
この<NS3の働きを完全に防ぐ薬> 自体の開発は、今後の研究を待つことになるようであるが、"ウイルスの増殖に関わる因子" が "特定された!" ことの意義はきわめて大きい......。
C型肝炎の線維化抑制に成功/NHK NEWS WEB/2014.01.04 - 04:50
国内に推定150万人の感染者がいるC型肝炎は、肝臓の組織が壊れて固くなる「線維化」が進むと肝硬変や肝臓がんなどを起こしますが、この線維化の症状を抑えることに理化学研究所などのグループが動物を使った実験で成功しました。
肝炎で起きる深刻な病気の予防につながると期待されます。埼玉県和光市の理化学研究所などのグループは、C型肝炎になった患者の肝臓の中でどのような変化が起きているのかウイルスの増殖に関わるNS3というタンパク質に注目し、詳しく調べました。
その結果、このNS3が、肝臓の細胞と結合し、線維化を促していることが分かったということです。
また、このNS3の働きを妨げる物質を作ってC型肝炎のマウスに投与したところ、肝臓の線維化が25%ほど減ることも分かりました。
C型肝炎は、日本人の肝臓がんの原因の8割を占めていて、研究を行った理化学研究所の小嶋聡一ユニットリーダーは、「NS3の働きを完全に防ぐ薬を作ることができれば、肝臓がんなどの予防法の開発につながる」と話しています。
"抗ウイルス薬" 自体の開発ではなく、"ウイルスの働き/増殖" と結びついている "因子"(NS3というタンパク質)に視点を向け直した発想転換が "お見事!" だと思えた...... (2014.01.05)
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