"がん免疫療法"進展!免疫細胞を"再教育"!新療法で白血病患者88%の症状消失(米国)!

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 "がん免疫療法" という "がん治療" のアプローチが、いよいよ活況を帯びてきている。

 "がん免疫療法" とは、簡単に言えば、患者体内に備わった "免疫力/免疫細胞" を活性化させ、支援することで、"がん細胞" の動きを封じ込める治療法と理解できる。

 当誌でも、これまでに以下のような記事に注目し続けてきた。

 ◆ 参照 1. "がん"を攻撃する"新しい免疫療法"年内にも開始!小野薬品工業の医薬品認可の見込み!( 当誌 2014.02.18 )

 ◆ 参照 2. "iPS細胞"技術:"がん免疫療法"への応用目指し着実な進展!NKT細胞ほか免疫細胞培養!( 当誌 2014.01.27 )
 <ウイルスに感染した細胞やがん細胞などを攻撃する免疫細胞の一種「T細胞」を一度、人工多能性幹細胞(iPS細胞)にした上で、同じ能力を持つ「元気」なT細胞に再生させることに世界で初めて成功したと、東京大の中内啓光(ひろみつ)教授らのグループが発表した。このT細胞を患者の体に戻すことで、がんなどの新たな治療法につながる ......
 <がん免疫療法への応用を目指し、iPS細胞から免疫細胞を作り出す研究が進んでいる。理化学研究所は強力な免疫作用のあるナチュラルキラーT(NKT)細胞」の作製に成功。 熊本大学は膵臓がんや胃がんの治療に向けて「マクロファージ」と「樹状細胞」を効率的に増やす手法を開発した

 ◆ 参照 3. iPS細胞(人工多能性幹細胞)研究の多彩な動向!着実な歩みを見せる実用化アプローチ!( 当誌 2014.01.17 )
もう一つ注目されるのは「iPS免疫療法」と呼べそうな手法/ がん細胞やエイズウイルスに感染した細胞を攻撃する「T細胞」という免疫細胞からiPS細胞をつくり、もう一度T細胞に育てる手法/ この方法が発展すれば、がんや感染症の治療にiPS細胞を活用できる可能性があり、治療の対象となる人が大幅に増える

 ◆ 参照 4. 米科学誌Science/今年の"科学10大NEWS"1位:免疫細胞にがん細胞を攻撃させる免疫療法!( 当誌 2013.12.22 )
 <米科学誌サイエンスは20日付で、今年の「科学10大ニュース」を発表した。1位免疫細胞にがん細胞を攻撃させる「がん免疫療法の進歩だった。現時点では最終的な効果は不明で、利点ばかり強調してはいけないとしながらも、一部の患者への臨床試験が大幅に前進し、製薬会社も多額の投資をしていることを理由に挙げた。......

 そして、今回注目するのは "米国でのがん免疫療法" の最新成果である。

 下記引用サイト記事免疫細胞を「再教育」、新療法で白血病患者88%の症状消失/AFP BB News/2014.02.20 - 19:17 発信地:ワシントンD.C./米国 は、<免疫細胞を「再教育」> と題して、<「がん免疫療法」の新手法> について報じている。

 <患者の免疫系を利用してがん細胞を殺す「がん免疫療法」の新手法で、症状が一時的に全て消失する「完全寛解」状態が成人の白血病患者の88%に確認されたと、米研究チームが19日発表した/ がん免疫療法は ...... 「リビングドラッグ(living drug、生きた薬剤)」とも呼ばれる/ 今回の試験では、患者から取り出したT細胞に遺伝子操作を施し、がん細胞中の「CD19」たんぱく質を認識して攻撃するよう改変/ 研究室での遺伝子治療によって、腫瘍細胞を認識・破壊できるようT細胞を再教育した/ がん治療法にパラダイムシフトを起こすかもしれない> とある。現にその成果は、

 <今回の試験では、対象者16人の免疫細胞「T細胞」に遺伝子操作を施し、がん細胞を死滅するまで攻撃するようにしたところ、14人で完全寛解が確認された。16人の年齢の中央値は50歳で、試験開始前には全員が化学療法で効果が得られず死の間際にあった> というから驚くばかりである

 免疫細胞を「再教育」、新療法で白血病患者88%の症状消失/AFP BB News/2014.02.20 - 19:17 発信地:ワシントンD.C./米国

【2月20日 AFP】 患者の免疫系を利用してがん細胞を殺す「がん免疫療法」の新手法で、症状が一時的に全て消失する「完全寛解」状態が成人の白血病患者の88%に確認されたと、米研究チームが19日発表した

がん免疫療法は科学誌サイエンス(Science)が2013年の画期的成果だと称賛した治療法で、「リビングドラッグ(living drug、生きた薬剤)」とも呼ばれる

 米医学誌サイエンス・トランスレーショナル・メディシン(Science Translational Medicine)に掲載された最新の試験は、ニューヨーク(New York)の研究者らが、成熟したB細胞性の急性リンパ性白血病(ALL)を発症している16人を対象に行ったものALLはがんの中では治療の可能性が最も高いが、化学療法では患者に耐性がつき、再発に至る例も少なくない。米国では毎年約1400人が死亡している。

今回の試験では、対象者16人の免疫細胞「T細胞」に遺伝子操作を施し、がん細胞を死滅するまで攻撃するようにしたところ、14人で完全寛解が確認された。16人の年齢の中央値は50歳で、試験開始前には全員が化学療法で効果が得られず死の間際にあった

 論文の主執筆者でスローン・ケタリング記念がんセンター(Memorial Sloan-Kettering Cancer Center)細胞治療科のレニアー・ブレントジェンス(Renier Brentjens)氏によると、寛解状態が最も長く続いている事例は約2年で、この患者の経過は今も良好だという

■ T細胞を「再教育」

今回の試験では、患者から取り出したT細胞に遺伝子操作を施し、がん細胞中の「CD19」たんぱく質を認識して攻撃するよう改変した。ブレントジェンス氏は「研究室での遺伝子治療によって、腫瘍細胞を認識・破壊できるようT細胞を再教育したということだ」と、AFPの取材に説明している。

キメラ抗原受容体発現T細胞療法と呼ばれるこの手法について15年間研究してきたブレントジェンス氏は、「特定の種類のがん患者に非常に効果があるようだ」と述べた。同氏によると、米国では現在の試験に参加している患者は60~80人いるとみられ、欧州でも研究が進められているという。

 米国では昨年12月、複数の研究機関が、がん免疫療法の試験の途中経過報告を行った。ブレントジェンス氏は、他の米研究機関からも類似する寛解率が報告されており、今回の試験結果が「ただの偶然でないことを示している」と指摘。「これは本物の現象だ。がん治療法にパラダイムシフトを起こすかもしれない」と述べた。(c)AFP/Kerry SHERIDAN


 当該の "がん免疫療法" は、<患者から取り出したT細胞に遺伝子操作を施す> という "遺伝子操作" をトリガーとしている点が特徴だと言えそうだ。
 冒頭で参照した日本での各種アプローチに加えて、いよいよ "がん免疫療法" が確かな足取りを始めたのだと思われる...... (2014.02.23)













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