抗がん剤が効かない末期がんに対して有効な治療になる可能性!"マイクロRNA"の応用!

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 "がん治療" については、外科的切除手術/放射線治療/抗がん剤治療など種々のアプローチが実施されている。だが、危惧されているのは、"抗がん剤が効かない末期がん" だと見なされている。

 そんな現状において、"細胞機能の根幹" に遡る視点から進められている研究で、ひとつの注目すべき研究成果が現れている。"抗がん剤が効かない末期がん" に対する "治療法" としても可能性がある手法ではないかと期待されている。

 下記引用サイト記事がん細胞を正常化 鳥大研究グループが手法発見/Net Nihonkai/2014.01.31 は、その成果と課題とを以下のように報じている。

 <鳥取大学医学部の三浦典正准教授(54)=薬物治療学=の研究グループは30日までに、細胞内に存在して生命活動を制御する小分子リボ核酸(RNA)「マイクロRNA」の一種を悪性度の高いがん細胞に入れると、がん細胞が正常な細胞に変化することを発見した。抗がん剤が効かない末期がん患者に対して有効な治療になる可能性がある/ デオキシリボ核酸(DNA)から発生するマイクロRNAを研究....../ マイクロRNAの一種の「520d」の働きを調べてきた/ 人間の肝臓がんの細胞をマウスの体内に入れると、通常ならがんになるが、事前に520dを細胞内に導入した肝がん細胞だと悪性腫瘍にはならず、人工多能性幹細胞(iPS細胞)や正常な細胞になることを確認

 ただし、今後の研究課題としては、

 <実用化のためには、体内に入れるとすぐに無くなってしまう性質があるマイクロRNAを、がん細胞に届くまで無くならないように保護する方法を確立する必要がある> とのことだという......。

 なお、"小分子リボ核酸(RNA)「マイクロRNA」" と "がん細胞" との関連については、別サイトからの情報であるが、以下の引用が示唆的かと思われる。

 <―― 細胞内でのmiRNAの機能
 哺乳類において、miRNA細胞の発生、分化、増殖、がん化およびアポトーシスなどの細胞機能の根幹に関わっていることが知られている。このmiRNAは約1,000種類以上存在しており、様々な遺伝子発現様式を介して最終的に細胞機能の発現に関わっていると考えられている。
―― miRNAとがん
 miRNAは、がん、感染症、生活習慣病および難聴などの様々な疾患や病気に関わっていることが知られている。その中でもmiRNAは、細胞のがん化に深く関与していることが多くの研究者らによって指摘されている。がんに関わるmiRNAには、正の制御をするもの負の制御をするものとの2種類が存在している。正の制御をするmiRNAoncogenic miRNA (onco miRNA) と呼ばれている。一方、負の制御をするmiRNATumor Suppressor miRNAと呼ばれている。
 特にonco miRNAに関して、その発現量の亢進が細胞のがん化を誘発していることが明らかにされている。2010年、米国の研究グループは初期のリンパ腫を人為に発症させた人工マウスを作製した。そのマウスにおいて、onco miRNAのひとつであるmiRNA-21というmiRNAの発現量を抑制した場合、プレB細胞由来のリンパ腫の消滅が観察された。したがって、onco miRNAの発現量を低下させ、がん細胞を消滅させるという方法は、がんの新たな治療薬の開発手法のひとつとして期待される
>( miRNA/ウィキペディアより抜粋

 がん細胞を正常化 鳥大研究グループが手法発見/Net Nihonkai/2014.01.31

 鳥取大学医学部の三浦典正准教授(54)=薬物治療学=の研究グループは30日までに、細胞内に存在して生命活動を制御する小分子リボ核酸(RNA)「マイクロRNA」の一種を悪性度の高いがん細胞に入れると、がん細胞が正常な細胞に変化することを発見した。抗がん剤が効かない末期がん患者に対して有効な治療になる可能性がある

 24日付の英科学誌「サイエンティフィック・リポーツ」電子版で発表した。

 三浦准教授は長年、生命活動のためにデオキシリボ核酸(DNA)から発生するマイクロRNAを研究し、5年前からはマイクロRNAの一種の「520d」の働きを調べてきた

 人間の肝臓がんの細胞をマウスの体内に入れると、通常ならがんになるが、事前に520dを細胞内に導入した肝がん細胞だと悪性腫瘍にはならず、人工多能性幹細胞(iPS細胞)や正常な細胞になることを確認した。悪性度が高い「未分化型」のがん細胞でその作用が現れるのが特長という。

 実用化のためには、体内に入れるとすぐに無くなってしまう性質があるマイクロRNAを、がん細胞に届くまで無くならないように保護する方法を確立する必要がある

 三浦准教授は「抗がん剤が効かないがんの治療に成果が生かせると期待している。患者さんに使えるように研究を続けたい」と話している。


 ◆ 参照記事 がんの征圧は間近か!? - 鳥取大、悪性度の高い未分化がんを正常細胞に転換 デイビー日高/マイナビニュース/2014.01.28

 "RNA" は "DNA" とならび "遺伝子" を形作る物質。そして、"細胞機能の根幹" に決定的な作用を及ぼしている
 生体外での "人工多能性幹細胞(iPS細胞)" の作製においても、こうした側面に関係しているのであろう、当該細胞にある種の "遺伝子" を導入するとされていた。
 各種細胞の "がん化" が、"細胞機能の根幹" の異常な発現だとされているからには、最終的な "がん治療" にあっては、"遺伝子"("RNA/DNA")操作 ( c.f.<miRNAは、細胞のがん化に深く関与している>) が、"決め手!" となって行くのであろうか...... (2014.02.02)













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このページは、yasuo hiroseが2014年2月 2日 00:45に書いたブログ記事です。

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